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筆塗り塗装の強い味方、最強の下地「ガイアノーツ メカサフ ヘヴィ」の秘密をNAOKI 氏に聞いてみた!

2024.08.11

「ガイアノーツ メカサフ ヘヴィ」の秘密をプロモデラー・NAOKIに聞く! 月刊ホビージャパン2024年9月号(7月25日発売)

筆塗り下地でさらに人気爆発!
「ガイアノーツ メカサフ ヘヴィ」の秘密をプロモデラー・NAOKIに聞く!

▲メカサフは写真の「ヘヴィ」の他、明るい色の「ライト」、黒に近い「スーパーヘヴィ」、さらに「ピンクサフ」も展開中。各770円、50ml

 いま、筆塗り下地塗料としてもっとも脚光を浴びているのが「ガイアノーツ モデラーズプロデュース NAZCAシリーズ メカサフ へヴィ」(以下メカサフ ヘヴィ)。ブームの火付け役となったのは、清水圭による水性ホビーカラー筆塗りといえます。彼の重厚な筆塗りを生み出す要因として、このメカサフ ヘヴィ下地が大きな効果を発揮したことで、筆塗りを楽しんでいるモデラー、筆塗りにチャレンジしてみたいモデラーの両方から注目を浴びました。そこで今回、製品の生みの親であるプロモデラー・NAOKIに、メカサフの特徴について聞いてみました! そして最後にビッグニュースも…!?

NAOKI

プロモデラーとしてだけでなく、メカニックデザイン、造形、造形プロデュースなどさまざまなフィールドで活躍するマルチクリエイター。ガイアノーツとタッグを組んだ「NAZCA」ブランドで、自身がプロデュースした塗料や工具を展開。今回ピックアップしている「メカサフ ヘヴィ」もそのひとつ。


ここがすごいよメカサフ ヘヴィ!!

▲1.関節色にもそのまま使える色味!
▲2.透けると最高の重量感を演出!
▲3.サフ吹きと同時に装甲裏の塗装も完了!

Interview
発売から10年を経て、「筆塗り」の下地塗料としての地位も確立した「メカサフ」

自分用に調整したものをベースに商品化へ。

— 筆塗りモデラーに話を聞くと、NAZCAのメカサフを下地に塗っている方が多くて。メカサフって、ラッカー塗装派の方が愛用しているイメージだったので意外だったんです

NAOKI:いやー、僕もそのつもりで開発したんですけどね(笑)。

— サーフェイサーを商品化第一弾としたのは?

NAOKI:自分がプロデュースできるならばということでまず思い浮かんだのがまさにサフで。それまでも独自にいろんなメーカーのカラーサーフェイサーを調べ集めて、その中から自分用に調色したものを使っていたんですよね。

— あまりサフを調色するっていうのは聞かないですね。

NAOKI:そうですね。溶剤も模型用の溶剤よりもちょっと強いものを探してきて、それを混ぜて使っていたんです。

— 強い溶剤……パーツへの食いつきをよくするためですか?

NAOKI:ええ。なぜかというと、キャラクター模型の塗装全般につきものの悩みって、動かした時に関節の塗装が剥がれることですよね。それを防ぐには塗膜の食いつきを上げるのも手ですが、塗装の「回数」も大事なんです。たとえばサフを吹いて、その上に色を乗せて、さらにその上にツヤ消しとかのトップコートを吹く。そうして2回、3回と塗膜を乗せて、塗膜が厚くなればなるほど、擦れる部分の塗膜が剥がれるリスクが高まるわけですよね。じゃあどうすればいいかというと、なるべく塗膜を薄くするしかない。だったらサフそのものを塗りたい色にして、なんならツヤもその時点で整えて、塗装が1回で済むようにしようと。そうすれば擦れて剥がれるリスクが物理的に減りますよね。

メカサフ ヘヴィの色味の秘密。

NAOKI:で、メカサフ ヘヴィはいわゆるキャラクター模型のグレー成型色ランナーに寄せてる色にしていて。だから自分はいつもメカサフ ヘヴィをヘヴィユースしてるんです(笑)。それでいうと、溶剤もプロユースシンナーっていうのをプロデュースさせてもらったんです。普通の溶剤よりも成分を若干強めにしてもらっています。だからプラパーツへの食いつきがいいし、乾燥も速いんですよね。ブランドすべての商品が、自分が普段調色したり、調整して愛用しているものをそのまま商品化していただいています。中でもサフはお陰様で一番売れ行きがいいと聞いています。

— 本誌モデラーでも、関節は「メカサフ塗って終わり」っていう人は結構います。メカサフはすっかり浸透しましたよね。

NAOKI:普通のグレーとしても使える色なんで、関節だけじゃなくて、グレーの一種としてもいい色になっていると思います。

筆塗り×メカサフ

— 最初にも仰っていましたが、筆塗りの下地材としては特に意図してなかったんですよね。

NAOKI:そうですねぇ(笑)。なので、そういう現象が起こっているっていうのはちょっと意外ですよ。自分も筆塗りをする際はメカサフをエアブラシで吹いてからラッカー筆塗りに取りかかりますけれども、やっぱり強力なサーフェイサーっていうのが水性塗料派にも支持されている理由なんですかねぇ。

—まさにそういうことだと思います。ちなみに、NAOKIさんがラッカーで筆塗りをする際は、下地のメカサフをあえて泣かせたりします?

NAOKI:そうですね。やっぱり暗めの色から立ち上げていきたいっていうのもあるし、こういう色を泣かせて色を出したいっていうのもありますしね。

— 水性筆塗りの場合は、水性塗料を上塗りしてもラッカーの下地は溶けないので、純粋に暗い色としての透け感を狙う際にちょうどいいんだと思います。

NAOKI:僕はラッカー一辺倒な人なので、ラッカーを重ねてあえて下地の色を泣かせるっていうのをやるけど、そういういろんな使い方ができるっていうのは面白いですよね。筆塗りって明確なセオリーがないから人それぞれのテクニックがあるし、それが面白いところだと思います。メカサフは発売されてからもう10年経つので、いい意味で定着しきったというか、自分が関わっていることを知らないで愛用している人もたくさんいると思います。模型展示会に行った時に、初めて会うモデラーさんから「NAOKIさん実は…このメカサフっていうのがメチャクチャいいんですよ…!」って勧められることもありましたね(一同笑)。僕のことを知らずに普段使いしてくれてるっていうことは、商品を見て選んでくれてるっていうことで、それはもう嬉しかったですね。

— ぜひ今度は誌面で、NAOKIさんのメカサフ×筆塗りを見せてください!

NAOKI:はい、喜んで!!

— ありがとうございました。

(6月21日ホビージャパン本社にて)

特報!! メカサフが缶スプレーになってやってくる!? 「メカサフスプレー」開発進行中。続報を待て!!!

©創通・サンライズ

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