「第22回 オラザク選手権」大賞受賞者の「ガンダムMk-II」とともに製作スペース&ガンプラ製作スタイルをお届け!!【心踊るガンプラを訪ねる。前編】
2024.02.09心躍るガンプラを訪ねる。/RX-178 ガンダムMk-II【BANDAI SPIRITS 1/100】●mat 月刊ホビージャパン2024年3月号(1月25日発売)
オラザク選手権を終えて。
先日MAD氏の「サイコ・ザク イン ワン イヤー ウォー」が大賞に輝き幕を閉じた2023年の「第26回全日本オラザク選手権」。そして2024年も始まり、新たな気持ちでガンプラを作り出そうと多くのモデラーが手を動かしていると思います。それこそ2024年のオラザクを目指している人もいることでしょう…。
そんなオラザク選手権の2021年第22回大会においてフルハッチオープンのガンダムで挑み、見事チャンピオンになったmat氏を皆さんは覚えているでしょうか? 彼はその後も自分のガンプラ生活を貫いていて、プライベートで数々の素晴らしいガンプラを製作しています。その中で直近の作品「1/100スケール RX-178 ガンダムMk-II」がホビージャパン編集部のYAS(オラザク選手権担当)の目に留まり、今回ホビージャパン本誌でも掲載という運びとなりました。そこで、今回スタッフでmat氏のご自宅を訪れて、実際に作っている部屋やライフスタイルを直撃。
オラザク大賞を勝ち取り、そしてその後も自分のペースでガンプラを楽しむmat氏によって作られたガンダムMk-IIを中心に、全2回にわたって、彼のガンプラスタイルにフィーチャーしようと思います。今回はmat氏の製作スペースや、ガンプラ製作スタイルを中心にご紹介しましょう。
構成・文/フミテシ
2021
THE GUNDAM
ホビージャパンの歴史的名著「HOW TO BUILD GUNDAM 2」の表紙となっているフルハッチオープンガンダムに、mat氏が当時やれることすべてをぶつけて挑んだ作品。その圧倒的存在感により、見事「第22回 オラザク選手権」の大賞に輝きました。
2024
RX-178 GUNDAM Mk-II
このガンプラで何を見せたいのか!? 何を表現したいのかが明確になっているのがmat氏のガンプラの魅力。本作例は、mat氏がガンダムMk-IIのイラストの中でも特に好きな、大河原邦男氏によって描かれたガンダムMk-IIのボリューム感をベースに、これまでのMk-IIの立体物やイラストをかき集めて、自分が目指すスタイルを追求したものとなっています。またポーズもイラストに合わせて、関節を固定しているのも特徴です。イラストや作例製作のお話は次号でたっぷりと紹介します!!
週末にプラモデルに没頭できるマイスペース
生活空間と完全に切り離されているmat氏の製作スペースは、リビングの上にあるロフト。ここが週末だけmat氏の秘密基地となります。奥から製作机、塗装ブース、撮影スペースとまるで工場のラインのように一直線になっているのがポイント。また反対側の棚には80年代ロボットブーム華やかなりし頃の名作キットがきれいに収まっています。「当時作りたくても手に入れられなかったものを、こうやって棚に収めているだけで楽しいんです。たまに箱を手に取って中身を見る。それだけで、プラモが大好きになったばかりのあの気持ちに戻れるんですよ」。モチベーションを上げてくれる素敵なキットたちなのですね
ガンプラを楽しみたいから。マイルールは譲れない。
「プラモ製作は基本週末のみ。平日はほとんどプラモに触りません。その代わり、早朝からお昼過ぎまで集中して一気に作業するんです」
mat氏はとても生活リズムにメリハリを付けている。平日はお仕事に集中し、帰宅後は大好きなお酒を楽しんだりして過ごし、土日の休日にプラモを楽しんでいるのだ。週末だけプラモと向き合う。きっと読者の多くもそのようなスタイルだと思う。
「またプラモを作る時間も昼過ぎくらいまでにして、その後は大好きな自転車に乗って近所をサイクリングしています。いい運動になって健康にもなるし、サイクリング中にプラモ製作のアイデアなんかも降ってくるので、結局プラモにとって良いことしかないんです」
健康とプラモ。本誌のモデラー陣でも横山宏氏やMAX渡辺氏が常々「健康第一」と言っているように、mat氏もまたプラモを楽しみながら自分のできる範囲で運動を楽しんでいる。
「ガンプラをマイペースに楽しんでいきたいので、キットごとに僕の中で作る程度を決めて、複数のキットを同時進行で製作しています。ほぼキットをいじらずに、自分好みの色やマーキングを施して楽しむもの。気になる部分だけ弄って楽しむもの。そしてフルハッチオープンのガンダムや、ずっと弄っているパーフェクトグレード ストライクフリーダムガンダムのように、自分が納得するまで手を入れ続けるもの。この3つの指標を自分の中に設けているんです」
僕たちと同じようにたくさんのガンプラを作ってみたいからこそ、自分の中に「ガンプラを楽しむための指標」を設けているmat氏。趣味は自分の中の感情と楽しむもの。その感情を大切にして、ガンプラを楽しんでいるからこそ、mat氏のガンプラは多くの人の心を捉えているのだと思う。
mat
第22回全日本オラザク選手権チャンピオン。作り上げたガンプラを見せるだけでなく、SNSや彼のブログ「mat modeling service」において途中経過や製作中の風景といった製作スタイルも公開。そのスタイルはガンプラモデラーに止まらず、多くのモデラーから支持を集めています。
to be continued >>>>>
次回、mat氏のガンダムMk-IIの全貌を公開!! お楽しみに
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