HOME記事工具・マテリアル自動オンオフ機能もついた最新「コードレスエアブラシ」×「水性塗料」で塗装もっと気軽に! 新モデル「コードレスエアブラシUG」を実践【月刊工具】

自動オンオフ機能もついた最新「コードレスエアブラシ」×「水性塗料」で塗装もっと気軽に! 新モデル「コードレスエアブラシUG」を実践【月刊工具】

2023.10.03

月刊工具 模型の入り口はいつの時代も工具から。 月刊ホビージャパン2023年11月号(9月25日発売)

コードレスエアブラシUGのメイン画像

“コードレス”でエアブラシ塗装をもっと気軽に!

 コンプレッサーとハンドピース、エアブラシ塗装に必要な機能がコンパクトにまとまった、一体型のエアブラシ。充電式かつ軽量で、エアーホースも必要ありません。近年では種類も増え、エアブラシ塗装の選択肢のひとつとなっています。
 今回はその中でも手に入れやすく性能もばっちりのハイハイの「コードレスエアブラシ」新モデルを使って模型を製作! その性能や使用感についてチェックしてみました。

095 Product_name Cordless Airbrush
解説/けんたろう、月刊工具スタッフ


▼実際に使用している動画もチェック!


基本構造と付属アイテムをチェック

Impression

コードレスエアブラシUGの画像
▲ ハンドピースとコンプレッサーが直接接続されているのが特徴の一体型エアブラシ。コンプレッサー下部には着脱可能なバッテリーがついています

コードレスエアブラシUG

●発売元/ハイハイ ●19800円、10月下旬予定

コードレスエアブラシUG本体と金属カップと樹脂製カップの画像
▲ ハンドピースはボタンを押して空気を、引いて塗料が出るダブルアクションタイプ。金属製カップのほか、大容量の樹脂製カップも付属
コードレスエアブラシUGの接続ジョイントとメンテナンスアイテムと充電アイテムとエアーホースの画像
▲ ほかにも接続ジョイントやメンテナンス用アイテム、充電ケーブル(USB Type-C)、さらに今回の機種ではエアーホースも付属しています
コードレスエアブラシUGのバッテーリーを充電ケーブルを使用して充電している画像
▲ バッテリーは残量をLEDでチェックすることができます。充電をしながらの塗装も可能で、コンプレッサーには自動オンオフ機能もついているので、作業時に電池残量で困ることはありません
エアーホースを接続したコードレスエアブラシUGの画像
▲ 付属のホースを使えば、通常のエアブラシとコンプレッサーのように使用できます。各種エアブラシアクセサリーを追加する際はこの使い方が良いでしょう

相性抜群!水性塗料でのエアブラシ塗装

How to use

コードレスエアブラシUGを使用しての塗装作業の画像 その1
▲ 水性塗料であれば塗装ブースも簡易なものでOK。作業場全体がコンパクトに収まります(要換気)
コードレスエアブラシUGを使用しての塗装作業の画像 その2
コードレスエアブラシUGを使用しての塗装作業の画像 その3

▲ 今回は「水性ホビーカラー」で塗装します。水性塗料でのエアブラシ塗装は「希釈」がとても大事! 塗料皿を2枚使用して塗料とうすめ液が1:1でになるように同量取り出してから混ぜ合わせます

コードレスエアブラシUGを使用しての塗装作業の画像 その4
▲ 希釈が済んだら塗料をカップに注ぎます。これで塗装準備は完了。
コードレスエアブラシUGを使用しての塗装作業の画像 その5
▲ 塗装する直前にもカップ内で塗料を軽く撹拌するのがオススメ。先端を押さえてボタンを押し引きすることで「うがい」ができ、塗料を撹拌できます。こまめに行うことで沈殿を防ぎ、塗料を良いコンディションで保つことができます

水性塗料は重ね塗りが基本!焦らないことが大切

コードレスエアブラシUGを使用して水性ホビーカラーを塗装をしたスプーンの画像
コードレスエアブラシUGを使用して水性ホビーカラーを塗装をしているスプーンの画像

 塗装時は少しずつ色を乗せるのがポイント。1回薄めに塗料を吹いたら10分ほど待ってから、重ね塗りしましょう。2、3回吹けばしっかり発色します。コンプレッサーの空気圧も0.15Mpa程度で安定していて、小型でもパワフルな印象です

カップ内の掃除も忘れずに

コードレスエアブラシUGのカップ内の洗浄をしている画像 その1
コードレスエアブラシUGのカップ内の洗浄をしている画像 その2

 塗料を使い終わったらカップ内の掃除をしましょう。水性塗料なら水で洗浄ができます。カップ内に水を入れて吹く、またうがいをして水に色が付かなくなるまで行います。固まって残っているものにはうすめ液をつけたティッシュなどで拭えばOKです


実際にコードレスエアブラシで塗装製作!

