『水星の魔女 』前日譚「PROLOGUE」に登場した「ガンダム・ルブリス」を、部位ごとに塗装表現を使い分けてカッコよく仕上げる
「ガンダムフォワードVol.9」より
2023.05.21
ガンダムフォワードVol.9
部位に合わせた塗装表現を使い分けて
メリハリのある仕上げにする
GUNDフォーマットを採用したモビルスーツ「GUND-ARM」、通称「ガンダム」の1機としてオックス・アース・コーポレーションが開発した「ガンダム・ルブリス」。ガンプラ『水星の魔女』シリーズ第1弾として発売された本キットは、組み立てやすさを重視しつつも幅広い可動と本作の「ガンダム」の特徴でもある「ガンビット」の各種ギミックを再現。nikhによる作例では、スラっとしたフォルムになるように若干プロポーションに手を加え、塗装面ではツヤの有無とメタリック塗装の使い分けで面にメリハリを与えている。
FRONT
SIDE
REAR
before⇒after
■はじめに
HGガンダムルブリスを題材に、表面処理およびメタリック/パール塗装の初歩的な解説を担当させていただきました。部位によって使用する塗料や光沢に違いをつけることで、キット本来のカッコよさにひと味加える狙いです。
■表面処理について
滑らかな下地を作るためパーツ表面を整えていきます。細かい傷などは比較的簡単に消せるのですが、深さのある傷や樹脂の収縮によって生じる「ヒケ」など、ただヤスリをかけただけでは解消が難しい場合もあります。仕上がりに影響するので、面倒でも丁寧にならしておきましょう。ひと通り表面を処理したらサーフェイサーを吹き付けてパーツ表面をチェック。処理漏れがあれば改めて整え、再度サフ…、と根気よく繰り返します。
■メタリックおよびパール塗装について
今回は通常の塗装に加え、この2種類を部位によって使い分けています。
・メタリック
関節部やノズルに使用しました。ルールを決めて金属的な輝きが配置されると全体がグッと引き締まります。金属感をしっかり出すために光沢ブラックで下塗りを行っています。
・パール仕上げ
ツヤ消しホワイト部分との対比としてピンクを使用しました。研ぎ出しによる光沢とパールの効果で、アクセントとしての存在感が増したと思います。光沢のソリッドカラーの上からパールとクリアーピンクを上掛け後、目立つ部分だけ軽く研ぎ出しを行って仕上げました。
■カラーリング
ホワイト=ニュートラルグレーI+グレーバイオレット(少量)
ピンク=ブリリアントピンク+純色マゼンタ→ FGパール「オパールレッド」→GXクリアピンク
メカ部グレー=RLM75グレーバイオレット
関節=フレームメタリック1
ツヤ消し部はGXスーパースムースクリアーで仕上げ。目以外の各部センサーは付属のカラーリングシールを使用しました。
■おわりに
表面処理や研ぎ出しは地道な作業なので敬遠されがちかと思いますが、やってみると段々面白くなりますよ。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
それではまた。nikhでした。
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット“ハイグレード”ガンダムルブリス 使用
XGF-02 ガンダム・ルブリス
製作・文/nikh
詳しい製作方法が知りたいところですが本記事ではここまで。詳しくは、現在好評発売中の「ガンダムフォワード Vol.9」に掲載中です! コチラでは、話題沸騰中のTVアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』を特集。今回ご紹介した「HG ガンダムルブリス」の作例を始めとした『水星の魔女』ガンプラシリーズや、作品解説、制作スタッフインタビューなど、本作の魅力を余すことなくお届けしておりますので、ぜひお手に取ってご覧ください!
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nikh(ニキ)
工作精度、色使い、オリジナリティあふれるアレンジなど、“作品”としての見せ方に長けた新鋭モデラー。