ついに発売!「ヴェルルッタ」をグラデーション塗装で立体感アップ【コトブキヤ アルカナディア】
2022.12.09
ヴェルルッタ【コトブキヤ】 月刊ホビージャパン2023年1月号(11月25日発売)
カラーで差をつけろ! グラデーション塗装で柔らかな印象に
コトブキヤによる女の子プラモデルシリーズ『アルカナディア』から待望の第2弾「ヴェルルッタ」が先日発売! 2021年の第1弾ルミティアの天使モチーフとは対称的に、悪魔っぽいビジュアルでボディラインもロリ体型で作られた“小悪魔系”の女の子である。
作例は柚Pが製作。キットの造形はそのまま活かし、て塗り分けやグラデーション塗装で立体感をアップさせた柔らかな作例へと仕上げた。詳しい製作工程や塗装を行う際のポイントも解説しているので、合わせてご覧いただきたい。
工作部分
▲胴体の合わせ目を消せるようにするため、肩パーツの後ハメ加工。マーカーで黒く塗ってある箇所を除去する
▲同じく白パーツも削ることで、パーツを組み立てた後でも差し込めるようにした
クリアランスの確保
▲未塗装状態で可動軸の動きがちょうど良いため、塗装前にすべての可動軸をマスキングテープで保護。メス側の受け軸はうすめ液を染み込ませた綿棒で塗料を拭き取った
ハンドパーツの塗装
▲軟質パーツは通常のラッカー塗料で塗装してしまうと表面が割れてしまう恐れがあるため、ハンドパーツにのみソフトビニールキットにも使える「Vカラー」を使用
フェイスパーツの塗装
▲口の塗装では、エナメルホワイトをエアブラシで拭き、はみ出した箇所を拭き取り
▲口内はマゼンタ・イエロー・ホワイトを調色した2色を使用した
▲顔のチークにはタミヤ ウェザリングマスターHセットから、ピーチとペールオレンジを混ぜてちょうどいい色にしてから顔パーツにこすり付ける
▲チークの後。ツヤ消しトップコートで保護して口内で使ったピンクで頬の線と白色の点(ハイライト)を描き込んだ
宝石の塗装
肌色の塗装
黒色の塗装
▲necömi氏が描いたイラストを参考に黒系のパーツを塗装。寒色系と暖色系の2種を用意し、1パーツにグラデーションを付けて、透明感を出してみる
▲赤いマーカーのエッジ部分に向けて光と透明感ののハイライトを意識し、グラデーション塗装している
水色の塗装
タイツ柄の塗装
▲イラストでは荒目の網が見えたのでそれを再現してみる。下地のブラウン塗装後、果物ネットをかけて一段回明るいブラウンで上塗りした
▲ネットがマスクになり網目の塗装が完了。つなぎ目は暗い色を上塗りしてなるべく自然な仕上がりに
髪の塗装
こんにちは、柚Pです。今回は第1弾から大好評だった『アルカナディア』シリーズより『ヴェルルッタ』の製作を担当させてもらいました。
この『ヴェルルッタ』もルミティアに続く大人気商品となること間違い無しなので、店頭で見つけたら即購入がオススメです。
■作例の方向性
最近のコトブキヤ製品(特に女の子プラモデル)を作った経験がある方なら分かると思いますが、正直、素組みでの完成度が高すぎてやることがないんですよね(笑)。
パーティングラインや合わせ目消しといった基本的な工作が必要な箇所はいくつか残ってはいますが、全体的なバランスがとても良いため、これ以上の工作をして個性を加えてしまうと、元キットの良さまで潰してしまう恐れすらあります。というわけなので、今まであまり解説してこなかった『塗装』や『色』について重点的に紹介していこうかと思います!
■塗装について
このヴェルルッタには一部に塗装済みパーツも付属しているため、塗装なんていう面倒くさい作業をしなくても遊ぶことはできます。前述のように、素組み状態でも超可愛いので充分満足することができます。
しかし、塗装を行うことによって得られる効果もたくさんあります。フラットな色合いの成型色のままでは表現できない『立体感』や『透明感』を演出することもできますね。今回この立体感や透明感を出すために、エアブラシを使った「グラデーション塗装」をしていくわけですが、これが結構難しいんですよね。
フィギュア塗装未経験の方は特に、「パーツのどこにグラデーションをかけたらいいのか?」「どんな色を使えばいいのか?」など疑問が多いと思います。
今回の作例『ヴェルルッタ』では、実際に使っている色や塗り方について詳しく解説していくので、ぜひ塗装の参考にしてみてください!
コトブキヤ ノンスケールプラスチックキット “アルカナディア”
ヴェルルッタ
製作・文/柚P
ヴェルルッタ
●発売元/コトブキヤ●8360円、11月予定●約14.8cm●プラキット
© KOTOBUKIYA
柚P(ユズピー)
キャラクターモデルをメインに製作。10代のころから月刊ホビージャパン作例を手掛ける。ツール・マテリアルにも詳しい。