外伝小説『SYNDUALITY Kaleido』 ep.03「名もなき機体」
2023.10.11SYNDUALITY Kaleido 月刊ホビージャパン2023年11月号(9月25日発売)
『SYNDUALITY Noir』のサイドストーリーが描かれる外伝小説『SYNDUALITY Kaleido』第3回はデイジーオーガにまつわるストーリー。
カナタがノワールと出会う約1年前。
ドリフターを夢見るカナタは、いつか自分が駆る機体を黙々と組み上げていた。
ついに完成も目前となり、カナタはシミュレータを起動する。
STAFF
ストーリー/波多野 大
MODELS
デイジーオーガ製作/Ryunz
チェイサー製作/六笠勝弘
ep.03「名もなき機体」
――二二四一年。
▽ ▽ ▽
カナタのガレージには、未完成状態のコフィンが立っていた。
両腕部は黒いシーリングカバーで覆われており、左前腕に刃こぼれしたままのブレードが備えられている。
コックピット周辺にのみ外装が取り付けられているものの、特徴的なテンタクルセンサーはまだ存在していない。
機体中央のアイセンサーには幌布がかけられており、その奥はがらんどうであった。
そんなコフィンの各所から、太さも色も異なるケーブルが複数伸び、やがて集約されて筐体型シミュレータに繋がれていた。
そのモニターをカナタはじっと見つめ、黙々と数値を打ち込んでいる。
カナタは、いつか自分の機体となって、大地を共に駆けるであろうコフィンの負荷試験を行っていた。
即応性、安全性、追従性、堅牢性、耐候性といったカナタ独自に設定した試験項目を確認していく。
「よし、だいぶ良くなってきた……ン、ケホッ」
かすかに喉に痛みを覚えた。
カナタはかれこれ数時間に及ぶ集中から解き放たれ、水分を一切摂取していなかったことに気づいた。
アンティークな冷蔵庫からボトルを取り出し、蓋をひねるとシュッと空気が弾ける音がした。微かに炭酸が含まれた飲料水を、一気に流し込んでいく。
「っぷはぁー」
爽快さが胸いっぱいに広がると同時にドッと出てきた疲れに、カナタは椅子に座るのすら億劫になってガレージの床にごろんと転がった。両手足を大の字に広げ、カナタは完成へと着実に近づくコフィンを愛おしげに見上げた。
コフィンの見た目は、いまだ貧相だ。
だが、こうして形になってきたことに感動を禁じえない。
「もう10年もかかってるもんな」
始まりは、ガラクタも同然だった。
▽ ▽ ▽
カナタの父はドリフターだった。
そして、育ての母はメイガスが担っていた。
彼らはこのコフィンに乗って、幼いカナタを連れて旅をしていた。
年少のカナタからして、コフィンを駆る父と、その支援を行うメイガスは憧れであり自慢だった。
いつかは自分も。
当時こそ明確に自覚できてはいなかったであろうが、今カナタの胸を占めるドリフターへの憧憬はまさにこの時期に育まれたものであろう。
カナタの脳裏に焼き付いているのは、その当時父が自由自在に操っていたコフィンの姿だ。
カナタはその威容を思い起こす。
コックピット周辺部は凹凸少なく、両肩部にはスパイクショルダーを備えていた。左前腕はブレードあるいはソーチェーン【デビルズテイル】をオプションとして換装可能、コフィン部のマルチアタッチメントには連装ミサイルが備えられていたはずだ。
その在りし日の姿を、カナタは眼前で静かに眠る、すっかり貧相になったコフィンの今に重ねた。
予算の都合で、スパイクショルダーは右肩のみ、ソーチェーンはいまだ形にはなっておらず、ミサイルは高いのでスモーク・ディスチャージャーで代用している。
「待ってろよ。いつかお前を元通りにしてやるから」
そう、この機体は一度、完全に破壊された。
父と母を載せたまま。エンダーズによって。
大破炎上するコフィンの末路が脳裏をよぎったカナタは、ギュッと目をつむった。
「もう一度、走ろうな。一緒に」
再び開いた瞳には、強い意志が宿っていた。
▽ ▽ ▽
昼食を挟んだあと、カナタはシミュレータ上で、地上活動試験を始めた。
VRゴーグルの中のコフィンは、在りし日の姿である。
青く澄み渡る空のもと、どこまでも茶色い荒野を一歩一歩踏みしめていく。
HUDの数値は、コフィンの動きに呼応しながら刻々と変化する。
それを目の端で追いながら、カナタはデジタル上に表現された地上をドリフター気分で闊歩していった。
