HOME記事その他竹谷隆之に師事した造形作家・芹川潤也の死と再生を表現した神秘的な作品「キアの母胎」

竹谷隆之に師事した造形作家・芹川潤也の死と再生を表現した神秘的な作品「キアの母胎」

2023.05.22

H.M.S. キアの母胎●芹川潤也 月刊ホビージャパン2023年6月号(4月25日発売)

キアの母胎

 今回お届けするのは、古代の宇宙戦争で散った者たちの魂の終着点であり、新たな生命として生まれ変わる再生の惑星の核となる存在を立体化したという「キアの母胎」。本連載初参加となる造形作家、芹川潤也による作品である。聖母のような神聖さを感じさせるフォルムと、新たな生命を生み出す胎内の生々しさ。死と再生を表現したその造形をお楽しみいただきたい。

キアの母胎顔
キアの母胎背面
キアの母胎台座
キアの母胎全体

 古代に天の川銀河で起きた大規模な惑星間戦争の後に、銀河全体を統治、保全するために高次の意識体によって組織された銀河連盟、彼らは銀河内を彷徨う戦死者たちの魂を供養、再生、するための銀河霊園でもある人工惑星キアを創造した。キアの中枢であるMOTHERの胎内で戦死者の魂は肉体を与えられ、すべての文明の見本、基礎となる新たな楽園の創造者としてキアに転生した。人工惑星キア、それは巨大な霊園であり慰霊碑であり希望でもある。
 この様な設定で人工惑星キアの核、MOTHERの姿を製作しました。因みにキアは(Killed in action: KIA 戦死)からとっています。死と生、破壊と再生、といった対極のものが同時に存在しているという印象が伝わればと思い、髑髏の顔と胎児が透けて見えるお腹というデザインにしました。光背や蓮の台座は仏像が持つ慈悲や善のイメージと髑髏が対極して面白いかなと思い今回そういった神象を重ねてみました。

スクラッチビルド

キアの母胎

製作・文/芹川 潤也

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芹川 潤也(セリカワ ジュンヤ)

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