 水性サーフェイサー、水性ホビーカラーを使用して省スペースな塗装環境でコトブキヤ「陸上自衛隊06式-Ⅲ型戦車 ろく」(4620円)を塗装製作。

ろくに水性サーフェイサーを吹きかけている画像

適材適所! サーフェイサーは缶スプレーがオススメ

 エアブラシ塗装ができるようになればすべてエアブラシで塗装してしまいたいところですが、サーフェイサーのように粒子が大きく、広範囲で吹くものは缶スプレーを使うほうが簡単に済みます。水性のサーフェイサーは缶スプレー、ビンタイプと両方揃っているので、大部分を缶スプレー、細かな箇所をエアブラシ塗装と使い分けるのも良いでしょう。

How to use

コードレスエアブラシUGでろくを塗装している画像 その1
▲ メインカラーをピンクに塗装します。鮮やかに発色させるためにホワイト、イエロー、ピンクを混ぜた中間色を下地に塗っておきます
コードレスエアブラシUGでろくを塗装している画像 その2
▲ 中間色が仕上がっているのでピンクは1回の塗装でしっかり発色。光沢塗料のツヤっぽい質感もしっかり出ます
コードレスエアブラシUGでろくを塗装している画像 その3
コードレスエアブラシUGでろくを塗装している画像 その4

▲ メタリック色の塗装も問題無し! ブラックで下地を作ってから焼鉄色で塗装

完成!

コードレスエアブラシUGでの塗装をおえたろくの画像
▲ オレンジイエローも組み合わせて完成。光沢色のツヤっぽい色とメタリックの質感がでて鮮やかな仕上がりです。M.S.Gの武装も組み合わせてオリジナルの「ろく」になりました。武器はM.S.G 「ウェポンユニット08 バトルランス」(990円)、「メカサプライ10 ディテールカバーA」(1210円)を組み合わせて製作


アクリジョンでも塗装製作!

ハリアーII プラスのパッケージ画像
▲ キットはハセガワ「1/72 AV-8B ハリアーII プラス」(1320円)を使用します。
コードレスエアブラシUGを使用してハリアーII プラスを塗装している画像 その1
▲ まずは塗料の準備。アクリジョンの場合は塗料と「アクリジョン専用 エアブラシ用うすめ液 改」の推奨比率が1:0.3なので、2枚の塗料皿で量を見てからまぜ合わせると上手に濃度調整できます
コードレスエアブラシUGを使用してハリアーII プラスを塗装している画像 その2
▲ アクリジョン塗装ではリターダーを添加しましょう。乾燥がゆっくりになりますが、塗膜が平滑になりやすくなります。塗料の1mlに対して1滴ですので、写真は少し多めに添加しています
コードレスエアブラシUGを使用してハリアーII プラスを塗装している画像 その3
コードレスエアブラシUGを使用してハリアーII プラスを塗装している画像 その4

▲ エアクラフトグレー→中間のグレー(ガルグレー+ニュートラルグレーを2:1で混色したもの)の順で塗装。機体中央の濃いグレーにはグレーバイオレットを塗装。グラデーション箇所で細吹きしたい場合は後部のネジを回してボタンの下がる量を調整し、塗布範囲を絞ります

コードレスエアブラシUGを使用してハリアーII プラスを塗装している画像 その5
▲ さらに同社「エアブラシ専用 汚しアタッチメント」(1450円)を取り付けてMr.ウェザリングカラーを塗布。このアタッチメントはミストを阻害したりアタッチメントにたまった塗料を空気圧で飛ばしたりと、「スパッタリング」のようなランダムな汚れが表現でき
ます

完成!

コードレスエアブラシUGを使用して塗装をおえたハリアーII プラスの画像
▲ ハリアーが完成。エアブラシの取り回しも良く、基本塗装からグラデーション塗装まで充電を気にせずお手軽に作業ができました

まとめ

 自動オンオフ機能、バッテリー着脱式など便利な機能が充実し、空気圧も0.1Mpaを超えて安定しており、コンプレッサーとしての性能も文句なしです。コンセントもいらず、置き場所に縛られない、こと水性塗料で立ち回るならあとは簡易な塗装ブースを考えるだけ、より気軽にエアブラシ塗装を楽しめるようになっています。このような商品からエアブラシ塗装をはじめられるの現在のユーザーは、ちょっとうらやましいなと思うほどです。

Ⓒmoi72

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