【ツブコン2023レポート】小森陽一登壇オープニングセレモニー裏話&「Monster Theater」サイン会の様子【コモリプロジェクト】
2023.12.31 コモリプロジェクトHP
Youichi Komori Official Web(y-komori.net)
TSUBURAYA CONVENTION 2023レポート
皆さん、こんにちは。コモリプロジェクト代表の小森です。早、師走ですよ、師走。なんか意味もなく焦ります。歳取ると月日の流れが早く感じるって聞いたことありますが、ほんとにそうですね。ジャネーの法則、疑いなしです。さて、11月25日・26日の二日間、東京ドームシティにて円谷プロの祭典、TSUBURAYA CONVENTION 2023が開催されました。前回のリアル開催が2019だったから4年も経つんですね(やっぱり早い……)。いやもう、すごい人でしたよ。海外からもこのために大勢の人が来日して、兎に角熱気がすごかったです。ウルトラのポテンシャルの高さをひしひしと感じました。
そんな中、僕事としましては、オープニングセレモニーに登壇して新作の発表を行いました。いつ頃だったかなぁ、塚越会長から「怪獣の物語に興味はありませんか」と問われたことがあるんです。筋金入りの怪獣好きとしましては、一も二もなく「あります」と即答しました。今思えばそれが出発点だったのかもしれません。「かいじゅうのすみか」という企画を原点に、怪獣はどこで生まれ、どんな暮らしをしているのかなど、すべてが怪獣尽くしの物語が展開します。ただ、舞台設定には頭を悩ませました。遠い宇宙にワープをしたり、太陽の裏側に反地球があったり、地球の内部に空洞があったりというこれまでどこかで見たり聞いたりしたようなことにはしたくありませんでしたから。そこで考えたのはケンタウルス座で見つかったトロヤ惑星です。まったく同じ軌道でふたつの惑星が恒星の周りを回っているんですね。これを地球にあてはめて考えると、太陽の周りを地球と地球そっくりの星が巡っていることになります。ふたつの地球は季節の移り変わりも時間の感覚もほとんど同じことになるんです。怪獣の生息する未知の惑星を設定する時、これ以上のものはないと閃きました。地球は「β」、未知の地球は「α」、αプロジェクトの始動です。
そんな熱気を引きずったまま、場所をホビージャパンさんのブースに移して怪獣ガレージキットの写真集、「Monster Theater」のサイン会を行いました。サインを求めてくる方の中にはセレモニー会場でαプロジェクトを観たと仰る方も多々いらして、「怪獣の物語、期待しています」と背中を押されました。ほんとに嬉しいし力になります。木村編集長、「Monster Theater」のパート2はもちろん、αプロジェクトの怪獣本もやりましょうね!
それでは皆さま、良いお年を。来年もコモリプロジェクトをよろしくお願いいたします。
文/小森陽一
構成/土井眞一
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怪獣ガレージキットを大迫力の特撮写真で小森陽一が解説
小説・文筆家であり怪獣ガレージキットメーカーも立ち上げた小森陽一氏セレクトの怪獣ガレージキット。熱い怪獣愛で怪獣ファンも認める小森氏が、各メーカーの怪獣ガレージキットを塗装完成品と大迫力の特撮写真で解説していく作品集です。
さまざまなガレージキットメーカーの怪獣ガレージキットを円谷特撮作品から厳選して50体、新規撮り下ろしにて掲載。その魅力を小森陽一氏による解説で紹介していきます。
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© 円谷プロ
小森陽一(コモリヨウイチ)
●1967年生まれ。大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業後、東映に入社。その後、コラムや小説、漫画原作や映画の原作脚本を手がける。大阪芸術大学映像学科客員教授。『海猿』『トッキュー!!』『S-最後の警官-』『BORDER66』『ジャイガンティス』など著作多数。