やがてランダム生成されるエンダーズとの戦闘を繰り返し、父になったつもりで武装を駆使し、撃破してゆく。
「おりゃ! とりゃあ!」
熱中するあまり、カナタの口からは自然と声が漏れた。
「よし、イメージ通りだ!」
これまでに身に着けた技術と知識を総動員しながら調整を続けてきた機体の仕上がりに、カナタの口角が思わず緩む。
少しずつお金を貯めてはトレーダーズネストで掘り出し物のジャンクパーツをかき集めてきた苦労が報われた気がした。
これからもその日々は続くだろうが、まずは一段、階段を上がれたのだと思うと景色は変わり、嬉しくもなる。
充実の試験を終えたカナタはゴーグルを外した。
「どわああああ!」
叫びながらカナタは目をまん丸にして反り返った。
カナタのすぐ横に兄貴分のトキオが立っていて、カナタの顔をのぞきこむようにしていたからだ。その距離、10cmも無い。
「お~っす」
「酒くさっ! また仕事帰りにエドジョー行ったんですか?」
「だって今日もたんまり稼いじゃったからさ~。な、ムートン」
「ええ、坊っちゃん。しかし結局は飲んだ量が報酬を上回り、ツケ払いとなっております」
「また稼げばいんだろ、稼げば。なあカナタ」
「ったく……」
トホホを絵に描いたようなカナタの表情に、トキオは和んだ。
「どれ、結果見せてみろ。ああ!? なんだこのエンダーズの戦闘数値は!?」
「一応、色々調べて矛盾の無い範囲に設定してみたんです。これくらいなら全然やれましたよ!」
カナタは喜色満面に答えた。だが、トキオの表情が鋭いことに気づいて、カナタの表情がやや引きつった。
「こんなんじゃ使いもんになんねーよ」
「え?」
「矛盾の無い範囲? そりゃ生き残った奴がたまたま運が良かっただけだろ? 本当にやべー時ってのは矛盾だとか理屈だとか、そんなの関係ねえんだよ。そもそも情報を持ち帰れねえんだから。ほら、貸せ」
トキオは無理やりホロコンソールパネルを表示させ、テキパキと数値を打ち込んでいく。
カナタは眉尻を下げた頼りない目でトキオの入力が済むのを待っていた。
「たしか……こんなもんだったろ」
その数値を見たムートンは、かすかに眉をひそめたが、なにも言わなかった。
「よし。カナタ、やってみろ」
「はい」
カナタは飲みかけの炭酸飲料をひと口含むと、再びVRゴーグルをセットした。
その世界は、大粒の雨が降っていた。
▽ ▽ ▽
「はぁ、はぁ、はぁ……くっ!」
カナタに声をあげる余裕はなかった。
踏ん張ろうと力むために呼吸を止め、そしてたまらず情けない息が漏れていく。
トキオが設定した世界は過酷だった。
間断なく現れるエンダーズは、一体一体の強さではコフィンに劣るものの数で攻めてくる。
そうなれば容易には突破できない。
さらにブルーシストを含む大量の雨が耐候性を消耗させ、長期戦を許さない。時間をかければ死が待っている。
シミュレータといえど、カナタの心臓が早鐘のように打つ。
「やばいやばいやばいやばい……!」
ブレードは刃こぼれし、ソーチェーンは引きちぎられた。
もはや打つ手は無い。
逃げる以外。
残弾わずかのスモーク・ディスチャージャーを放ち、エンダーズの注意を引いたカナタは、コフィンを半回転させるとローラーをおろして逃走を図った。
速さではコフィンに分があるはずだった。
だが、エンダーズたちは巧みだった。
後方からエネルギー弾を放ち、コフィンの行く手を的確に阻み、簡単には逃がさない。
着弾地点を回避すべく急制動と急加速、急旋回を繰り返すコフィンが運悪く硬い岩石に突っかかり、その衝撃で右脚部ローラーの軸が歪み、コントロールを失った。
「ぬああああ!」
一気にバランスを崩し、速度が低下していくコフィンの安定を取り戻そうと賢明にアクセルをコントロールし、制御をはかるカナタ。
その隙を逃さないエンダーズは、ドンドン! と二発のエネルギー弾をコフィンに命中させる。
「くっ!」
けたたましいアラート音を耳にして、カナタは全身から発汗した。
「くそっ!」
コマンドを叩き左手にアサルトライフルを持たせ、傾いたコフィンをよじりながらの射撃で応じるが、集弾性の低いライフル弾はエンダーズをかすめもしなかった。
『カナタ! やたらめったら撃ったってあたらねえぞ。ましてメイガスもなしじゃ』
そんなことわかってる!
