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映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』のコア・ブースターをスクラッチビルド! MSを乗せて飛ぶ新解釈で頑強に仕上げる!

2024.09.20

コア・ブースター【スクラッチビルド 1/144】 月刊ホビージャパン2024年10月号(8月23日発売)

MSを乗せて飛ぶ新解釈コア・ブースターをスクラッチビルド!

 映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』では、映像作品では久々に「セイラさんの乗るコア・ブースター」が登場する。本作のコア・ブースターは背面にMSを搭載できるスペースが存在し、スレッガーのジムを乗せて奮戦した。残念ながらプラキットは未発売のため、過去にHG ジム(スレッガー搭乗機)の作例を担当した不破優が気合でスクラッチ。ランディングギアを差し替え式にして駐機状態と飛行形態とでそれぞれディスプレイ可能とし、どちらの状態でも背中にジムを固定できるよう頑強に仕上げた。

『ククルス・ドアンの島』作例が集結「ガンダムウェポンズ」最新刊発売!

 月刊ホビージャパンに掲載された『ククルス・ドアンの島』登場機体作例とスクラッチ作例記事を一冊に凝縮! 本記事のコア・ブースター作例もページ数を拡大して掲載予定なので、乞うご期待!

ガンダムウェポンズ 機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島編

●A4判・オールカラー112ページ●定価:3080円●9月18日予定 ※電子書籍版も同時配信予定

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▲コア・ファイターにブースターユニットを接続した地球連邦軍の戦闘機、コア・ブースター。メガ粒子砲2門で武装するほか背部にMS1機を搭載可能で、アレグランサ島での戦闘ではジム(スレッガー搭乗機)を乗せたまま空中戦を展開し、ルッグンを撃墜する戦果を上げた
▲月刊ホビージャパン2023年1月号掲載、HGジム(スレッガー搭乗機)と並べて。どちらも不破優が製作しているため色調の統一感はバッチリ。全長等の具体的な数値は不明だがジムを乗せたシーンの対比から逆算すると本機はかなりの大きさであることは間違いなく、「1/144 コア・ブースターを流用すれば楽勝でしょ?」とナメてかかると痛い目を見ることになる(後述)
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▲コア・ファイター部は1/100のものを流用。1/144キット流用では些か小さいというか迫力不足のようで、むしろ1/100のほうがサイズ対比的には適している
▲推進器類はAUBE Dimension WorksのADバーニアを採用。中央ノズルの両隣のみファインモールドの1/72 F-14のメインノズルを流用。周囲は市販パーツでそれらしくディテールを入れた
▲ジムが持つグリップは、可倒式の付け根と持ち手の部分はHG 89式ベースジャバーのものを流用。支柱の部分は3mmプラ棒で再現
▲ジム(スレッガー搭乗機)を立たせた状態。映像をつぶさに観察すると、ジムがグリップ部につま先を引っ掛けて振り落とされないようにしている描写が面白い

▲姿勢を低くしたジムを乗せて。作例は機首先端からノズルまでの全長が20cm、全幅16cm、ジムが乗る板状のデッキ部分が前後8cm、左右の幅長のところで7.5cm、尾翼の間は4cmという寸法で製作している

▲3ヵ所のランディングギアは付け根部分から取り外しできるように製作。飛行時はプラ板箱組みの付け根ごと主脚を取り外し、ハッチを閉じたパーツに差し替える。前方の主脚基部は3mm穴を開けてアクションベースの軸を挿せるようにしているので飛行シーンでも安定したディスプレイが可能。主脚はハセガワ 1/72 VF-1バルキリーから、吊り下げ式のプロペラントタンクはハセガワ 1/72 A-4のものをそのまま流用している

サイズ把握に悪戦苦闘!? コア・ブースターができるまで

▲製作にあたってベストメカコレクションのコア・ブースターを流用すれば楽勝かと思いきや、キットのブースター部そのままのサイズではどうやってもジムを乗せられない
▲何度も調整しながら、切断したパーツにプラ板をはさんで大型化していく
▲大まかに全体を組み合わせたところ。映像ではコア・ファイター部も相当に大きいので1/100 MG ガンダムVer.2.0(機首)とMG ガンダムVer.Ka(ボディ)を組み合わせた
▲コア・ファイター部のディテール整形。機首を5mm延長し、ボディをプラ板で包み設定に寄せている

 2年近く前にHG ジム(スレッガー搭乗機)の作例を仕上げた際、編集担当が「このジムが乗れるコア・ブースターが欲しい!」と連呼していたのを覚えているのですが、とうとう古のベストメカコレクション コア・ブースターのキット(以下、ベスト版)を送ってきたので、なし崩し的に『ククルス・ドアンの島』版コア・ブースターを製作することになりました。本作ではMS用ペイロードが存在し、スレッガーさんのジムを乗せて飛ぶなど、往年のコア・ブースターとはだいぶ外観が異なります。

■ブースター
 いきなりブースター部から作ります。ベースにはベスト版を使っていますが、結果的には一からプラ板で作り始めても全く問題ないくらい原型を留めていません(汗)。まず旧ベスト版のブースターパーツを真ん中で前後左右にエッチングソーでカットし、プラ板をはさんで前後で1.5cm延長、左右に2cm延長。機体の厚みも5mmプラ板で幅増し。さらに前側のコア・ファイターとの接続部で1.8cm延長しています。
 ブースター左右の円筒部は2cm径アクリルパイプ、ノズルはADバーニアの1.4cm径です。先端のコーン部分はウェーブ U・バーニアL1を加工して整形しています。
 背面の板状の部分は1mmプラ板を切り出し、主翼はハセガワ1/72 F-16の主翼を1cmカットして使用。垂直尾翼は同じF-16の尾翼を小さく加工して使用しています。

■コア・ファイター
 機首はコア・ファイターのようですが、どう見てもMSの胴体に収まるサイズではなく、かなり大きく見えます。思案の結果、劇中イメージを優先しMG ガンダムVer.2.0のコア・ファイターを使用しました。機首は5mm延長、主翼はハセガワ 1/72 A-4とコア・ファイターの組み合わせ、尾翼もA-4の尾翼です。
 全体のスジ彫りは設定画を参考に彫り直しています。

■カラーリング
機体色1=バーチャロンカラー コールドホワイト+ガイアカラー ニュートラルグレーI
機体色2=ニュートラルグレーI+29番 艦底色少量
ブルー=サイバーフォーミュラカラー コバルトブルー
レッド=68番 モンザレッド
バーニア類=GX218番 GXグラファイトブラック

1/144スケール スクラッチビルド

コア・ブースター

製作・文/不破優

ⓒ創通・サンライズ

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不破優(フワユウ)

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