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メタリック塗装&目の塗装
銀と金で装甲にアクセントをつけます
▲頭部ヘルメットや甲冑のような装飾はメタリック塗料をで塗装。銀は「ルーンファング・スティール」、金は「レトリビューター・アーマー」を使用します
慌てず数回に分けて塗ろう
▲ルーファング・スティールは、シタデルカラーのなかでも隠蔽力が抑えめなレイヤーカラー。1回で発色させようとせずに、薄く塗り広げて、完全乾燥後に再度塗装というのを2〜3回繰り返すとキレイに塗れます
はみ出ても大丈夫!
▲銀を塗ったら金を塗ります。はみ出してしまったら、乾燥後に再度銀で塗りつぶせば簡単に修正できます
縁を金で塗り分けます
▲縁の部分の金の塗り分けは、筆の腹を縁の凸部分に当てて、滑らせるように塗ると、塗りやすいです。はみ出しても銀で塗りつぶすだけで修正できますので、小さなはみ出しは気にしないで、どんどん塗り進めましょう
目の塗装
▲お次は目の塗装。コントラストのブラック・テンプラー、ルーンファング・スティール、コントラストのエーテル・マティックブルー、コントラストメディウムを使用します
黒で染めます
▲まずはコントラストのブラックテンプラーで全体を染めます。これで瞳以外の黒い部分が塗り終わります。塗料が目の形にさっと流れていくのではみ出すこともほとんどありません
瞳にシルバー
▲次に瞳を塗ります。まずはシルバーのルーンファング・スティールを塗装。この上からコントラストのエーテル・マティックブルーを塗るとクリアーカラーのように輝きます
コントラストメディウムで薄すめて塗る
▲エーテル・マティックブルーの透過性を上げるために、コントラスト・メディウムで薄めてから塗りました。コントラストは、銀の上から塗ると色が透けてさまざまなメタリックカラーに変化します。センサーや発光部分を塗るテクニックとしてぜひ覚えてみてください
メタリック塗装を引き締める! シェイド塗り
▲金と銀を塗った部分に、シタデルカラーの「レイクランド・フレッシュシェイド」を流します。うっすらと赤みを加えられ、金属色に深みと重量感が出ます。特に金との相性は最高です
スミ入れする感覚で塗ります
▲金で塗った箇所に、ひと塗り。シャバシャバの塗料がディテールに流れ込んでいき、スミ入れも同時に施されます。金の上にうっすらと赤い膜が覆うことで深みが出ます
重厚感が出ました!
▲銀にもシェイドを塗りました。ツヤが少し落ち着いて、重厚感のある仕上がりに変化。シェイドは塗ると筆ムラも落ち着く効果があります
岩場を溶岩にアレンジ
溶岩を描く!?
▲キットの岩場に黒サフ→白サフを吹き付けます。その後にコントラストのマグマドロス・フレイムとバール・レッドを使用して、線を描くように塗っていきます
線の中央に白を塗る
▲先ほどの描いたマグマの線の中央を、ホワイト・スカーで塗ります
線以外は黒で塗りつぶします
▲マグマ以外を溶岩の色である黒で塗ります。コントラストのブラック・テンプラーで染め塗りしました
マグマを再度染めて完成!
▲白く塗った部分をコントラストで染め直し。赤のバール・レッド、黄色のインペリアル・フィストで染めました。こうすることでマグマのグラデーションが生まれます。最後に溶岩にグレーをドライブラシしてより立体感を出したら完成です
▲腰のアーマーの銀はより軽い色味にして軽快な雰囲気に。使用したのはシタデルカラーの「グレイナイト・スティール」
ゲームズワークショップスタッフ時代に受けたレクチャーがすべての始まり
──武蔵さんの筆塗りとの出会いを教えてください。
武蔵(以下武):最初はポスカとかペンでペタペタ塗って楽しんでいたんです。若い時に絵を描くために、ホルベインのエアブラシと出会ってしまい、そこからはエアブラシ一辺倒だったんですよ。筆塗りと出会うのは、実は大人になってからなんです。
──そのきっかけは何だったんですか?
武:ホビーショップに勤めたことと、その後ゲームズワークショップに勤めたことです。ホビーショップで、シタデルカラーやアクリル塗料の存在を知り、その後ゲームズワークショップのスタッフとなって、そこで初めてスタッフとしての筆塗りレクチャーを受けました。このレクチャーが私と筆塗りの本格的な出会いだったんです。「筆でそんなキレイに塗れるの?」と、半信半疑でシタデルカラーをさっと塗ってみた時の衝撃は、今でも忘れません。またここで受けた基本は、今でも大事にしていて、筆塗りを楽しむスタンスとなっています。ですので、もしお近くにウォーハンマーストアがある人は、ぜひ店頭に行ってスタッフに質問してみてください。僕と同じように筆塗りが楽しくなる基本を教えてもらえますよ。
元から筆塗りというわけではなく、エアブラシ→筆塗りという順番で塗装を通ってきました。だから今でもどちらも大好きでガンガン併用します。どちらの塗り方も、エアブラシだからこそできる塗り、筆塗りだからこそできる塗りというのがあって、その面白さにはまって塗装を楽しむ毎日を送っています。
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