HOME記事キャラクターモデル『Ma.K』最新鋭機ゴーストナイトをMAX渡辺がつくるとこうなる!横山宏が2001年にスクラッチしたオリジナルモデルも。

『Ma.K』最新鋭機ゴーストナイトをMAX渡辺がつくるとこうなる!横山宏が2001年にスクラッチしたオリジナルモデルも。

2023.04.11

Ma.K. in SF3D 月刊ホビージャパン2023年5月号(3月25日発売)

MK44宇宙型の最新鋭機ゴーストナイト発進!!

 2023年3月発売のハセガワの新製品ゴーストナイトを特集!! ゴーストナイトは月面用のホワイトナイトがプラキット化されたあとに原作者・横山宏が自ら気になる箇所をブラッシュアップして納得のいく形状にした最新鋭機。現場の声を取り入れて改修されたようなリアリティを持ったバリエーション機と言えよう。
 MAX渡辺は近未来感あふれるカラーリングにループアンテナを施した2体を製作。横山氏が2001年に改造して作ったオリジナルモデルも披露する。
 さらに今回はMAX渡辺、横山宏がそれぞれフォッケウルフを持参。23年2月13日に亡くなった漫画家・松本零士氏への追悼の言葉も紹介する。

ロボットバトルⅤ
宇宙用重装甲戦闘服 MK44G型
ゴーストナイト
●発売元/ハセガワ●5060円、3月下旬予定●1/20、約14cm●プラキット


宇宙用重装甲戦闘服 MK44G型 ゴーストナイト
製作/MAX渡辺

▲ブラウン×ホワイト系の迷彩にビビッドカラーのアーマー、さらにループ状のアンテナが鮮烈な印象を残すMAX渡辺のゴーストナイト
▲︎「アンテナの取り回しをひと工夫するのがMK44シリーズの楽しみのひとつ。今回はフラフープのように、いや縄跳びのように? 横向きに2本クルリと這わせてみました」(MAX渡辺)
▲︎腕や脚などグレーで塗られた部分も濃淡差があり、全体の仕上りを一層味わい深いものにしている
▲シンプルで力強い砲身カバーと以後の複雑な形状とのコントラストが魅力的なスマートガン
▲︎ゴーストナイトはスマートガンの防楯をフェイス部の追加装甲に活用。追加装甲の穴からシーカー部の発光表現が見えるのが視覚的にも楽しい
▲MK44では珍しいビビッドなグリーンで塗られたアーマー。赤い挿し色のパイプとのコントラストは植物的でもあり新鮮だ
▲スマートガンから伸びるパワーパイプを受ける部分の前後はホワイトナイトに準拠した
▲降着装置は片側3脚になり安定性が高まった。『Ma.K.』の傭兵軍やシュトラール軍の宇宙用スーツと異なり、宇宙用MK44特有の機能美を感じさせる部位だ
▲ホビージャパン屋上で記念撮影。MAX渡辺は“松本メーター”のパーカーを着用

■宮古島出場!
 2023年2月7日、鎖骨プレート抜去手術の最中、全身麻酔で安らかな寝息を立て、メスを入れられているまさにそのトキに1通のメールが届いていました。「この度は第37回全日本トライアスロン宮古島大会ウェイティングにお申し込み頂きありがとうございます。ウェイティング選考の結果、貴殿を第37回大会出場者として内定しました。おめでとうございます。」
 オイオイなんと2次選考で通ってしまったぞぃ! 超嬉しい!!
 だけどレース開催は23/4/16!! 2カ月でどう仕上げるんだこのカラダ!!️(以下次回)

■いつも塗らない色を
 色塗りで常々思っていることがあります。毎月、何かひとつ、とっても些細なことでいいからそれまでになかったことをしたいと。そうそう思いつかないし、うまくいかないことの方が圧倒的に多いのですが、それでもその思いは捨てずにいたいんです。好きな物は食べ続けちゃうし、好きな物は見続けちゃう。自分の好みとかクセとかを少しでもズラして「好きなことを増やす」ってことでもあります。
 僕はカラーリングを組み立てる時、茶色系はあまり使わないんですね。茶系はウェザリングに効くので取っておきたいという気持ちが働く、そして少し苦手意識もあるんです。そういう自分を知っているのでたまには勇気を奮って「今日は使うぞ茶色!!」が今回のレシピの軸です。淡めの茶色を白とツートンで合わせてベースを作り、そこにこれまた『Ma.K.』ではあまり使わないビビッドな色を差す!! これがテーマとなりました。
 ロボットバトルMK44は一区切りのパーツ、例えばアーマー一枚の全面をパンッって変えるのが映えるデザインと勝手に思っているので、実験的なカラーリングを試す時にとても良い素材♪ 今回もトランプモチーフと合わせて同一部隊の異なるカラーの二機を仕立てました。こんな緑色普段使わないからメッチャ楽しかったなぁ♪♪ 裏テーマは「オレンジライト、グリーンレフト」です♪♪

