HOME記事工具・マテリアル「Mr.UV硬化クリアパテ」×「水性ホビーカラー」で手軽にクリアーパーツやエフェクトパーツを製作しよう!【月刊工具】

「Mr.UV硬化クリアパテ」×「水性ホビーカラー」で手軽にクリアーパーツやエフェクトパーツを製作しよう!【月刊工具】

2023.03.10

月刊工具 模型の入り口はいつの時代も工具から。 月刊ホビージャパン2023年4月号(2月25日発売)

UVクリアーパテ×水性ホビーカラーの新マテリアル登場

 毎回工具&マテリアルをピックアップしてお届けする好評連載「月刊工具」。今回はGSIクレオスの「Mr.UV硬化クリアパテ」をピックアップ。UV(紫外線)ライトを使って硬化させるUV系マテリアルは近年性能の向上が著しく、100円ショップなどでも取り扱いがあるほど広く使用されているアイテムとなっています。そんななか、GSIクレオスが模型向けのチューンを施したUVパテが登場。その使い方、活用方法を探っていきます。


解説/けんたろう、月刊工具スタッフ

▼実際に使用している動画もチェック!



「Mr.UV硬化クリアパテ」の基本と特性をチェック

Impression

Mr.UV硬化クリアパテ

●発売元/GSIクレオス●1320円、発売中

▲ UVパテはチューブ容器に入った透明度の高いジェル状の液体です。粘度があるので容器から出すとある程度形を保ちます。取り出したら接着剤用塗布棒等を使い、使用したい量を掬い取って盛ります

▲ 盛ったらUVライトを当てて硬化させます。UVライトの性能にもよりますがおよそ1分~3分程度照射してしっかりと硬化させましょう。硬化作業中は換気を忘れずに
▲ 透明度は変わらないまま硬化します。見た目の変化がないのでしっかりとUVライトを照射しておきます。硬化後は触ってもべたべたしない硬い表面になります

「水性ホビーカラー」での着色が可能!

Impression

▲ 今回の「Mr.UV硬化クリアパテ」の最大の特徴が「水性ホビーカラー」で着色できることです。オススメは調色に向いた「水性ホビーカラー 色ノ源」(各330円)の3色。UVパテの着色でも大活躍してくれます

▲ 説明書ではパテに対しておおよそ5%、写真の量なら撹拌棒の先端についたほんの少しの色を混ぜるだけでもしっかりと色が付きます)
▲ 混ぜ終えた後の手順は変わらないので必要分を盛ったらUVライトを照射して硬化させます
▲ 色ノ源各3色を組み合わせれば写真の通りに大抵の色は作ることができます。ただ透過性のない色になってくるとパテにUVライトが通りづらくなり硬化不良が起きやすいので注意。また調色する際に塗料は時間経過で硬化していくため5分くらいを目途に作業を行うとよいでしょう

▲ メタリック色を混ぜてみると、メタリックの粒子感が入った特殊なパテになります。メタリックの粒子はパテ内部へのUVライトの照射を妨げやすいのて混ぜすぎは注意。上手にできるまで何度か試してみるとよいでしょう

硬化後は切削OK!

 パテが完全硬化した後はナイフでの切削やヤスリがけなど自由に加工可能です。盛った面への食いつき具合にもよりますが、他製品のパテ同様剥がれてしまうこともあるので塗布面を荒らしておいて定着力を上げておきましょう

塗面への浸食はないので塗装後の塗布もOK!

 水性ホビーカラー、Mr.カラー、アクリジョンの各塗料とも乾燥していれば、その上でパテを塗布(写真の作業では塗面の上でパテを混ぜる)しても塗料が溶け出すことはありません。塗装したパーツの上にもどんどん使用できます

「Mr.UV硬化クリアパテ」活用方法Pick up

くっつかない素材(PP)でキレイな平面を作る

How to use

▲ 今回はクリアファイル(PP素材)を使用。プラ板を四角にくりぬき、その中にシアンで着色したパテを充填します

▲ その後、クリアファイルで挟んでUVライトを照射して硬化させます。クリアファイルは透明で光を通すので両面から照射してしっかりと硬化させます

▲ パテがクリアファイルのPP素材にはくっつかないので、硬化後簡単に取り外すことができます。平らに押し付けることができるのでパテの表面もキレイな平面に仕上がります
▲ あとは余分を取り除けば完了。くりぬいた部分にクリアーブルーのウィンドウができました

クリアーコーティングでレンズ化

 円形パーツなど塗装したあとにパテを塗布して硬化すればあっという間にレンズパーツが完成します。粘度があってしっかりと盛り上がるので円形部分を見つけたらお試しあれ。写真ではアクリジョンの蛍光カラーで塗装後にレンズ化。ブラックライトを当てるとしっかりと発光します

 メタリックシールの上に使用すれば表面の反射が複雑になり、キレイな仕上がりになります。シール台紙の上で硬化させておけば簡単に貼り付けることのできるレンズパーツを量産することができます

キットの一部をクリアーパーツ化

How to use

▲ コトブキヤ「フレームアームズ・ガールスティレット XF-3 プラス」(6380円、発売中)のドローンに翼端灯をつくってみます。最初にウイング部分を削っておきます

▲ クリアーグリーン、クリアーレッドで調色したパテを削り出した部分に盛って硬化させます
▲ 硬化後、余分をナイフで切り出して600番~1000番、2000番~10000番とヤスリがけを行います
▲ 特に小さい部分だとヤスリがけ中は振動でパテが取れてしまうことがあるので少し慎重に作業します。外れてしまった場合はパテを少量塗布してくっつけ硬化させることで接着しなおしましょう
▲ 各ウイングに緑、赤の翼端灯の完成。着色されたパテなので加工後に塗装する手間もなく、均一なクリアーカラーでキレイに仕上がりました

立体的なエフェクトも作れちゃう!

 透明プラ板の上にパテで模様を描くように塗布しUVライトで硬化させればエフェクトパーツも自作可能。バーニアから噴射しているようなエフェクトができました。ほかにも多色のパテを作っておいて組み合わせてみると幻想的なエフェクトも作れるかもしれません

まとめ

 単純なレンズから、ちょっとしたクリアーパーツの製造、そしてエフェクト製作まで、アイデアを出して作業するのがとても楽しいマテリアルです。持っている模型を見回して、この部分を、あの部分をクリアーにしてみようと考えてみるとアイデアが出てきます。特性を理解するために、まずはただ出して着色して固めて遊んでみてください。

© KOTOBUKIYA

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