横山宏&MAX渡辺による『Ma.K』ニンジャ作例4連発! 全日本模型ホビーショー発表のウェーブ製Ma.Kキットも紹介
2024.11.14Ma.K. in SF3D/シュトラール軍 月面用反重力無人強襲偵察機 ニンジャ【ウェーブ 1/20】 月刊ホビージャパン2024年12月号(10月25日発売)
シュトラール軍 月面用反重力 無人強襲偵察機 ニンジャ 製作/横山宏
ウェーブから発売されたクラッフェンフォーゲルを改造して作ったニンジャでしたが、それもプラキットにしてもらいました。このキットは40年前の日東製ノイスポッターのランナーと40年後の今作った新しいパーツが混在しているまさに時代を超えたキットになっています(笑)。
ノイスポッターと同じく形状的に頭でっかちなので、まずはひっくり返らないように記憶ユニットの中に鉛玉を詰めてエポパテでがっちり固定しておきます。記憶ユニット横のアンテナは下端を尖らせた真鍮線に置き換えています。まずプラパーツのアンテナ部分を切り離しておいて真鍮線を通す穴は両側から空けて真ん中で貫通させるトンネル開通方式にすると成功率が高い。片側だけから空けると必ずズレてしまう。アンテナはハの字型になるよう少し外側に向けるとカッコイイ。キット付属のスタンドに干渉しないようスタンド側にも穴を開けておくといいですね。
キット付属のビニールコードは硬くてカールさせにくかったので、余っていたウェーブのS.A.F.S.のコードに替えてみました。そもそも黒電話のコードみたいなデザインにしちゃったのでいつか改修しようと思っていたのですが、今回いい機会なので40年ぶりに改修しました。他にも右腕のレーダーに付けるフックを真鍮線に置き換えて少し大きくしたり、背中の反重力装置の真ん中のロッドを1本増やしたりチマチマ改修してあります。オリジナルのニンジャに追加したスタビライザーは基部もカウツのものにしたけど、そこまで目立つ部分でもないのでキットのままでも問題ないでしょうね。ノズルの中にフタのようなパーツがあるけど、扇風機みたいなモールドが嫌なのでいつも外して作ってます(笑)。
今回は第二次大戦のドイツの夜間戦闘機のように下面は黒に近いグレー、上面はライトグレーブルーとバイオレットグレーのミラーウェーブ迷彩で塗りました。筆塗りしたパターンを0.18mm口径のノズルのエアブラシでなぞるように吹いていきます。今回に限らずエアブラシを吹く時は必ず換気をして防塵マスクを付けること! 試し吹きを布や紙でやる人がいるけど染み込むものにうまく吹けてもプラの表面には流れてしまうので意味がない。わしは白い絵皿など表面がツルツルのものに試し吹きしてます。低圧で吹くと薄過ぎて失敗しがちなので塗料が詰まらないギリギリで濃くして高圧で吹くこと。濃く吹いたほうが上手くいくし詰まったらスポイトやオイラーなどで薄め液を足して濃度を最適化しながら吹くといい。吹き終えたらノズルの先端から2番目のネジを緩めて必ず“うがい”洗浄しておこうね。
基本的な迷彩塗装が終わったら顔になる部分の塗装を考えます。ニンジャだけに『仮面の忍者 赤影』や『変身忍者 嵐』のイメージで識別帯を入れたり目のデカールなどを貼っていきます。識別帯はシャープペンシルで境界線を描いてからグレーの下塗りをして赤を一番筆と同じメーカー「Too」のセーブル白桂で塗ります。今回はいつになく赤を俗に言う“差し色”として各部に入れています(MAX氏の真似してみました)。最後に口径の大きいエアブラシでクリアーを吹いてから、ウェザリングカラーのオーカーとマルチグレーを混ぜたものを前回も使ったスタンピングスポンジでチッピングしました。
この作例は編集部で撮影後に「全日本模型ホビーショー」に展示しました。会場で直接見られた人は運気アップだね。ニンニン!(横山宏)

ウェーブ 1/20スケール プラスチックキット
シュトラール軍 月面用反重力 無人強襲偵察機 ニンジャ
製作・文/横山宏
© Kow Yokoyama 2024