シンプルで作りやすい! イギリス海軍重巡洋艦「エクセター」1/700キットを製作【トランペッター】
2023.12.12 ポケット戦艦を追い詰めた
南大西洋の勇者
1931年に竣工したイギリス海軍重巡洋艦「エクセター」は、日本では1942年のスラバヤ沖海戦で戦没した艦として知られているが、第二次大戦初期に南大西洋で戦われたドイツ海軍ポケット戦艦「アドミラル・グラフ・シュペー」の追撃戦「ラプラタ沖海戦」では、28cm砲6門と砲力に勝る敵艦を軽巡2隻と協同し果敢に攻撃、損害を受けながらもモンテビデオ港外で自沈に追い込む戦果を挙げた栄光ある艦でもある。この輝かしい時期の状態を再現した1/700キットがトランペッターから発売。シンプルで作りやすいキットで、実戦を経た歴戦の英国重巡魂を感得せよ!
■キットについて
同級1番艦「ヨーク」と異なる高さの低い艦橋を備え、より実戦的なスタイルを持ったHMS「エクセター」がトランペッターより発売。ラプラタ沖海戦をはじめ、多数の戦闘に参加。箱絵は1942年仕様ですがランナー画像だと1本マストだから1939年のラプラタ沖海戦仕様。アオシマのキットと時期が違うのもいいですね。同じアイテムでも時期が違うとコレクターとしても助かります。
さて製品はというと、繊細なモールドで船体上部や上部構造物を徹底再現しています。部品数は船体と甲板2枚とランナーは5枚と少なめです。エッチングに関しては煙突上部の格子、舷窓、クレーンなどのポイント的なエッチングパーツが付属となります。
■製作
船体に前甲板だけを接着。煙突前後を接着し合わせ目処理。砲塔3基も接着組み立てる。次に甲板塗装に入り、GSIクレオスのC44タンを木甲板があるすべてのパーツに塗装。そして甲板マスキングに支障がない小パーツ・エッチングは各パーツごとに分けて接着していきます。
これで船体・後部甲板・煙突・艦橋・中央構造物・後部艦橋・マスト・砲塔・機銃群・高角砲の種類分けをして船体塗装に入ります。この時細かいパーツなどは両面テープで止め、大きいパーツはクリップで止め塗装に備えます。
甲板塗装は3種類の色で塗装なので最初に塗装した木甲板タン色部分を細かく切ったマスキングテープで保護。続いて2色目の床塗装は、GSIクレオスC45セールカラーを塗装しマスキング。最後の甲板塗装にC333エクストラダークシーグレーを塗装してマスキングで保護。次に吃水線をGSIクレオスC33つや消しブラックを塗装して1mmのマスキングテープで保護したら全パーツに船体色GSIクレオスC338のライトグレー FS36495を塗装しました。
乾燥後、全パーツにタミヤエナメルのダークブラウンをスミ入れして全パーツ接着。デカールをマークセッターを使って貼り付けてから、さらなる汚しをします。オリーブドラブに黒を少量入れた塗料を薄くしたものを、汚れそうな場所にシャドー吹きして施します。仕上げ汚しとして油絵具によるサビ表現を筆を使って表現。最後にGSIクレオスのつや消しクリアーを吹き付けて完成です。
■まとめ
実戦的なスタイルを持ったHMS「エクセター」は、甲板塗装は3色と多めですが、単純な構造なので塗装的には楽なほうで、部品も塗装後にあと乗せ接着して対応できるキットであり、作りやすかったです。砲塔上面にある「EX」の文字もいいメリハリを与えている艦で格好いいです。
トランペッター 1/32 スケール プラスチックキット
イギリス海軍重巡洋艦 HMSエクセター
製作・文/Takumi 明春
イギリス海軍重巡洋艦 HMSエクセター
●発売元/トランペッター、販売元/インターアライド●6930円、発売中●1/700、約25.0cm●プラキット
Takumi明春(タクミアキハル)
最近青森は雪降りました。年々この寒さはキツくなってきたので関東圏にいい物件ないか検討中です。