ハセガワ 1/20スケール プラスチックキット

宇宙用重装甲戦闘服 MK44G型 ゴーストナイト

製作・文/MAX渡辺
協力/鈴木孝、堤啓介

ボクの人生を激変させた最高のアイドル、松本零士先生

文/MAX渡辺

 月刊ホビージャパン1976年6月号「松本零士の世界」。中学2年の春、府中駅前の書店で僕はそれを見つけました。大好きな「戦場まんがシリーズ」の登場機を模型で再現するその小特集に心を奪われ、それまで恐れ多く、しかも高価で手に取ることすらなかったホビージャパンを意を決して買ったのです。その時からボクの人生は激変しました。MAX渡辺の最高のアイドル、松本零士先生。敬愛してやまない先生の御冥福を心より御祈りいたします。
「ベルリンの黒騎士」見開きページは漆黒のフォッケウルフD-9。痺れます。旧Revell 1/32、カタチが本当によく似ているんです。きっと当時のスタジオで、アシスタントをされていた新谷かおる先生が組み立てたプラモデルを参考にして作画されたんじゃないかなぁ、なんて夢想しています。

▲MAX渡辺が23年1月に完成させたレベル製1/32 フォッケウルフFw190 D-9。「ベルリンの黒騎士」のFw190 D-9として製作した
▲「『D-9のドクロは白』と、当時の月刊ホビージャパン記事に松本先生へのインタビューを基とする記述があり、定説となっています。しかし、模型映えを考え、敢えて今回はMe262と同じ配色で金色にしました。松本先生にお見せしたかったです」(MAX渡辺)

宇宙用重装甲戦闘服 MK44G型 ゴーストナイト
製作/横山宏

▲ボディシェルを開き、女性パイロット(マックスファクトリー製ネイキッドエンジェル1/20高橋しょう子)が乗り込んだ状態のゴーストナイト。黄色く塗られたフェイス部や派手なマークも相まって妖艶な雰囲気を醸し出す
▲座り込んだ女性パイロットとの対比で大型スマートガンを構えた無骨さが際立つゴーストナイト。大胆なウェザリングにも注目。ヘルメットはキット付属のものを加工している
▲フェイス下部に特徴的なコーションデカールが
▲赤の27のデカールが貼られた黄色いアーマーがひときわ目を惹く
▲上方から見たフォルムもユニーク。アンモナイトドクロやハートなどのデカールはキットに付属
▲︎キット2個を使用し足部の内側にも降着装置を増設した。「製品版『ゴーストナイト』には増設されたものが入ってるので安心してください」(横山)

▲「A8/R8特集に間に合わなかったけど、名前の元ネタでもあるフォッケウルフFw190 A8/R2のタミヤの1/48キットが完成しました。20年前にはこんなに楽に完成できなかったかもしれません。工具や塗料の進歩に驚くよ。スピナーの渦巻きはデカールが入ってるけど筆塗りしたほうが実機の雰囲気。白を塗ってから黒を塗ると楽。最後にエアブラシでうっすら汚しを入れてます」(横山)

▲「飛行機もマシーネンも同じ塗料で塗ってます。白を多めに入れてかなり明度を上げました」

 今回は最初にスクラッチしたオリジナルのゴーストナイトを新たに撮影してもらいました。2021年にホワイトナイトのキットを頼まれもしないのに改造したものでしたが「そのままキット化しましょう」と言うハセガワに預けていたものです。脚部の降着装置はキットのパーツを2個使って片側で3脚にしたから安定がよくなってます。最初からこうすべきだったのに! ほんとにごめんなさいですよね。スマートガンの防楯を顔の追加装甲としたり砲身もプラ板で追加工作しているので今考えられる一番カッコいいMK44がこのゴーストナイトなんですよ。
 1/20フィギュアとしては少し大きめなネイキッドエンジェルのオネエサンをどうしてもメカに乗せたくてゴツくて大きいMK44を選びました。せっかくなので各部分を改造したのがゴーストナイトとなりました。オネエサンフィギュアは何人も試してみたけど、「高橋しょう子」さんが大きさもポーズも無改造で怖いくらいにフィットします。みんなも「高橋しょう子」さんを買ってゴーストナイトに乗せるといいですよ。って言われなくても乗せるか? Amazonで「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしてます」って「高橋しょう子」さんのネイキッドエンジェルが出てきたら、知らない人は驚くだろうなあ(笑)。このゴーストナイトには“アンモナイトドクロ”のデカールを貼ったので、今回のキットにもデカールを入れてもらいました。結局反重力装置が入ってるという設定にした曲面に貼ってあるけど、ヒートガンさえ使えれば難なく貼れます。
 さらに今回はA8/R8の回に約束して間に合わなかった2005年に買ったタミヤ1/48フォッケウルフFw190 A8/R2をとうとう完成させて持ってきましたよ。同時に調色しておいた同じ塗料でゴーストナイトを塗ったのが並べてみるとよくわかるでしょ。

