HOME記事ガンダム「HGブラックナイトスコード ルドラ」を真鍮線を使用しシャープ化!面出しやエッジ出しに注力したレビュー作例【ガンダムSEED FREEDOM】

「HGブラックナイトスコード ルドラ」を真鍮線を使用しシャープ化!面出しやエッジ出しに注力したレビュー作例【ガンダムSEED FREEDOM】

2024.07.04

NOG-M4F2 ブラックナイトスコード ルドラ(グリフィン機)【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2024年8月号(6月25日発売)

金属線を使用したシャープ化でより鋭利な印象に

 ブラックナイトスコードの主力機体である「ブラックナイトスコード ルドラ」。アウラ女王の親衛隊で4機運用されており、それぞれ機体カラーが異なる。キットは緑で塗られたグリフィン機を再現したもので、ブラックナイトスコード シヴァ同様にビームマントが付属し、SEEDアクションシステムによるダイナミックなアクションを可能としている。Ryunz製作による作例では、頭部のアンテナや重斬刀の柄尻に真鍮線を使用したシャープ化を行い、さらに鋭利な印象に仕上げている。

HG ブラックナイトスコードルドラ(グリフィン・アルバレスト専用機)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2970円、発売中●1/144、約13cm●プラキット

▲ブラックナイトスコード シヴァ同様に騎士然としたスタイル。武装は高エネルギービームライフル、対モビルスーツ重斬刀、シールドとオーソドックスなものを装備している。作例は握り拳にHGBC次元ビルドナックルズ「角」のMサイズを使用した

▲上向きに3本伸びた頭部のアンテナは、いったん先端を切り落とし真鍮線と瞬間接着パテでシャープ化。下向きのものは延長すると胴体に干渉するので削り込むのみにした

▲ビームマントはPET素材を採用。ビームマントならではの薄さとグラデーションプリントによるビーム粒子感を両立している

▲バックパックはブラックナイトスコード シヴァと同タイプ。一段落ちた部分にあるバーニアは塗り分けが難しいので、キットのモールドを削り落としてから市販パーツに置き換えた。左右スラスターにある推力偏向板は、いったん角をカットして接着面積を増やしてからプラ板を貼り足してシャープ化

▲肩アーマー側面内部がやや空虚な印象なので、スリット入りプラ板を貼ってダクトモールドを追加。下側にはフラットなプラ板を貼って奥行を出している
▲腰フロントアーマー外周は面取り部に瞬間接着パテを盛ったあとで削り出してエッジを立たせている。下側のリベットモールドはいったん削り落とし、整面後に市販の3Dプリントパーツに置き換えた
▲シールド裏の肉抜きはやや形状が複雑なので、プラ棒で外枠を作りエポパテで埋めている。先端の突起はプラ板を貼り足してから削り込んでシャープ化した

▲スネ横および足甲にある丸凸モールドは金型の抜きの都合で若干楕円形になっている。キットのモールドを削り落としたうえで一段彫り込み、市販パーツに置き換えた。スネアーマー側面下端とつま先はプラ材を貼り足してシャープ化している

 ここがポイント

真鍮線を使用したシャープ化のマスト&オススメアイテム

(解説/Ryunz)

 真鍮線を使用したシャープ化では「ペンサンダー」がマストアイテムです。理由として、単純に真鍮線を手で削るのは大変だからなのと、材質の硬度差を吸収できるからです。プラと瞬間接着パテと真鍮線という3つの材質が混合しますが、それぞれ硬さが大きく違うため徐々に削ると一番柔らかいプラばかり削れてしまいます。しかし、ペンサンダーであれば均一に研削できます。また、ペンサンダーの動作方向が左右というのもポイントで、直線方向のものと違い加工時に材質を跨いだ研削が可能です。研削時のヤスリの番手は#180でおおまかに削り、#400で傷消しをします。
 ドリルセットは真鍮線を差し込む穴を開けるときに使用します。最初から真鍮線と同じ径の穴を開けようとすると、ずれたりプラが裂けてしまう場合もあるので、小さい径のものから始めて徐々に穴を大きくしていきます。シャンク径が一定だと差し替えが楽なので、セットのものを愛用しています。瞬間接着カラーパテは真鍮線とプラの間を埋めるものですが、透明ではなくあえて色付きをオススメします。これは瞬間接着剤用の硬化剤を使用した際に発生する気泡を見やすくするためで、クリアーはこの気泡が見にくく気泡の処理が難しいです。また、スタンダードな瞬間接着剤より柔らかく、切削性がいいのもポイントです。

▲左が素組みで右が作例。圧倒的にシャープさが増したことで凶悪そうな印象がさらに高まっている。同様の手法で、重斬刀の柄尻もシャープに整形した

▲SEEDアクションシステムにより、ダイナミックで柔軟なアクションが可能。長尺武器の対モビルスーツ重斬刀を使用した格闘アクションが映える
▲キット素組み(左)との比較。刺さりそうなくらいシャープに整形された頭部アンテナが一番目を惹くポイントだが、各所整面とエッジ出しもしっかり行っており、全体的な形状がよりくっきりしている点にもご注目いただきたい

 ブラックナイトスコード ルドラを製作しました。さすが最新キットらしく、スタイル・可動とも素晴らしい出来です。作例では面出しやエッジ出しに注力しています。

■頭部
 側頭部と後頭部のアンテナは真鍮線を使用して先鋭化させました。頬当て下端が丸みを帯びていたので、瞬間接着パテを盛ってから整形してシャープ化。襟足ラインの面取り部も同様にシャープ化しています。

■胴体
 腰部前後アーマーのリベットは一度削り落とし、整面後に市販されている3Dプリントパーツに置き換えました。フンドシ裏側の開口部は市販のダクトパーツで埋めています。

■腕部
 肩アーマー外側にスリット入りプラ板でダクトモールドを追加。合わせ目隠しも兼ねて下側にプラ板でカバーを設けて唐突な印象にならないようにしています。袖のスパイクは瞬間接着パテを盛ってから整形してシャープ化。握り拳はHGBC次元ビルドナックルズ「角」のMサイズを使用。そのままだと関節軸が見えるので、前腕側の軸受けを貫通させて深く差し込めるようにしました。

■脚部
 スネアーマー横と足甲にある丸凸モールドは、金型の抜きの関係で造形がやや甘く感じたので、一度削り落としてから市販パーツに置き換えています。

■塗装
 関節はストライクフリーダム弐式やインフィニットジャスティス弐式のように金属色で塗装しています。ブラックナイトスコード シヴァがゴールドなのでシルバー系を探してみたのですが、イメージに合う塗料が見つからなかったので調色しました。
黒=アンダーブラック
緑=モウリーグリーン
白=マーズライトグレー
明緑=エヴァグリーン
グレー=メカサフ ヘヴィ
関節=チタンシルバー+ダークアイアン+GXレッドゴールド

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレードコズミックイラ”ブラックナイトスコードルドラ(グリフィン・アルバレスト専用機)使用

NOG-M4F2 ブラックナイトスコード ルドラ(グリフィン機)

製作・文/Ryunz

HG ブラックナイトスコードルドラ(グリフィン・アルバレスト専用機)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2970円、発売中●1/144、約13cm●プラキット

ⓒ創通・サンライズ

この記事が気に入ったらシェアしてください!

Ryunz(リュンズ)

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2024年8月号

ご購入はこちら

ガンダムフォワードアーカイブ 機動戦士ガンダムSEED編

ご購入はこちら

ガンダムフォワードVol.13

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー