『ガン×ソード』の主役機「ダン・オブ・サーズデイ」が初のプラキット化! クリアーパーツ接着を目立たなくする攻略法も!
2023.01.18ダン・オブ・サーズデイ【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2023年2月号(12月23日発売)
クリアーパーツを生かした美しい仕上がりを目指す
TVアニメ『ガン×ソード』に登場する、主人公のヴァンが操るヨロイ「ダン・オブ・サーズデイ」がMODEROIDから初のプラキット化! 蛮刀の分離ギミックや、一部パーツの差し替えによる刀状態への変形など、プレイバリュー満載のキットとなっている。かいんによる作例では、クリアーパーツの接着や塗装、後ハメ化を丁寧に行うことで完成度を高めて製作している。
■はじめに
今回はわたし自身が大ファンである『ガン×ソード』の主役機である「ダン・オブ・サーズデイ」を製作させて頂きました。17年の時を経て、ダンのプラモが手に入るようになったのはファンとして胸熱です。
首が長めでなで肩のスラリとした劇中のイメージが再現されていて、非常にカッコイイ! パーツの付け替えなどがあるものの、大剣モードにも変形できます! ただ塗装をして完成させるとなると、挟み込みやマスキングをしたまま工作を進める必要があったりして、なかなか頭を使うことになりました(泣)。そして、G-ER流体制御システムを見事に再現したクリアーパーツは嬉しくも、さらに頭を悩ませることに…。
■工作
前腕のクリアーパーツは後ハメ化。ヒジ関節とヒザ裏のクリアーパーツはマスキングして挟み込んで処理しました。ヒザ前方のパーツは軸を切ることで簡単に後ハメが可能になりました。太モモの合わせ目はディテールとして仕上げました。刀は肉抜き穴にギターの弦を埋めることでディテールアップをしました。クリアーパーツの合わせ目は、完全に消すのは不可能に近いので、より目立ちにくくするための工作と塗装を施しました。
■クリアーパーツの接着
クリアーパーツの接着は、普通の合わせ目よりもしっかり隙間無く密着させる必要があり、かつ隙間はキットと同じ色味の樹脂で満たされることが理想でした。そこで今回は、キットのクリアーランナーを流し込み系接着剤で溶かしたもので接着しました。上手くいけばこれでほぼ合わせ目は見えなくなるのですが、どうしても上手く行かない部分も出てきます。その際はその部分を再び削り、先ほどの接着剤をパテ代わりに使用し、再度整形します(厚塗りせず、乾燥させながら薄く何回かに分けます)。
■クリアーパーツの塗装
まずは最終着地点とする色味に近い色をクリアーカラーで調色します。今回はGSIクレオスのGXディープクリアブルーおよび同レッドで暗いクリアーの紫を用意しました。これをカラー1とし、これに普通のクリアーを加えて色味を薄くしたものをカラー2とします。合わせ目付近には色の濃いカラー1を吹きつけ、合わせ目の違和感を隠すように境界をボカしながら塗装します。その後、全体のクリアー感を残しつつツヤを与えるようカラー2で塗装します。これにより隠したいところを隠蔽しつつ、クリアーパーツの透け感を維持して塗装ができます。手首の軸や肩内部の関節パーツはソリッド成形ですが、カラー1を少し厚めに吹くことで、他のクリアーパーツと違和感の無いように仕上げました。
■塗装レシピ
白=アルティメットホワイト+グランプリホワイト
グレー=ミディアムブルー+黒
刀身=グラファイトブラック
刃=チタンシルバー
グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット
“MODEROID”
ダン・オブ・サーズデイ
製作・文/かいん(firstAge)
MODEROID ダン・オブ・サーズデイ
●発売元/グッドスマイルカンパニー●6500円、2023年1月予定●約19cm●プラキット
Ⓒ2005 AIC・チームダンチェスター/ガンソードパートナーズ
かいん(カイン)
模型サークル「firstAge」所属。堅実な工作でレビューからセミスクラッチまでこなすベテラン。月刊ホビージャパン登場間隔がちょっぴり長め。