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ファインモールドと海洋堂のスペシャルタッグが贈る、「紅の豚 アジトのポルコ」情景プラモをご紹介!

2023.07.21

OPEN THE BOX 気になるプラモを開けてみよう 月刊ホビージャパン2023年8月号(6月23日発売)

ファインモールドと海洋堂のスペシャルタッグが贈る、「紅の豚 アジトのポルコ」情景プラモをご紹介!
紅の豚 アジトのポルコ イメージカット

カッコイイ「ヴィネット」とは、こういうことさ。

主題、小物配置、遠近感が見事に調和した小さな世界を楽しもう

 新旧問わず気になるプラモの箱を開けてみようという本連載。今回は、ファインモールドから発売となった情景プラモ「紅の豚 アジトのポルコ」をご紹介します。キットは海洋堂が原型協力し、ファインモールドが成型するというスペシャルタッグなプラモとしても注目を集めました。
 ファインモールドは、『紅の豚』だけでなくスタジオジブリ作品を題材としたプラモを多数発売しています。その多くがメカでしたが(パズーやシータなどはキットのアクセサリー的な立ち位置でキット化されたもの)、今回はポルコというキャラクターに焦点を当て、キャラクターヴィネットとしてプラモ化しています。組むだけで、誰もが劇中冒頭のシーンのような雰囲気を味わえる、とってもユニークなプラモを見ていきましょう!

文/三環しおん

ランナーは4枚。各部をチェックしよう!

 単色ではなく、各部のイメージをひろった成型色で構成されています。個人的には「木」のパーツの色がイチオシです。木の部分は無塗装でもとても良い感じに仕上がると思います。また各パーツの分割方法もとてもユニークです。

紅の豚 アジトのポルコ ランナーとデカール
▲砂浜のベースパーツや、開いた傘などの大きなパーツが目を惹きます。パーツ数自体がとてもコンパクトなので、箱を開けた瞬間に楽しく作れそうと思わせてくれるキットです

ぐにゃりとしたポルコのボディ

ポルコのボディパーツ
▲椅子にどさっと座り、足を机の上に投げ出しているポーズなので、ボディのパーツがぐにゃぐにゃ。面白い形状とシワで目を楽しませてくれます

手に注目!

手のパーツ
▲手には受話器と、受話器受け部分が一緒に成型されています。これによってより自然な造形となっています。腕部、特に手というのは模型の演技でとても大事な部分なので、このこだわりは嬉しいですね

塗りたくなる造形!

バケツパーツ
▲バケツの中には水面が造形されています。ここだけ塗ればまさにバケツに水が入っている様子を表現できます。ここだけ塗ってみようかな、ここ塗ったらカッコ良さそうだなという塗装欲を高めてくれるポイントが随所にあります

骨を感じる傘の造形と成型

笠パーツ
▲骨組みまで感じられる、エッジがしっかりとした傘の造形と、これをワンパーツで成型する確かな技術。さすがです

細部のカラーが豊かになるデカール

デカール
▲素組みでも、塗装した後でも情景が豊かになるデカール。椅子や布の柄、本などがプリントされています

流し込み接着剤でパーツを貼る楽しさ

パーツ間に接着剤を流し込んでいる画像
▲パーツは各部がピタピタと合います。そのパーツとパーツに、流し込み接着剤をスッと流すと気持ち良くパーツが接着されます

椅子にはポルコの背中がスタンプされていて……

組みあがったイス
▲椅子が組み上がると、キャンバス部分に大きくポルコの背中の形状がスタンプされているように凹んでいます。まさにポルコの重み……

奥行きある造形で遠近感を演出

土台にセットした机とイス
▲組み上がった小物は地面にセットしていきます。接着しなくても仮組みできるほど安定するので、塗装したい人も安心です。手前側よりも奥のほうが歪んでいる造形になっていて、これは正面から見た時に遠近感が出る演出となっています

ポルコのボディは2パーツ

ボディパーツの合わせ目に接着剤を流し込んでいる画像
▲ポルコのボディは前後割り。パーツを合わせたら、合わせ目に流し込み接着剤を流しましょう! それだけで、でっぷりとした胴体が完成します

頭部のパーツ構成

飛行帽、ゴーグル、フェイスの3パーツ
▲飛行帽、ゴーグル、フェイスの3パーツで構成されます。ゴーグルやメガネ、ポルコの鼻と髭はデカールも付属します

演技が生まれる瞬間

ボディパーツに組み込んで接着剤を塗っている画像
▲受話器を持った腕部を胴体に接着するだけで、ポルコが演技します。頭部にピッタリと受話器が合っていますね

本キットのハイライト!

完成したポルコをイスに座らせた画像1
▲ポルコが完成したら、椅子に座らせます。椅子の窪みの形状に合わせて置いてみましょう

ピッタリフィット! ポルコの体重が椅子に!!

完成したポルコをイスに座らせた画像2
▲窪みに寸分違わずフィットします。椅子の後方の膨らみの造形が、ポルコの体重を受け止めている様子を表現していて、とてもグッドなのです

パーツを貼るだけであなたもディオラマビルダー

 見事、ポルコの情景が完成しました!! 特別なマテリアルを準備しなくても、組んだ人全員が情景模型を楽しめる素敵なプラモです。単品だけでなく、こういった景色が見える模型は一度作ってみるとプラモの奥深さを体感できます。ぜひ、ポルコのアジトでさらなるプラモの楽しさに目覚めてください。

完成画像 背面
▲後ろから見ると、ポルコの重量感を感じられるような景色が目の前に広がります
土台アップ画像
▲海が表現されているパーツ。景色の切り取りがとても巧みなのも本キットの特徴です
バケツや本、布パーツアップ画像
▲バケツや本、布。こういった小物は情景には欠かせない要素
完成画像
▲組んだだけでも雰囲気抜群。このままお部屋に飾っても楽しいですね

紅の豚 アジトのポルコ

●発売元/ファインモールド●4180円、発売中●約8.7cm●プラキット●原型製作/香川雅彦、デジタル調整/海洋堂造形部

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© Studio Ghibli 企画/スタジオジブリ・ファインモールド 発売/ファインモールド

三環しおん

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