HOME記事スケールモデル『ゴジラ−1.0』の撮影に使われた幻の戦闘機「震電 J7W1」の実物大模型が展示されている筑前町立大刀洗平和記念館をレポート!

『ゴジラ−1.0』の撮影に使われた幻の戦闘機「震電 J7W1」の実物大模型が展示されている筑前町立大刀洗平和記念館をレポート!

2024.01.07

企画展 異端の翼 震電 J7W1 月刊ホビージャパン2024年2月号(12月25日発売)

『ゴジラ−1.0』の撮影に使われた幻の戦闘機「震電 J7W1」の実物大模型が展示されている筑前町立大刀洗平和記念館をレポート!
筑前町立大刀洗平和記念館 実物大模型 戦闘機「震電 J7W1」

筑前町立大刀洗平和記念館レポート

 九州・福岡で開発された幻の戦闘機「震電 J7W1」。実は2022年7月6日より常設展示されていた、この実物大模型こそ『ゴジラ−1.0』で実際に撮影に使われた震電そのものだったのだ。製作の経緯については、山崎貴監督のインタビューなどに譲るとして、ここではその震電を突撃レポート。全カット撮り下ろしにてその詳細をお伝えする。

(取材/ホビージャパン編集部、撮影/塚本健人(スタジオアール)

プロペラ アップ
▲日本初の6枚羽根を採用したプロペラが目を惹くバックビュー
コクピットシート アップ
▲コクピットシートにはドイツ語の文字が。
側面エアインテーク アップ
▲後方に位置するエンジンを冷やすエアインテークも斬新だ
垂直尾翼 アップ
▲垂直尾翼には「オスナ」の文字。試験飛行後に急遽取り付けたと言われる補助輪は劇中同様取り外されている
17試30mm機銃の銃口
▲17試30mm機銃の銃口が確認できる機首
機体外装
▲機体外装のモールドやボルト、そして塗装ハゲなど模型製作にも役立ちそうだ
主翼下面の脚庫周辺1
主翼下面の脚庫周辺2
▲主翼下面の脚庫周辺
アンテナ支柱
▲アンテナ支柱から伸びる空中線の基部
着陸脚前輪
▲着陸脚前輪。機体形状の特性から前脚が非常に長い

2階企画展示室でも震電&ゴジラ−1.0

 2階企画展示室では、震電にまつわる貴重な資料と『ゴジラ−1.0』で使われた衣装などの撮影プロップや撮影風景などの写真パネルが2024年3月20日まで展示されている。

『ゴジラ−1.0』写真パネル
スミソニアン博物館の計器板写真を基に再現されている震電の計器板
▲震電の計器板は実際に映画に使用されたもの。スミソニアン博物館の計器板写真を基に再現されている
駆逐艦「雪風」元艦長、堀田辰雄(演/田中美央)の衣装
▲駆逐艦「雪風」元艦長、堀田辰雄(演/田中美央)の衣装も展示されていた(※衣装のみ2024年1月31日まで)
▲『ゴジラ−1.0』スチール写真展示コーナー。貴重なメイキング写真も展示されていた
▲『ゴジラ−1.0』他、さまざまな映画にも貸し出された、大戦機修復家、中村泰三氏による美術・小道具。震電の計器板も中村氏によるもの

平和への情報発信基地、大刀洗平和記念館

 大分自動車道 筑後小郡ICからおよそ10分ほど走ると見えてくる平和記念館。福岡空港からはおよそ1時間程度の道程となった。陸軍大刀洗飛行場の跡地に開館したこの資料館では、震電以外にもさまざまな常設展示が行われている。

大刀洗平和記念館 正面
零式艦上戦闘機三ニ型(Y2-128)
▲零式艦上戦闘機三ニ型(Y2-128)はマーシャル諸島のひとつタロア島のジャングルに眠っていたものを復元したもの。太宰府天満宮から名古屋空港ビル内航空科学館での展示を経て、現在はこちらに展示されている
九七式戦闘機
▲博多湾に沈んでいたものが引き揚げられ復元された九七式戦闘機。通算3386機生産された中で唯一現存するものとなっている
M2(B-29)重機関銃
▲M2(B-29)重機関銃の実物も展示されていた
大刀洗飛行場の歩みや大空襲と特攻隊の記録
▲大刀洗飛行場の歩みや大空襲と特攻隊の記録なども展示されている
実際に引き揚げられた機体の残骸や特攻隊の記録なども展示
▲館内奥の新館では実際に引き揚げられた機体の残骸や特攻隊の記録なども展示されている
「第五航空教育隊」の表札
▲桜の木の前に静かに佇む資料館。入口には「第五航空教育隊」の表札が移設されている

筑前町立大刀洗平和記念館

■〒838-0814 福岡県朝倉筑前町高田2561-1 ■TEL:0946-23-1227 ■開館時間/9:00~17:00(入館は16:30まで) ■休館日/12月26日~12月31日 ■入館料/大人(大学生以上)600円、高校生 500円、小学生・中学生 400円(※2024年3月末まで小・中学生無料)、障がい者(大人) 400円


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