脳内で響く魂の叫びは、声にはならなかった。
なおもトキオはシミュレータの様子を外部からモニタリングしながらカナタに声をかけた。
『いいか。直線的な動きで逃げたら簡単に動きを読まれる。回避運動は……あー、メイガスいないんだよな。なら、手動で蛇行だ、死ぬ気で走れ!』
コフィンの操縦は、本来ドリフターとメイガスで行うものだ。
ドリフターは変化し続ける戦場において、無意識と直感でコフィンを操縦する。そこに根拠と可能性を与え、ドリフターの操作能力に合わせたリアルタイムでの調整や先回りしての戦局判断をメイガスが行っていく。
コミュニケーションをはかり、時に互いに判断を仰ぎ合いながら戦い抜くのである。その練度に、ドリフターとしての優劣が現れるのは想像に難くない。コフィンをひとりで操縦するカナタは、本来あらゆる場面において不利なのである。
気づけばカナタのコフィンは断崖絶壁に追い込まれていた。
地形図上では崖下まで数十メートル。落ちればひとたまりもない。
じりじりとエンダーズがにじり寄る。
「うわあ! 来るな、来るな!」
定まらない銃口から放たれたライフル弾で弾幕をはるが、ことごとくコアを外し、エンダーズに致命傷は与えられない。
迫りくる死に怯えたカナタは、無意識にコフィンを後退させはじめた。それが、仇となった。
雨によって脆くなった断崖が、轟音とともに崩れてゆく。
「うそだろっ!?」
バランスを失ったコフィンは、谷底へと真逆さまに落ちていった。
「うああああああっ!」
実際に落下しているわけではないが、視覚情報によって狂わされた感覚がカナタの足をすくませ、臓腑をえぐるような不快感を与える。そのショックで、一瞬カナタは気を失いかけた。
その時だった。
HUD内に見覚えの無い表示が光った。
「バーストモード……? う、うわっ!」
手を置いていた操縦桿が、足を掛けていたフットペダルが、ガコガコと意志を持ったように動きだしたのだ。
コフィンはフリーフォール状態の中、腕部と脚部を振り子のようにして姿勢制御をおこなうと、ブレードを岸壁に突き立て、摩擦によって落下速度を減速してゆく。
しかし、頑丈さに欠けるブレードはその落下の運動エネルギーに耐えられず破断してしまった。
それでも、地面への激突を免れたコフィンは、痛めつけられたものの大破には至らなかった。
「な、なんだったんだよ、今の……」
『おーい、安心してる暇はねえぞ、前みろ、前!』
トキオの声にハッとしたカナタの視界には、何十というエンダーズの群れが土煙をあげて迫りくる様子が広がった。
ヌーの群れのごとく、エンダーズの群れがカナタのコフィンを呑み込み、蹂躙していった。
▽ ▽ ▽
「ちと、やりすぎたか」
トキオはちょっぴり罪悪感を覚えていた。
「モノには段階というものがありますからな」
ムートンは続けた。
「しかし、先程の設定には見覚えがありましたな。よく坊っちゃんも覚えていらした」
「しょっちゅうやらされたし、見てたからな」
トキオは遠くを見つめて、吐き捨てるように言った。
タンタンタンとガレージの床を靴が叩く音に、トキオはカナタがシャワーから戻ってきたのだと悟った。
さぞ凹んでいるに違いないと思ったトキオは、頭を掻きながらカナタに近づいた。
「まあ、さっきのは俺でも苦戦するレベルで……」
トキオの言葉は続かなかった。
カナタの表情が、凹んでいるソレとは正反対のものだったからだ。
「あれが本物のドリフターの戦いなんですね!」
カナタの目はキラキラに輝いていた。
「ま、まあな。そういうことだ」
「すっごく参考になりました! あれくらいやれなきゃいけないってことは、もっともっと負荷試験の数値を上げていかないといけないな。ブレードの材質ももっと番手を上げて硬度を求めていかないといけないし。雨と霧の中で戦うには高精度のセンサーが不可欠になりますね。それに岩を踏んだくらいでイカれちゃうローラーじゃ困るし……ていうか、高い所から落ちるなんて想定したこともなかったですよ。飛ぶのは無理だとしても、ある程度滑空できるようにできないかな……えー、これいくらかかるんだろうなー!」
熱意が言葉になってカナタから迸る。
そこに悲観はまるでない。
「あーあー、わかったわかった」
この手の話になるとカナタが止まらなくなることを知っているトキオは、少し強めにカナタの背中を叩いて遮ろうと試みた。
