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『ゴジラヒロイン 三枝未希 MEMORIAL』書籍発売記念インタビュー! 絶賛上映中『HOSHI35/ホシクズ』の情報もお届け!

2023.10.25

『ゴジラヒロイン 三枝未希 MEMORIAL」発売記念インタビュー 月刊ホビージャパン2023年12月号(10月25日発売)

「ゴジラヒロイン 三枝未希MEMORIAL」発売記念インタビュー

未希はいつも全身全霊で超能力を使うことに集中していました

小高恵美

MEGUMI ODAKA

小高恵美1

 平成ゴジラVSシリーズ全6作のヒロイン・三枝未希の写真集「ゴジラヒロイン 三枝未希MEMORIAL」の発売を記念して、未希を演じた小高恵美氏にスペシャルインタビュー。今だからこそ話せるエピソードも含めて、三枝未希について語っていただいた。さらに、小高氏の28年振りの出演映画となる『HOSHI35/ホシクズ』の情報も合わせてお届けする。(取材・文/羽沢正人)

小高恵美2

おだか・めぐみ 1972年、神奈川県生まれ。第2回『東宝「シンデレラ」オーディション』(87年)でグランプリに選ばれ、同年の『竹取物語』に出演。『ゴジラVSビオランテ』から『ゴジラVSデストロイア』(95年)まで6作連続でゴジラ映画に出演。テレビドラマ『花のあすか組!』(88年)をはじめ、多数のドラマや舞台で活躍。2022年デビュー35周年記念の「小高恵美アニバーサリープロジェクト」が立ち上げられ、2023年10月公開の『HOSHI 35/ホシクズ』では28年振りの映画出演を果たす。


三枝未希の人間像について

 今思い返してみると、未希ちゃんはわりと不器用で、特殊な能力(超能力)があるゆえに人との交流が上手くない女の子だと思います。『ゴジラVSビオランテ』(89年)の撮影現場では、特に長いセリフがあるわけではなかったし、特撮パートの部分は全然想像がつかなかったので、大森(一樹)監督にすべてお任せするという態勢で撮影に臨みました。
 未希は最初はあまり喋らず、バラと会話したり、生き物と通じ合うような女の子でしたが、『VSキングギドラ』(91年)、『VSモスラ』(92年)、『VSメカゴジラ』(93年)と進むにつれて、ゴジラはゴジラで生きていて、私たちは私たちで生きているんだと感じていくことが強くなっていったと思います。『VSメカゴジラ』で佐野量子ちゃんが演じた五条梓とベビーゴジラの登場で、愛情というそれまでになかった感情も芽生えてきたと思います。
 作品ごとに未希が成長していると実感したことはもちろんありました。でも演じている時は、次の作品のことはもちろん知らないので、ひとつひとつその作品に集中していましたから、その当時はわからなかったかもしれません。
 超能力でゴジラや他の怪獣を感じる役でしたから、ゴジラが怪獣たちや自衛隊と戦っていようとも、常に自分のことに集中しているのが未希だったと思います。『VSビオランテ』の時の関西空港建設予定地で、ゴジラに向かって超能力を使ったあとに倒れてしまうシーンを今でもよく覚えているんですが、その時のように未希はいつも全身全霊で超能力を使うことに集中しているんだと思います。
 でもあの頃の私は、ゴジラ映画だけではなく、高校に通いながら、歌も歌って、ドラマもやって、アイドルもやって、ラジオもやって、イベントもやりながらでした。もし晩年の渥美清さんのように「寅さん以外はやらない」みたいに、私が学校とゴジラだけだったら三枝未希は違った女の子になっていたかもしれないですね。もしそうだったらどうなっていたかは想像がつかないです。
 未希って遠い目をすることが多かったですよね。バラをじっと見つめたり、遠くの景色を眺めたり、夕陽を眺めていたり……そういうところが好きなのは35年間ずっと変わらないです。そういう変わらないところは、私の中にも1/3以上あると思います。私の友人や家族も私にそういうところがあると感じているんじゃないかなと思いますね。(ゴジラ映画のあとは)24歳以上の役をやったことがなかったから、そこで止まっている印象があるのかもしれませんけど……。でもそれで困ったということはないんです。
 ゴジラ映画には、宝田明さんや中尾彬さんがやられたような指示をする人や研究者や科学者、自衛隊の人達が出てきますが、みんな仕事のある役なんですよね。でも未希は違うんです。仕事といえば超能力が仕事ですが、他の方とは(キャラクターとしての立場が)違うという思いがあったので、いつもその部分には気をつけていました。それにこだわれたからこその未希だったと思います。
 未希は映画のなかではゴジラと人間を結ぶ役割だったと思うんです。何かと何かの間にいる存在というか、記号でいえば+(プラス)とかー(マイナス)のような。何かと何かを引き合わせたり離したりするような真ん中にいた存在というような感じですね。私自身にもそういうところが多かったので、未希もそうだったと感じます。

