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HG V2アサルトバスターガンダムにテクニックを注ぎ込んで盛りに盛りまくる足し算モデリング![前編]【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記】

2023.12.24

気まぐれガンプラ製作記 in UNIVERSAL CENTURY 月刊ホビージャパン2024年1月号(11月25日発売)

HG V2アサルトバスターガンダムにテクニックを注ぎ込んで盛りに盛りまくる足し算モデリング![前編]【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記】

 個性的なテクニックで月刊ホビージャパンモデラーの中でも一線を画する存在のセイラマスオが、お題だけ決めて自由にいつも通りガンプラを製作していく様子をゆるくお届けする連載「セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記」。連載第2弾は、宇宙世紀に登場する「ガンダム」をテーマに模型オリジナルカスタマイズを解説していきます。第11回はHG V2アサルトバスターガンダムを題材として、これでもかというくらいの足し算モデリングの前半パートをお届けします。

製作・解説/セイラマスオ

ウマく作るためのHow toじゃありません

 私の製作法は、前回の連載でご紹介した通り普通のカッターをメインで使ったり、水性塗料で筆塗りしたりと、特別な道具や技法があるわけではない基礎的なものばかりです(多少クセは強めですがw)。そんな基礎的なスキルですが、使いようによってはいろんな楽しみ方ができるというところを今回の連載ではお伝えしていければと思っています。いわば前回が基礎編なら今回は応用編! というわけです♪


theme:なりふり構わず足し算モデリング[前編]
use kit:HG V2アサルトバスターガンダム


宇宙世紀最強のMSで締めくくる!

 宇宙世紀の「ガンダム」の連作という幸せな連載の最後を飾るのは、U.C.世界最強の機体“V2アサルトバスターガンダム”!!
 元々V2ガンダムに全部盛り状態のアサルトバスターにここからどう盛っていくかは、なかなかに悩ましいところですが、これまでの連載で行ってきたすべてのテクニックを使って、最強を超える最強の機体を目指していきます!

HG V2アサルトバスターガンダム 正面、背面
▲先に発売されたHG V2ガンダムに新規金型のアサルトパーツとバスターパーツを追加。組み替えで「V2アサルトガンダム」「V2バスターガンダム」「V2アサルトバスターガンダム」の3形態を再現できる。両肩のメガ・ビーム・キャノン、スプレー・ビーム・ポッド、手持ち用のメガ・ビーム・ライフル、メガ・ビーム・シールドなど、多彩な武装が付属する

HG V2アサルトバスターガンダム

●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2200円、2015年5月発売●1/144、約12cm ●プラキット


❶流用パーツを使って基本フォルムを決定

余剰パーツ1 
▲キットはコンパチ仕様のため、アサルトバスターで組むとこれくらいの余剰パーツが出ます。今回はこれらも全部使うくらいの気持ちでいきます
正面1
▲V2はアサルトバスターを基本として、さらなる強化型になるように流用パーツを使ってフォルムの変更を検討していきます
左腕部アップ
▲両肩と脚部サイドにBB戦士デスティニーガンダムのウイングの設置を検討。全体のフォルムの大型化を狙います
背面2
▲このパーツをウェポンラックに見立ててパーツを盛っていけば、さらにシルエットに変化を付けられそうです
RGビルドストライクガンダムのビルドブースター
▲さらに武装面での迫力を追加するため、強引ですが丸々手元に残っていたRGビルドストライクガンダムのビルドブースターを使います(汗)
ビームキャノン部分
▲ビームキャノン部分をアーム可動もそのまま利用して、F91のヴェスバー的な配置で使えそうです
背面フレーム部
▲V2の背面フレーム部の隙間に差し込んでみたら、背面への設置バランスもちょうどイイ具合♪
正面2
▲元々アサルトバスターも腰サイドにヴェスバーを装備しているのですが、迫力重視でこちらを採用してキットのヴェスバーは取り外します
背面2
▲後ろ姿も重武装感が増しました。明らかにRGのパーツのほうがハイディテール過ぎますが、お手軽にこのままいきます
ヴェスバー構え
▲ヴェスバーを構えるのもRGビルドストライクの秀逸なアーム機構のおかげで楽々です(反則か?)
余剰パーツ2
▲基本的なフォルムが決まったところで、キットのヴェスバーとマイクロ・ミサイル・ポッドが余剰パーツになりました。これらのパーツは後ほど使いましょう

