「半魚人ギルマン」がエクスプラスよりプラキット化! カラースチールを参考にした塗装表現でユニバーサル・モンスターを彩る【半魚人の逆襲】
2023.10.10半魚人の逆襲【エクスプラス 1/8】 月刊ホビージャパン2023年11月号(9月25日発売)
当時のカラースチールを参考に塗装表現で魅せる
1954年に公開されたSFホラー映画『大アマゾンの半魚人』の続編『半魚人の逆襲』(1955年公開)より、半魚人ギルマンを、エクスプラスがポーズ固定のスタチューモデルでプラキット化。キットはこれまでの同社プラスチック モデルキットシリーズ同様に精密な造形とディテールが見どころの逸品となっている。作例は同シリーズを数多く手掛けてきた山田卓司が担当。少年リック限定版の頭部と差し替え可能としつつ、塗装表現でユニバーサル・モンスターを彩っている。
エクスプラス「半魚人の逆襲」です。映画は『大アマゾンの半魚人』の続編で、半魚人は囚われオーシャン・ハーバー海洋研究所(ロケ地はフロリダ水族館)に入れられます。キットはその姿をモチーフとしています。この半魚人はフランケンシュタインの怪物やミイラ男、狼男と並ぶユニバーサル・ピクチャーズの有名なモンスターで、後の時代に作られた半魚人モチーフのモンスターの原点とも言えます。ちなみに『ウルトラQ』の海底原人ラゴンの命名は、大アマゾンの半魚人の原題:CREATURE FROM THE BLACK LAGOONの「ラグーン」より採られたとされています。半魚人はかつて伝説のプラモデルメーカー、オーロラ社からも複数回モデライズされており、それをリスペクトしたメビウス社からも素晴らしい内容のキットがリリースされ、今回その系譜にエクスプラスも加わることになりました。全身細かい鱗に覆われていますので、インジェクション成型には向かないはずですが、体表をパーツ分割することでこれをクリアしています。プロポーションも良好。ベースは船の錨やフレンチエンゼルフィッシュ、ヒトデや海藻などがパーツ化、足枷のチェーンやタイトルプレートも用意されていてムード満点。さらに少年リック限定版には口を閉じたバージョンのフェイスパーツも付属します。ここは塗装をじっくり楽しみましょう。
映画はモノクロですから劇中場面から半魚人の体色を判断することはできません。以前、どこかで「ユニバーサルの半魚人はグリーン1色ではない」と聞いたことがあり、個人的に当時のカラースチール画像から鱗の端はゴールドも塗装されているようです。確かに魚類ってメタリックな色調のものが多いですよね?
それとキットのインストにも記されていますが、腹部は上から2番目と4番目、7番目は薄い色調です。爪はアイボリー。眼は『大アマゾン』版は人類みたいな瞳がありますが、『逆襲』版はブラックのみのようです。
ホワイトとブラックのサーフェイサーでモノトーンで塗装後、蛍光グリーンから調色したイエローグリーンで塗装。ウェザリングカラーでシャドーを強調したり、エナメル塗料をドライブラシしたりで塗装していました。フレンチエンゼルフィッシュは検索した画像を参考にしながら、少し派手めに仕上げています。足枷とそのチェーンはシルバーの指示ですが、古い公園にある遊具みたいな錆色を基本に、足枷はスチールとしました。
エクスプラス 1/8スケール プラスチックキット
半魚人の逆襲
製作・文/山田卓司
1/8スケール 半魚人の逆襲 プラスチック モデルキット
●発売元/エクスプラス●5720円、発売中●1/8、約28cm(台座、右手先端を含む)●プラキット※少年リック限定版(6270円)も同時発売
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