大森記詩オリジナルSFメカ待望の歩兵強化装備「ミッターヘルミット UPPG“ポッドバールタイプ”」をご紹介【MIXINGSCAPE】
2024.12.12MIXINGSCAPE/ミッターヘルミット UPPG“ポッドバールタイプ”【スクラッチビルド 1/6】 月刊ホビージャパン2025年1月号(11月25日発売)
MIXINGSCAPE No.012
彫刻家でありモデラーでもある大森記詩が「ミキシング/キットバッシング」の手法で作り上げたオリジナルSFメカを、その製作プロセスとともにお届けする連載企画MIXINGSCAPE。今回も多種多様な形状のパーツから生まれる新たなフォルムの数々をお楽しみいただきたい。
自律型兵器に対応するべく導入されてきた歩兵強化装備は、開発競争によって運用コストが高騰し、外装式で当初重要視されていた汎用性は低下の一途を辿っていた。さらに、バックラーチ社のSTUシリーズに代表されるヒューマンスケールマシン(HSM)の実用化によって、コントーラ陣営では従来型歩兵との協働作戦能力の獲得が優先され、加えて身体改造技術の登場から同陣営でのシェアはいち早く減少している。しかし、外装式による踏破能力向上の有用性は健在であった。余剰となった半身は現地改修によって欺瞞用のデコイやHSMの増加装甲へと転用され消耗したが、脚部ギアに限れば多くの勢力で継続して運用されている。一方、星系外居留民の自警団や反コントーラ勢力にとって、フルパッケージの外装式は未だ重要な装備であり、民生用に擬装するなどさまざまなルートでミッターヘルミットのようなパルチザンへと流出、反抗組織の戦力は大幅に強化された。対するコントーラ系列の治安警察機構は、自律型兵器の軍備制限を定めたホズ協定への抵触を回避しつつ、鎮圧能力を維持・向上させるため、人体を構成部位とすることで名目上は有人型としたハイブリッカー機体を導入して対抗する。このような治安組織の重武装化による権限拡大もまた新たな軍閥化を加速させ、情勢は一層混迷を深めていった。
1/6スケール スクラッチビルド
ミッターヘルミット UPPG“ポッドバールタイプ”
製作・文/大森記詩
全高38cm×全福19cm×奥行23cm
大森記詩(オオモリキシ)
1990年生。彫刻家。月刊ホビージャパンでは筆塗りによる作例や各種作図等も担当。HP:「kishiomori.com」/ 早いもので連載12回目となりました! 誌面/WEB版ともども、いつもありがとうございます。2シーズン目では乗り物系もやりたいです。他にもあれやこれや、もっとたくさん作れるようにしたいところです。引き続き何卒ご高覧くださいませ。