ハセガワ 1/20スケール プラスチックキット ホワイトナイト“プロトタイプ”改造

宇宙用重装甲戦闘服 MK44G型 ゴーストナイト

製作・文/横山宏

▲1998年から1999年にかけてOVA化された『クイーンエメラルダス』全4話のパッケージイラストを描いた横山氏も松本零士氏を偲んだ。「スケールものとアニメキットの境界がなくなったのは松本先生の影響があるからだと思います。心からお悔やみを申し上げます」

[Ma.K.in SF3D]EXPLANATIONS Vol.115

宇宙用重装甲戦闘服 MK44G型 ゴーストナイト

文/KATOOO(レインボウエッグ)

 ゴーストナイトは月面用重装甲戦闘服ホワイトナイトの性能向上型です。月面に現れた機械生命体と戦うホワイトナイトは「月面用」でしたが、宇宙空間での戦闘も可能なことから、ゴーストナイトはキット化に際し「宇宙用」に記載が改められました。
 2023年1月のプラキット発売アナウンスで新型機として発表されたゴーストナイトの誕生は2021年に遡ります。同年1月、横山先生が水色の成型色のホワイトナイト“プロトタイプ”を部分的に改造。この新機体のプラキット化進行中に横山先生がG型ゴーストナイトと命名します。
 ホワイトナイトとの相違点を細かく見ていくと、①降着装置が片足3脚に ②スマートガンの防楯をフェイス部追加装甲に転用 ③スマートガンの砲身カバー追加 ④チャフ/フレア用ディスチャージャー追加 ⑤ボディ側面のレーダーバルジをハンマーナイト用(パーツ番号L7、L8)に変更 ⑥ボディ左側面のモールド部品(F3)除去 ⑦パワーパイプ取付部(M24)を前後逆に変更 ⑧背面上部アーマー追加 ⑨背面下部ガード除去(M35、M29)となります。レーダーバルジの変更はハンマーナイトのものが高性能だから? など想像を巡らすのも楽しいですね。
 MK44系はデカールを貼れる箇所が多く、デカール貼りも楽しい作業です。キットの新規マークは横山先生に指示をいただきレインボウエッグで製作しました。とりわけ“タコドクロ”がお気に入りです。

▲︎MK44のボディがタコに似ていて降着装置が左右で6脚になったことからできた6本足の“タコドクロ”のマーク

1/35キュスター2機セットで発売

 海洋堂が谷明氏原型の1/35キュスターのプラキットを発売!! ポーズ固定モデルで成型色がダークグリーンとダークアースの2機セットとなる。海洋堂直営店、海洋堂オンラインストア限定の特別カラーVer.も同時発売される。

▲土井眞一氏による完成作例

ARTPLA キュスター(2機セット)

●発売元/海洋堂●6600円、6月予定●1/35、全高約10.5cm●プラキット●通常版はダークグリーン、ダークアースの2機セット●海洋堂直営店、海洋堂オンラインストア限定の特別カラーVer.はダークシーグレー、スカイのセットで「飼育員とライオンセット」「飼育員と仔ゴリラセット」の中から1箱が付属する。


“ナゴミー4th” 2023年4月23日(日)に開催!

 東海地区の『Ma.K.』模型展示会“ナゴミー”が4年ぶりに開催! 4回目となる今回も横山宏、MAX渡辺両氏の来場が予定されている。展示参加申込(展示参加費1000円)は(https://ws.formzu.net/fgen/S646482628/)まで。※応募数により参加申込が締め切られている場合があります。

Ma.K. NAGOYA MEETING 4th

開催日/4月23日(日)11:00~17:00
場所/市民ギャラリー矢田第一展示室(入場無料)名古屋市東区大幸南1-1-10カルポート東

© Kow Yokoyama 2023  © 松本零士/講談社/クイーンエメラルダス製作委員会

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MAX渡辺/横山宏/KATOOO(レインボウエッグ)

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