❷首の短縮

頭部アップ1
▲今回V2本体には手を入れないつもりでしたが、頭部の位置が高いような気がして、そこだけ少し手を加えます
首パーツ アップ1
▲首自体はポリパーツなので、ポリパーツの受けのほうを下げることで頭部の位置を変更します
加工した首パーツ 正面、背面
▲うまいこと受けの部分だけを切り取って少し低い位置に再接着しました
頭部アップ2
▲好みの猪首状態になりましたw。首のポリパーツの露出も少なくなり一石二鳥♪ まぁこの辺りの改修は好みの部分なのでマストではありません

❸流用パーツの設置

加工前の流用パーツを脚部に合わせる
▲それでは本格的に流用パーツを設置していきます。まずは脚部。曲面主体の脚に対して流用パーツは直線ライン
加工ラインにあわせ紙を加工
▲そこでまずは形状の調整がしやすい紙で脚部のラインを写し取ります
紙に合わせて流用パーツにラインを描きこ
▲その紙のラインを流用パーツに書き込みます
ラインに合わせて流用パーツを削り込み
▲ラインに合わせて流用パーツを削り込んでいけば…
脚部にピタリと形状が合った流用パーツ
▲脚部にピタリと形状が合ったパーツとなりました。接続は脚部のハードポイントを利用して脱着ができるようにしています
余剰パーツを組み合わせて大型化
▲肩部に設置する流用パーツは先にキットの余剰パーツを組み合わせて大型化しています
V2アサルトの肩追加パーツにその流用パーツを直接貼り付け
▲V2アサルトの肩追加パーツにその流用パーツを直接貼り付けていきます
外側に開いた角度で貼り付け
▲V2のバックパックとの干渉を避けるために、外側に開いた角度で貼り付けます

❹余剰パーツの設置

マイクロ・ミサイル・ポッド 表、裏
▲それではこの流用パーツにキットの余剰パーツを設置していきます。マイクロ・ミサイル・ポッドは裏面を軽く整えれば準備OK
肩外側パーツを中央で切断
▲V2用の肩外側パーツは中央で分割します
脚部用のマイクロ・ミサイル・ポッドを貼り付け
▲肩の流用パーツには脚部用のマイクロ・ミサイル・ポッドを貼り付け
脚部へは腰部リアアーマーと同位置のマイクロ・ミサイル・ポッドを並べて設置
▲脚部へは腰部リアアーマーと同位置のマイクロ・ミサイル・ポッドを並べて設置。下側の空いたスペースには分割した肩のパーツを貼り付けました
正面3
▲着々とボリュームが出てきましたよ♪
余剰となったキットのヴェスバー
▲余剰となったキットのヴェスバーの設置場所を考えていたら、ベストな位置にベストな差し込み穴が!!
ランナーを短く切って中継
▲ランナーを短く切って中継させれば全く無加工で設置完了! さしずめ後方攻撃用のヴェスバーというところでしょうかw
正面、背面
▲ここまでの加工ではこのような感じです。ボリュームに変化は出ましたが、少し物足りない…。正面から見たときに変化を持たせるために、各部アサルトパーツに手を入れていきます

❺ランナーによる各部アーマー追加

    胸部アップ
    ▲まずは設定にない胸部装甲を増設! ランナータグプラ板を貼り合わせて、直線的ですがとりあえず形にします
    胸部中央の曲面部
    ▲中央の曲面部は、ランナープラ板に曲げグゼを付けたものを強引に重ね合わせました。強度的な補強として瞬間接着剤で隙間を埋めて固定します
    肩前面装甲
    ▲肩前面装甲もランナータグプラ板を貼り合わせて大型化
    スネ部分アップ
    ▲ヒザ装甲にはスネ部分に装甲を追加。やはり継ぎ目を瞬間接着剤でガチガチに補強します
    腰部正面装甲 パーツ
    ▲腰部正面装甲は控えめにランナープラ板を貼り付けて大型化します
    脚部パーツ
    ▲脚部の流用部分には脚との隙間を埋めつつ、追加した余剰パーツとのデザインも考えてランナータグプラ板を追加することで…
    加工した脚部パーツ
    ▲脚部との一体感が増しました
    上半身アップ
    ▲追加した各部アーマーは角を丸くする処理を施し、多少なりとも曲面主体のV2本体のイメージに合わせるようにしています

今回はここまで!

製作途中の状態 正面、背面

 とりあえず今回はここまでです。やや強引な流用パーツのセレクトや余剰パーツの盛り盛り、さらにはランナータグプラ板によるアーマーの新設と、工作自体は楽をしながらも手数勝負でここまでできました。このあとの仕上げでU.C.最強の機体をしっかり表現できるのかどうか…。

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©創通・サンライズ

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