HOME記事ガンダムMGマラサイを「新MAX塗り」でオンリーワンの機体に!プロポーション変更と筆塗りのコンビネーションで重厚感たっぷりに仕上げる!

MGマラサイを「新MAX塗り」でオンリーワンの機体に!プロポーション変更と筆塗りのコンビネーションで重厚感たっぷりに仕上げる!

2024.11.24

RMS-108 マラサイ【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2024年12月号(10月25日発売)

2024

マスプロダクトからオンリーワンへ プロポーション変更と新MAX塗りで重厚感溢れる仕上がりに

 月刊ホビージャパンきってのトップモデラー・MAX渡辺によるMG マラサイをご覧いただこう。MAX氏といえば、1990年代に塗装の一大ムーブメントを起こしたMAX塗りの発案者であるが、昨今はMa.K.をきっかけに筆塗りに開眼。MAX塗りと同じく黒に近いグレーをベースに、あえて荒々しい筆のタッチを残していく「新MAX塗り」を提唱している。そこで、新MAX塗りを令和の最新塗装技法として披露いただくべく、塗装オンリーの作例を依頼。塗装に注力すべく改造の必要がないマスターグレード、しかもシリーズでも屈指の秀作とされるMG マラサイを選択…したはずだったが、そこはMAX氏。秀作キットを下半身を中心に徹底改修。自分好みのマラサイに仕立てつつ、いつもより少し激しめのタッチの筆塗りで完成させている。工作法と塗装法、どちらも参考になるMG マラサイをとくとご覧あれ。

新MAX塗りとは?

 実は当初は“レインボー塗り”とも自称していた筆塗り手法で、グレー単色ではなくグレーの上からさらにエアブラシでさまざまな色を斑点のようにランダムに吹き付けた“レインボー塗装下地”をベースにしていた。レインボー部分を筆のタッチで“泣かせる”ことで、さまざまな色が混ざり合い、予期せぬ仕上がりを生むのだ。ただ、“レインボー塗り”では読者に伝わりづらいと編集部で判断。本人の了承を得て「新MAX塗り」と命名することになった。

▲2024年5月号掲載の「R3 エルガイムMk-II」。こちらも新MAX塗りで仕上げられている
▲表紙のインパクトに目を惹かれがちだが、筆塗り特集で話題を集めた2017年12月号。この号で初めて編集部により「新MAX塗り」と命名された

▲改造からサフ吹きまでの工程(ストレート組みの頭部ヘルメットが外れかけているのはご容赦!)。基キットのバランスは設定画などに非常に近いものだが、太モモを太く長く、スネを短く、かつグッとヒザを入れた力強い立ち姿にするための改造が施された。詳しくは下記の工程をご確認いただきたい

▲モノアイは「カスタマイズマテリアル(3Dレンズシール)」を使用。クリアーバイザー越しでも光を当てるときらりと光る。また動力パイプは設定画よりも抑えめの薄いグリーンとした

▲左肩のシールドには転写式のデカールとガンダムデカールを使用。さらに塗装後にパーツのエッジ中心にデザインナイフで、削りを入れて下地に隠れている黒や銀を露出させる「リアルチッピング」を行った。なお、作者の好みで上下逆さにし、ビーム・サーベルラックが上に来るようにアレンジしている

▲スパイクアーマーは一部に溶きパテで鋳造表現を施しアクセントとしてみた

脚部のバランス変更で全体のシルエットを変えていく

 当初はストレートに組んで塗装に注力するはずが、1週間眺めているうちにどうしても気になったという脚部。太モモを太く大きく、スネ、足首を小さくする改造工作を行っている。

▲改造前のメモ。今回の改造の方向性が分かるだろう。ただ書くのはたやすいが実行するとなるとかなりの労力を要することは確か

■太モモ

▲太モモはフレームをカットして大幅延長。外装はパテで太くごつく新造。下のリング状のパーツはキットのものにパテを盛ってボリュームアップしている

■スネ

▲スネフレームも超音波カッターを使って、十字にカットして前後・上下ともにシェイプアップ。それに伴い外装も同じく十字にカット。側面から後面にかけてはパテでふくらみを増している。スネアーマーもスネに合わせて中央でカットして幅詰め。スネカバーは左右をいったんカットして角度を調整して幅を狭めている

■靴部

▲靴もスネに合わせてフレームをカットして小型化。外装も分割して幅詰めしている

ⓒ創通・サンライズ

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