「いてっ! なんですかトキオさん、あ、そういえば一個気になることがあって。さっき崖から落ちかけた時、俺恥ずかしいんですけど気絶しそうになっちゃって。そしたら……」
カナタは曖昧になりかけた記憶を探り、一度口をつぐんだ。
「そしたら?」
トキオが促すと、カナタは意を決して口を開いた。
「バーストモードってなんですかね?」
「ああ。バーストモードね。どうりでえげつない機動だと思ったら、やっぱそういうことだったか。そうだよな、お前メイガス載せたことないから知らなくてもおかしかないのか」
「知ってるんですね? 教えてください!」
「メイガス側で機体制御の主導権を奪う時があんだよ。本当に緊急とかそういう場合だけどな、そうすっとほら、コフィンの【顔】のおでこあたりに独立したユニットがあるだろ? あれが動いて【目】の代わりをするようになる。別に危なっかしいもんじゃねえよ。要するに、メイガスがドリフターを守ろうとする時に……ん?」
言いかけて、トキオはあることに気づいた。
それは大きすぎる違和感だった。
「でも、俺……メイガス載せてないですよ……?」
「だよな」
謎が謎を呼び、カナタとトキオは互いに首をひねった。
そんなふたりを見て、ムートンが咳払いのあとゆっくりと語り始めた。
「カナタ様、たしかこの機体はお父上の残したパーツをベースに復元したものでしたな。そして、搭乗していたメイガスは育てのお母様だったとか」
「そうだけど」
「もしかしたら、当時の処理の一部が残留しており、はからずもあなたを守ろうとしたのかもしれません。シミュレータと現実の区別すらつかない状態であったかもしれませんが、それはまさにお母様の想い……いや、これではあまりにもメイガスらしくない根拠に欠ける発言ですな。失礼、忘れてください」
「そんなことないよ、ムートン。俺も実は、もしかしてそうだったらいいなって思ってたんだ。ま、真実がどこにあるのかもわからなくなっちゃったけどね」
と、カナタは先程までのシミュレーションのログを見せた。
その記録は、半分以上がエラーとなって吐き出されていた。
「いろいろ調べ直してみたけど、結局、わからず仕舞いだよ。たまたまなのかすらもわからない。確かめようもないしね……」
「カナタ様……」
「その影響かわかんないけど、コフィンのOSまでおかしくなっちゃって。イチからやり直しになっちゃったよ」
カナタはあまりにもあっけらかんと言ったため、トキオはどう声をかけるべきか悩み、単純な相槌のみを返すにとどまる。
「マジか」
「トキオさんのせいじゃないんで気にしないでくださいね。むしろ感謝してるっていうか」
「は? なんだよ飯くらいは奢ろうと思ったのに」
「あ、それは奢ってください。いやね、本物に近い戦いを実感できて、このコフィンになにが足りないのかが見えたような気がしたんです。今までは……そう、父さんの機体を復活させる。それが俺の目標のひとつだったんですけど、それだけじゃ駄目なんだって。俺の、俺だけのコフィンとして、新しい姿に生まれ変わらせてあげたい。それで、いつか俺が一人前のドリフターになった時にたどり着ける完成形を目指そうと思って。ま、まだまだ時間もお金も足りませんけど。メイガスもいないし」
タハハ、と自虐的にカナタは微笑んだ。
しかしカナタの頭の中に浮かぶイメージは壮大だ。
貧相な姿のコフィンはあらゆる可能性に羽ばたこうとしている。
「ふ~ん」
「興味もってくださいよ!」
「いや、こういう時のお前、いい顔するなって思って」
「そ、そんないきなり褒められると照れますし」
頬を真っ赤にしてもじもじするカナタの様子を見て、愛くるしさを感じてしまったトキオは、カナタの尻をぎゅむっと握った。
「痛ったああ! 痛い!」
前へと進み続けるカナタの強さに、トキオは彼なりの敬意で返す。
「腹減ったろ? とりあえず飯行くぞ」
「高いやつ頼んでもいいですか?」
「ダメ」
「えー!? ケチ!」
▽ ▽ ▽
カナタとトキオとムートンはガレージを出て、ロックタウンの繁華街へと繰り出していった。
ガレージに残された白いコフィンは、その3人を見送った。
そのコフィンの名は、まだ無い。
次回はアニメ第2クールに合わせて掲載予定!
乞うご期待!!
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