油彩ウェザリングに挑戦! 「定番3色」を使って歴戦の雰囲気に仕上げる“神レシピ”!!【装甲騎兵ボトムズ】
2024.06.18
キャラクターモデルの“神レシピ”/バーグラリードッグ【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2024年7月号(5月24日発売)
キャラクターモデルの“神レシピ” 時短で魅せるテクニック BANDAI SPIRITS HG編
油彩入門! 油彩ウェザリングの「定番3色」でスコープドッグを汚そう!!
スケールモデルやガンプラ、キャラクターモデルのキットをさまざまな便利テクニックを活用して完成させていく本連載。今回は、BANDAI SPIRITSの新キット「HG バーグラリードッグ」をテーマに油彩のウェザリングに挑戦してみます。油彩は伸びが良く、スミ入れや汚し塗装にとっても適した塗料です。模型専用ではないですが、その使い勝手の良さから多くのモデラーが愛用しています。そこで今回は油彩ウェザリングによく使用される3色を使って、バーグラリードッグの油彩ウェザリングに挑戦してみます。
POINT
1/ウェザリング前の基本塗装こそ大事!
2/油彩は3色だけで攻める!
3/ストレーキングを描いてみる!
4/金属表現を足してみよう!
HG バーグラリードッグ
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●3850円、発売中●約12cm●プラキット
▲OVA作品『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』に登場。特徴的な「トランプルリガー」や「ドロッパーズフォールディングガン」は展開。3mmジョイントとの互換性を高めるカスタマイズ用外装パーツも付属します
汚し塗装とグラデーション塗装は相性抜群。グラデーション塗装こそウェザリングの下地塗装!
なんだかいまいちウェザリングが決まらない…。もしかしたら「とってもきれいにベタ塗り」した上からウェザリングをしていませんか? 実はウェザリングと相性が良いのがグラデーション塗装なのです。グラデーション塗装が施され、さまざまな色味が見えるパーツにウェザリングすることでより色の情報量が増えて、歴戦の雰囲気になります。戦車模型などもウェザリングの前はメリハリあるグラデーション塗装を施してから汚すことが多いです。
まずは黒を塗る
▲今回はパーツを黒で塗った上から基本色を塗る「黒立ち上げ」で塗っていきます。使用する黒はガイアノーツのEx-ブラック。黒はお好みの色で良いです
全体に満遍なく塗ります
▲奥まった箇所やパーツの内側にも黒を塗ります。しっかりとパーツ全体に塗りましょう
メインカラー登場
▲次にバーグラリードッグのメインカラーであるグリーンを塗ります。使用するのは「Mr.カラー ダークグリーン」
下地を塗り潰さないようにね!
▲下地に黒を透かしながらダークグリーンを塗ります。奥まった箇所は黒を残し気味にしましょう
ダークグリーンの塗装が完了
▲下地の黒が透けてグラデーションになっていますね。次にこの上からもう一段明るい緑を塗ります
ウェザリングすると色が沈むのです
▲汚さなければ先ほどのダークグリーンでも良いですが、ウェザリングするならさらにもう一段明るい緑を塗ってあげましょう。ウェザリングすると色味がガクンと沈み、より暗い作品に仕上がります。そのため明るめに塗っておくと汚した時にちょうど良くなるのです
明るい緑でグラデーション
▲ダークグリーンに、MSグリーンを加えて作った明るめの緑をパーツの中央付近に吹き付けてグラデーション塗装します
グラデーション完成!
▲こちらがメインの緑のグラデーション塗装が完成した状態です。他のパーツも同じ方法で色を変えて塗っていきましょう
基本塗装が終わった状態
▲各パーツのグラデーション塗装が終わったら実際に組んでみて色味やグラデーションのバランスを確認。問題がなければウェザリング塗装に移ります!
油彩ウェザリングはこの3色で決まりです!
