ウクライナのプラモメーカーより発売! 丸みのあるボディが渋い変わり種プラモ 「オペル プロパガンダ観光バス エアロ軍用タイプ」をご紹介【ローデン 1/35】
2024.06.24OPEL BLLIZBUS LUDEWLG “AERO”
今回は観光用高速バスとして開発され、第二次世界大戦中にドイツ軍の高級将校の移動等に使用された変わり種、オペルブリッツ エアロバスを青木周太郎の製作でご覧いただこう。使用キットはローデンから発売されている1/35スケールキット「オペル プロパガンダ観光バス エアロ軍用タイプ」。パーツ精度に少々難はあるものの、独創的なフォルムのフロントグリルと流線形のボディは、ディオラマに使用しても一際異彩を放つことだろう。
今回の作例は、ウクライナのモデルメーカー、ローデンより発売された、オペルブリッツ エアロバスを製作してみました。
1930年初頭、第一次世界大戦敗戦時による経済不況から回復しつつあるドイツは、エレガントな輪郭を誇る、フォルクスワーゲン ビートルをはじめ、最先端の空力形状を採り入れた乗用車、バス、トラックを数多く製造していました。ドイツのエッセン市にある小型トラック工房のルーデヴィッヒ商会による“エアロバス”もそんな車両のひとつでした。流線形の丸みのあるボディが特徴で、特に独特のラジエターグリルの形状や車体後部のヒレ状の紋章が目を惹きます。キットの説明書にも記載されていますが、第二次世界大戦初期より、少なくとも1台が東部戦線のドイツ国防軍に動員され、将校用として紛争初期の戦闘に参加したということです。
■製作
軍用に使用された車両が少なくとも1台は存在するということで、今回はちょっとフィクション的な解釈で、ポーランド侵攻時を想定して製作してみました。また、これに合わせて、タミヤより発売されている、2号戦車B型(ポーランド仕様)とタミヤ/イタレリのホルヒ Kfz.15も製作しました。
エアロバスはパーツを見るとモッサリとした印象ですが、関連資料もなかなか見つからないので、この独特なフォルムのボディを楽しみながら、ほぼストレートに組み上げることにしました。ただ、足周りはどうしても気になったので、タイヤ部分はタミヤのオペルブリッツより流用して履き替えています。ついでにドアの取っ手やワイパー等もそれらしく製作しました。さらに実戦的イメージにしたかったため、天井部分にどっさりと荷物を。荷物はレジェンド、ブラックドッグ等のガレージキットやエポパテにて自作した布類や流用パーツのジェリカン、ホーネット製の自転車です。
■塗装
タミヤアクリルのフィールドブルー、ライトグリーン、フラットブルー、クリヤーの混色で塗装しました。
■ホルヒKfz15、2号戦車B型
どちらもタミヤのキットを使用しました。2号戦車はOVMのクランプ部分を3Dプリントパーツに交換。エンジングリルの形状が極初期タイプなので、プラ板で修正しています。
ホルヒはエデュアルドのエッチングパーツでディテールアップし、DEFモデルの自重変形タイヤに交換。エポパテで幌モールドの追加等も行いました。
ちなみに今回製作した車両は、毎年恒例の大き目なディオラマに登場させようかと思案中です。
ローデン 1/35スケール プラスチックキット
オペル プロパガンダ観光バス エアロ軍用タイプ
製作・文/青木周太郎
オペル プロパガンダ観光バス エアロ軍用タイプ
●発売元/ローデン、販売元/バウマン●9570円、発売中●1/35、約25cm●プラキット
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