「HGギャンシュトローム」頭部アンテナや各アーマー先端部をシャープ化!水転写デカールで全体の解像度を高める!【ガンダムSEED FREEDOM】
2024.07.19ZGMF-2027/A ギャンシュトローム(アグネス機)【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2024年8月号(6月25日発売)
ここがポイント
水転写デカールを貼る際のコツ
(解説/えめす@ifrit)
水転写デカールを貼る時によく使っているツールは、マークセッター、マークソフター、100円ショップで購入した綿棒、タミヤのピンセット、ガイアノーツのフィニッシュマスターです。マークソフターはあまり出番がないですが、セッターはデカールの密着性を上げるために毎回必ず使用しています。ピンセットは精度が高く、先が少し丸くなっているほうがパーツの塗膜を傷付けにくく、デカールの調整もやりやすいです。フィニッシュマスターは先端を逆向きに取り付け、平らな面で押すようにしてデカールの余分な水分を抜き取っています。
■私の機体は近接戦用! 援護はアンタよ!!
HGギャンシュトローム(アグネス・ギーベンラート専用機)の作例を担当しました! 映画公開前の第3弾PVで見せた回転するシールドの武装を見てワクワクしていました。素組み段階でプロポーションや可動域が素晴らしいので、キットのよさを活かしつつ合わせ目消しや塗り分けに注力しています。
■改修点
頭部アンテナや各アーマー先端部のシャープ化から始めました。ヒジアーマー先端はランナーを切り出したものを接着してから整形。頭部アンテナ、バックパック、ビームサーベルの柄尻は削り込みでシャープ化。
各部の合わせ目は元々キットにある段落ちモールドを活かしつつ、気になる箇所のみ処理。頭部や肩アーマー、バックパックの合わせ目は、はさみ込み部分を後ハメ化し、肩やスネは関節パーツを塗装後に組み込んで合わせ目を処理しました。
腰部フロントアーマーは軸中央で切断し、切断部に1mmの穴を開けてから真鍮線で再接続することで独立可動化。ビームアックス基部の肉抜きはプラ板と瞬間接着剤で埋めました。
■塗装
全身のモールドをタガネで彫り直し、マスキングで塗り分けしやすくしてみました。バックパックの誘導弾発射筒の弾頭部や装甲裏、シールドの細部はシタデルカラーで塗り分け、家庭用アルカリ性洗剤を含ませた綿棒で拭き取っています。ギャン本体とバックパックの水色は若干色味が違うので、調色しながら塗装。シールドやビームサーベルのオレンジ色は金色でもよいかなと思ったのですが、全体の淡い色に対して金色が浮いてしまいそうだったので黄土色を使用。赤色もギャンの青に合うように、紫寄りのマルーンを使用。関節のグレーは少し青みのあるヘキサグレーを使用して、色同士が喧嘩しないように馴染ませています。
■使用塗料
白=ニュートラルグレーI
薄水色=オーラパープル1+ウィーゴカラーみずいろ(1:1)
水色=風蒼
青=ブルー
背面水色=オーラパープル1+エアスペリオリティーブルー(1:1)
背面青=シャロウオーシャンブルー
赤=マルーン
黄=ミドルストーン
灰=ヘキサグレー
黒=ミッドナイトブルー
鉄=スターブライトアイアン
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレードコズミックイラ” ギャンシュトローム(アグネス・ギーベンラート専用機)使用
ZGMF-2027/A ギャンシュトローム(アグネス機)
製作・文/えめす@ifrit
HG ギャンシュトローム(アグネス・ギーベンラート専用機)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●3190円、発売中●1/144、約13cm●プラキット
ⓒ創通・サンライズ
えめす@ifrit(エメスイフリート)
和柄を用いた作品や柔らかな雰囲気を持つ作品など、独特な塗装表現を得意とする新鋭モデラー。