一度買ったら長く使えます
▲油彩のウェザリングにチャレンジしてみたいと思ったら、まずはこの3色をゲットしてみてください。左から「バーントアンバー」、「バーントシェンナ」、「ローアンバー」
溶剤はターペンタイン
▲油彩を伸ばしたり、拭き取ったりするのに使用する溶剤。ターペンタインも一緒に揃えましょう
厚紙に油彩を出します
▲油彩の良いところはチューブから出せば塗装準備が完了すること。厚紙やペーパーパレットの上などに移して使用します
フィルタリングはローアンバー
▲まずウェザリングの1手目は「ローアンバー」。薄い汚しの膜を一層、各パーツに施していきます(フィルタリングと呼ばれている技法です)。これによってグラデーションのばらつきも落ち着いて、より深みある表情が出ます。ローアンバーをまばらに塗っていきます
ターペンタインの準備
▲次に筆にターペンタインを含ませて、パーツに塗ったローアンバーを伸ばします
余分なターペンタインは厚紙に
染み込ませます
▲ターペンタインを筆に含ませたら、いったん厚紙に余分なターペンタインを染み込ませます。これで筆の中のターペンタインの量が調整されて、ウェザリングがコントロールしやすくなります
重力方向を意識して
▲頭に塗ったローアンバーを、ターペンタインを含ませた筆で伸ばしていきます。上から下方向へと筆を動かして、汚れが全体に垂れていくようにします。この工程を2回〜3回繰り返して、お好みの雰囲気に仕上げていきます
メイク用スポンジも良いですよ
▲筆のコントロールが難しいという方にオススメなのが「メイク用スポンジ」。油彩を薄く塗った後に、メイク用スポンジで伸ばしてやることで、油彩がランダムに伸びていくので良い雰囲気に汚しを施せます
サビ垂れは
「バーントシェンナ」
▲次にモールドにサビ汚れを表現してみます。そこで活躍するのがバーントシェンナ。赤みの強いブラウンで、この色だけでかっこいいサビ表現が可能です
モールドにスミ入れ
▲ターペンタインで伸びを良くしたバーントシェンナをモールドに流し込みます
綿棒ではみ出た部分を
拭き取ります
▲少量のターペンタインを含ませた綿棒で、はみ出た塗料を拭き取ります。これでスミ入れ完了。サビではなく通常の影色をスミ入れしたい時は「ローアンバー」を使うのがオススメです
フィルタリング&スミ入れ終了
▲フィルタリングとスミ入れが終わった状態(緑のパーツ)。グラデーションのメリハリも落ち着いて良い雰囲気に仕上がっています
ストレーキングを描いてみる!
▲サビや汚れが垂れている表現「ストレーキング」にチャレンジ。実際に汚れが垂れそうな箇所に細い線を油彩で描いてみます。使用したのは「バーントシェンナ」
綿棒で線を細くしていきます
▲描いた線の太さや長さを綿棒で拭き取って調整していきます。何度でもやり直しができるので、自分のイメージに仕上がるまで何度もチャレンジしましょう
油彩はチッピングも可能!
▲スポンジに「ローアンバー」を含ませて、パーツの角にポンポンと押し付ければ細かな傷を表現できます。これをチッピングと呼びます。油彩3色だけで、このボディパーツのような汚しが可能なのです
金属表現を加えてみる
▲B5の鉛筆やガンメタルのピグメントを使うことで、塗装が剥げて下の金属が露出したような表現が可能です。とってもお手軽に重量感を演出できますよ
フィニッシュマスターを
使おう!
▲ガンメタルのピグメントを擦り付けます。この時に「ガイアノーツ フィニッシュマスター」を使用すると、狙ったところに適量擦り付けられます
パーツの角を
狙おう!
▲腕や足がぶつかったり、障害物にぶつかったりしそうな箇所にピグメントを擦り付けます
鈍く光りアクセントに
なります!
▲パーツの角部分だけ、金属が露出している感じになりましたね! アクセント程度に施すのがちょうど良いので、やり過ぎには注意しましょう
ウェザリングは
楽しいよ!
▲油彩3色、ガンメタルのピグメント(B5くらいの鉛筆を擦り付けてもOK)を使ってウェザリングした胴体。それぞれの工程は決して難しくありません。ぜひ手を動かしてチャレンジしてみてください
あえて大袈裟にダメージを施しても
かっこいいです!
▲スケールやサイズ感をあまり考えずに、ハードに汚しても模型映えします。まずはあまり悩まずに、「ここが汚れそうだな〜」ってパーツを思いっきり汚して「汚し塗装を楽しんで」みてください。慣れてきたら塩梅などをコントロールすることにチャレンジしてみてくださいね
BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “ハイグレード”
ATM-09-DD バーグラリードッグ
製作・文/小澤京介
HG バーグラリードッグ
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●3850円、発売中●約12cm●プラキット
Ⓒサンライズ