『HOSHI35/ホシクズ』について

 私はこれまで三枝未希の要素を完全には忘れないように生きてきたところがあるんです。この作品では落ち着いた役でしたから、多少声のトーンが低い部分はありますが、リアクションの取り方や目線の運び方、間の取り方はわりと未希に似せているところはあります。35年前にタイムトリップしたような感覚がありましたね。すごい不思議でした。三枝未希を観ていた人たちの気持ちに反することのないように頑張ったつもりですが、映画の世界から遠ざかっていたので、どう観てくださるかはわからないですね。でも老若男女の皆さんに受け入れていただけると嬉しいです。
 私が演じたアキは、10代の頃に悲しい出来事があったにも拘らず、悲しさを受け入れて強く生きてきた役です。決して悩まず、決して怒らず、決して泣かず……でも心は腐っているわけではなく。その彼女が信じていたものは何か……というお話です。
 撮影現場は若い方が多かったのですが、愛情が深かったです。横川(寛人)監督に小さいお子さんがいらっしゃって何度か会いましたが、すごくかわいいんです。その子が大人になった時に「この映画、お父さんやってよかったね。小高さんとやってよかったね」って言われるように頑張ろうって思いました。現場の皆さんもそう思っていたと思います。
 久しぶりにお会いした共演者の皆さんは懐かしかったですね。いしの(ようこ)さんは出番がない時でも声出しきっかけのために来てくださったので、すごく自然に演技ができたので嬉しかったです。
 今作はゴジラシリーズとは違い、肩の力を抜いた(特殊能力のない)私の、同世代の女性を相手にした演技を見ていただけると思います。

※三枝未希についての部分は、「ゴジラヒロイン 三枝未希MEMORIAL」に掲載のロングインタビューのなかから抜粋して掲載しました。

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『HOSHI35/ホシクズ』公開中

 2022年、小高恵美氏はデビュー35周年を迎え、それを記念した「小高恵美アニバーサリープロジェクト」がスタート。そのプロジェクトの最後を締めくくるべく製作されたのが、小高氏の約28年振りの実写映画出演作となる『HOSHI35/ホシクズ』。平成の時代の価値観や文化を徹底的にリスペクトし、新しい時代への架け橋になるような特撮映画を目指して作られた。
 監督は『大仏廻国 The Great Buddha Arrival』(18年)や『ネズラ1964』(20年)を手掛けた横川寛人氏。主演の小高氏と共演するキャストはいしのようこ氏、小林恵氏、宮坂ひろし氏、斉藤麻衣氏、田中由美子氏、原田大二郎氏、螢雪次朗氏、橋爪淳氏らの豪華な面々。
 2023年10月21日より池袋HUMAXシネマズで絶賛上映中!!

HOSHI35/ホシクズ ポスターイラスト
HOSHI35/ホシクズ ワンシーン1
HOSHI35/ホシクズ ワンシーン2
HOSHI35/ホシクズ ワンシーン3
HOSHI35/ホシクズ ワンシーン4


ホシクズ成体 頭部アップ

ホシクズ成体

ホシクズ成体 全身


ホシクズ幼体1

ホシクズ幼体

ホシクズ幼体2

ホシクズ飛行形態

ホシクズ飛行形態

▲浅井拓馬氏のデザインによる︎隕石怪獣ホシクズは、成体(全高100m、体重8万t)、幼体(全高50cm、体重100kg)、飛行形態(全長80m、体重8万t)と、3種類の形態で登場する。造形は成体が佐藤大介氏、幼体と飛行形態を浅井氏が担当した

MESSAGE

監督 横川寛人

小高恵美さんデビュー35周年。35年前に平成の時代が始まり、僕も2023年で35歳。いろんな意味が「35」に含まれています。これまでの映画制作の集大成の気持ちで取り組みました。全力で頑張りましたのでよろしくお願いいたします!

『HOSHI35/ホシクズ』

公開中

●出演/小高恵美、いしのようこ、小林恵、松宮倫、仁科かりん、森山珠那、宮坂ひろし、斉藤麻衣、田中由美子、堀田眞三、原田大二郎、螢雪次朗、橋爪淳ほか
●監督/横川寛人
●共同監督・副監督/米山冬馬
●共同監督・特撮監督・撮影監督/佐藤大介
●ブレーン・脚本協力/酒井健作
●企画/宇賀神明広、渡邊弥雅斗、横川寛人
●脚本/横川寛人、宇賀神明広
●美術/浅井拓馬、山田果林、木本諒
●怪獣スーツアクター/大橋明
●怪獣ボイス/中島翔子
●怪獣デザイン/浅井拓馬
●怪獣造形/浅井拓馬、佐藤大介
●音楽/矢田遊也
●制作プロダクション/株式会社スリーワイ
●製作/安田崇、株式会社エムアールティーエス

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