街の実物をお手本に道路標識をサビさせる! 水性塗料でリアルな小物の汚し塗装【水性塗料ペインティングLAB.】
2024.01.23水性塗料ペインティングLAB. 月刊ホビージャパン2024年2月号(12月25日発売)
道路標識セット市街地用
街にはお手本が隠れてる。サビ表現を振り返り!
製作・文/むっちょ
安全、安心、環境にも優しくて高性能だけどまだまだ認知度が低く使っている人も少ない「水性塗料」の可能性をお届けするコーナー。水性塗料に熟知した“水性アクリルボーイ”むっちょがさまざまなジャンルのキットを水性塗料で仕上げます。
月刊ホビージャパン2023年8月号掲載の「フォルクスワーゲンマイクロバス」に合わせた小物製作を行います。バスの雰囲気と同様に、同スケールの道路標識やガードレールをサビさせてみました。汚し塗装の資料は街中にあるリアルな建造物。長年風雨に晒された実物がどうやってサビて、汚れていくのか実物を見ることができるので、これ以上ない参考資料となるでしょう。ぜひ身近にあるお手本を探してチャレンジしてみましょう。
過去の「フォルクスワーゲンマイクロバス」の記事はこちら
今回使用している塗料
●カーブミラー=ケイオスブラックスプレー(シタデル)、タミヤ ファインサーフェイサー オキサイドレッド、トロールスレイヤー・オレンジ(シタデル)
●サビ=ライノックス・ハイド、モーンファング・ブラウン、XV-88(シタデル)、ラヴァ・オレンジ(アーミーペインター)、ダークラストウォッシュ(ファレホ メカカラー)
こんにちは! むっちょです! 今回はこの連載で今までいろいろと試してきた、各種水性塗料を使ったサビ、汚し表現で遊んでいきます! 普段目にしている実物を参考にしつつ、チッピングメディウムを使った塗装剥がしや、シールの上からでもできる、スポンジを使ったチッピングなどで、道路標識をボロボロにしてみました。「それっぽく」見えるようになるオススメカラーをピックアップしつつ紹介するので、真似してみてくださいね!
■街は参考資料にあふれている
外に出てみると、そこらへんの街灯や、工事現場に停まっているクルマなど、どれもこれもいい感じに汚れているのに気付きます。なるほどなるほど! と思いながら歩き回りましょう。近所にはサビまみれのガードレールがなかったので、遠出して参考になりそうなものを探しました。
■チッピングメディウム
以前紹介した、ファレホのチッピングメディウムが本当に使い勝手がよくて絶賛愛用中。希釈の具合とエアブラシで吹いた塗膜の厚さによって剥がれ方が変わるので、単調にならないのが助かっています。カーブミラーは黒と茶色のサーフェイサーを重ねて、ムラのある下地を作ってから作業しました。オレンジの発色もなかなかいい感じになりました。
■シタデルカラー
剥がしの作業を行わないパーツはすべて白の成型色のまま作業しました。シタデルのトップコート、ミニトラムバーニッシュは光沢のないガードレールや道路標識にちょうど良く、半ツヤのクリアーなので、塗料の食い付きもバッチリです。ビン生で粘度の高いシタデルカラーをスポンジにつけて厚めに押しつけることで毛羽立ったような感じになるので、サビ質感用のテクスチャー表現に一役買ってくれます。
完成!
道路標識セット市街地用
●発売元/フジミ模型●2200円、発売中●1/24●プラキット
むっちょ
“水性アクリルボーイ”。月刊ホビージャパンおよびMOOKでキャラクターキットの水性塗料仕上げを披露するなどペイント技術が高いが、模型製作についてはまだまだ勉強中の身。最近はシャニソンがアツい。めちゃくちゃ苦手な音ゲーに苦戦中。アニメも最高でした。