新連載「宇宙戦艦ヤマト メカニクス」第1回は宇宙戦艦ヤマト! リブート版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの戦艦やメカニックを解説する連載企画が始動
2024.11.10新連載
宇宙戦艦ヤマト メカニクス
『宇宙戦艦ヤマト2199』から『ヤマトよ永遠に REBEL3199』までのリブート版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに登場する戦艦などのメカニックを解説する新連載がスタート。記念すべき第1回は、前後編にわたり、宇宙戦艦ヤマトにスポットを当てる。ガミラス、ガトランティス、デザリアムと異なる勢力と対抗するため、宇宙戦艦ヤマトはどう変化していったのか。その真相に迫る。
第1回:宇宙戦艦ヤマト
第3次改装時
2199年就役時
第1次改装時
第2次改装時(最終決戦仕様)
2205年のイスカンダル事変後、地球に帰還したヤマトは、ガミラス、ガトランティス、デザリアムという異なる勢力と交戦し、多大な戦果を挙げたことから参戦章を授与される運びとなった。
もともとヤマトは2199年のイスカンダルから帰還後、記念艦とする案も出ていた。しかし、波動砲艦隊構想に基づいて波動砲の再装備を含む第1次改装が行われ、ガトランティス戦役末期には重武装化を目的とした第2次改装(最終決戦仕様)が実施された。戦役終了後には第3次改装も行われ、現役艦として運用が続けられていた。
叙勲式典時のヤマトはこの第3次改装時のもので、銀河間航海艦隊の旗艦としての運用や、ガトランティス戦役での戦闘経験を反映したものとなっていた。
たとえば、超光速航行性能が向上し、船体形状の最適化や艦橋の窓枠のスリム化が施されている。これにより次元流体力学的な安定性が向上している。
推進装置の最適化も行われ、第1次改装で拡大されたメインエンジンノズルが絞り込まれ、就役時の姿に近づくこととなった。これに伴い、エンジンノズルまでの全長は若干短くなっている。船体後方からノズル付け根への曲面に形状を整える変更が加えられ、姿勢制御スラスターなどの位置調整も行われた。メインノズル安定板(垂直・水平尾翼)の位置と形状も就役時と第一次改装時のおおよそ中間に調整されている。
さらに、後部両舷には約40mのハッチが追加され、大型支援艇の搭載が可能となった。この改装により、航空隊の搭載機数は16機と減少している。なお、ハッチの増設に伴い、排水口の位置も変更された。
ガトランティス戦役での戦闘経験に基づき、対空間防御力も強化された。主砲塔・副砲塔には増加装甲が追加され、パルスレーザー砲塔周辺の装甲板も厚くなり、上部構造物の基部は増加装甲によって張り出す形状になっている。
艦首砲口部は側方から見て「くの字」型に変更されたが、これは波動砲の射撃性能向上のためである。
叙勲式典に際しては、主砲・副砲の砲身先端に三本の線、船体には錨マークを与える記念塗装が施された。錨マークは前方甲板(艦首上部)、後部サブノズル間、波動砲上部甲板、両舷側、第二主砲塔上部に施された。マークは宇宙海軍の徽章に参戦章叙勲の意味で三つの輪を加えたものとして作成され、ヤマトマーク(ヤマト徽章)とも呼称される。
叙勲はヤマトの功績を称えるものであると同時に、第一線からの引退を意味していた。しかし、イスカンダル事変後、ヤマトを旗艦とした第65護衛隊は解体され、隊員は他の方面に異動となっていたため、叙勲式典は隊員不在の中、挙行された。
軍の書類によれば、ヤマトは予備役艦隊へ編入され、訓練航海へ出発している。しかし、実際にはこれはデザリアムの地球侵攻に備えたオペレーションDADの一環であり、ヤマトは対デザリアム戦力の中核として、新装備を搭載すべく改造を進められていた。
(文/皆川ゆか)
\この記事が気に入った方はこちらもチェック!!/
これが宇宙戦艦ヤマトだ
『ヤマトよ永遠に REBEL3199』ポスタービジュアルをディオラマで再現!カーブ構造のベース、園芸用品を使用するなどの試行錯誤の作例製作をご紹介
麻宮騎亜氏のポスタービジュアルをディオラマで再現する 第二章「赤日の出撃」の上映開始も待ち遠しい『ヤマトよ永遠に REBEL3199』より、宇宙戦艦ヤマトが[…]
© 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会