MGマラサイを「新MAX塗り」でオンリーワンの機体に!プロポーション変更と筆塗りのコンビネーションで重厚感たっぷりに仕上げる!
2024.11.24RMS-108 マラサイ【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2024年12月号(10月25日発売)
今回の新MAX塗りは少し激しめのタッチで
今回は実験的かつ挑戦的にいつもよりさらにタッチを激しく深く入れ、下地を消さずに残していくことにした。
最初はグリーンで
塗ろうとしてました…
■VIVA 55th Anniversary!!
ホビージャパン創刊55周年、誠におめでとうございます。55年前というと、渡辺誠少年は7歳、小学校2年生ですよ! モデラーとして18歳でデビュー、ホビージャパンと関わって44年!! なんとも深く、そして永いお付き合いをさせていただきました♪ MAX渡辺、マックスファクトリーの歴史は、ホビージャパンとともにあったといっても過言ではないでしょう。
人生初マラサイ❤︎ そんなホビージャパン、そして編集長木村学氏のオーダーは、光栄至極、断るわけにはいきません。これまでに作例として一度もやったことのないネタをふたりで相談したところ、MAX渡辺らしいのに今までやっていないネタとして「マラサイ」が候補に上がりました。やってみたかったネタでもあるので快諾、キットは編集長の個人ストックからいただきましたm(_ _)m。 素組みすると傑作の呼び声に恥じない出来の良さ♪ 12年前のキットとはとても思えません。編集長の「締め切りに間に合わせてくれれば、何をしていただいてもいいですよ」すなわち、「落とさないでくださいよ!」という威圧、釘刺しをいただき(笑)、このまま塗りだけで魅せてしまおうかとその時は思ったのでした。
太モモを太く大きく!! スネ、足首を小さく! 工作終了!!(滝汗) じっと眺めること1週間。やはり気がつき気になってしまいました(汗)。マスターグレードの商品仕様ゆえ内部フレームを再現せねばならず、結果としてスネの外装が一回り大きくなる。→これに伴って、足もひと回り大きい。重量感、安定感にも寄与するModifyではありますが、やはり末端部分が膨れている感じは否めない。そこで相対的に弱い印象の太モモを太くごつくボリュームアップ。スネのフレームを可動ギミックを生かしつつ、水平垂直に切っては幅詰めして再接着し、ふた回りほど小型化しました。これに伴って外装も切った貼ったしてスケールダウンしています。形状的には決して悪くないので、単純に小さくしたカタチです。デカちび光線銃があったらなぁ、なんて。今風なモデリングであれば、3Dで作ったデータであれば、拡大縮小は思いのまま。ですが、コレは古典的なプラモデル改造工作なのでした(汗)。文章で書くと簡単そうですが、実は内部ギミックを生かして詰めるギリギリのところまで攻めたので、めっちゃ大変でした(´?ω?`) 仁平哲也さんありがとうございました(涙)!
やっぱり最初はオレンジ×ピンクよね(汗)。オレンジ×ピンクって、何とも中途半端に赤い彗星なのでどうしようか迷い、一度は量産型ザクのカラーリングで行こうとグリーンに塗り始めたのですが、「ソレは逃げではないか?」と自問自答、最初の1体は制式カラーに挑戦しようと思い直したのでした。サーフェイサー吹き→シルバー→黒の下地に筆の叩き塗りは、ココ5年の僕の定番スタイル。でも今回はせっかくのアニバーサリーイベントなので、実験的かつ挑戦的にいつもよりさらにタッチを激しく深く入れ、消さずに残していくことに。手順は変わりませんが、筆の入れ方残し方をより大胆にしています。筆塗り作業の途中工程写真も掲載されますので、どんなふうに塗り進めていったかを想像・体感していただけるとうれしいです。パーツのエッジ中心にデザインナイフで、実際に削りを入れて下地に隠れている黒や銀を露出させる「リアルチッピング」。ウェザリングカラーを塗布しての拭き取りなどはMa.K. in SF3D連載で培った技法をそのまま使っています。仕上げ作業が表紙撮影当日までかかってしまい、編集部およびカメラマンさんにはご心配とご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんでした。
さぁ撮影、そして印刷でどのくらいどのように見えるか、怖くもあり、楽しみでもあります。どんなふうに誌面を飾れるのかドキドキで❤︎(←イマココ)
BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”
RMS-108 マラサイ
製作・文/MAX渡辺
協力/仁平哲也、鈴木孝、堤啓介
ⓒ創通・サンライズ