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Ma.K.の連載12年を振り返る! MAX渡辺×横山宏×KATOOOがアーカイブ本発売を記念したスペシャルトーク!

2022.11.08

Ma.K. in SF3D 月刊ホビージャパン2022年12月号(10月25日発売)

アーカイブ本SP発売記念! MAX渡辺×横山宏×KATOOO放談

 2022年9月22日に発売となった「Ma.K. in SF3D ARCHIVE vol.4」。2013年7月号から2年半分の本連載を再編集した同書の発売を記念して、著者であるMAX渡辺、横山宏と解説&再編集を担当したKATOOOが座談会を敢行!!
 座談会当日は各々が同書収録の作例や『Ma.K.』以外の完成品を持参。2010年3月号以来12年以上続く本連載の中で習得した技術や進化したマテリアルなどについて語り合った。「Ma.K. in SF3D ARCHIVE vol.4」のボーナストラック的側面をもつ今回のスペシャルトークを堪能していただきたい。


Ma.K. in SF3D ARCHIVE vol.4

スペシャルトーク

▲「Ma.K. in SF3D ARCHIVE vol.4」の著者であるMAX渡辺と横山宏、解説&再編集担当KATOOOの3氏が屋上のSFっぽい一角で記念撮影! 横山氏が手にしているのは「-vol.4」とほぼ同時期に発売されたLin.K.氏のMK44の作例本だ

■連載が続いてるから出せたアンサー
横山宏(以下横山):アーカイブ本が出たことだし、この連載のおかげでプラモデルが上手くなった理由を話したくて今日はいろんな完成品を持ってきました。模型を見ながらお話ししていきましょう。
MAX渡辺(以下MAX):僕も上手くなったと言われます。連載開始から12年以上経ってますもんね。
横山:まず昨日塗り直した1/16ラクーンを見てください。所在不明で3年前の「横山 宏のマシーネンクリーガー展」で展示できなかったんですよ。
KATOOO:横山先生のラクーンは千値練1/16 S.A.F.S.特集(2013年7月号掲載)の約1年後に完成して、2014年発売の「横山宏Ma.K.モデリングブック2」に掲載されてます。今回のアーカイブ本に未公開写真が載ってますが、見つかってよかったです。
横山:作業部屋に飾ってあったのに村田蓮爾君のフィギュアを乗せて別の色を塗ってたから気づかなかった(笑)。1日で塗り直して別物のようにカッコよくなったのはこの連載でMAXさんにヒートガンを教えてもらったから。デカールが10秒くらいで密着してすぐにクリアーが吹けるし、デカールを貼る時のモチベーションがめちゃめちゃ上がるんです。
MAX:僕らのように締め切りがあると、塗り終わったら速攻で完成させたいですからね。
横山:そうなんです。ヒートガンでデカールを圧着すると塗料もカチカチに乾いていくんです。
MAX:ドライヤーとは異質な温度ですから(高温なので要注意)。
横山:このラクーンに乗ってるパイロットもいいでしょ。湯浅(浩)君がアフリカ系女性の設定で作った顔だから、すごくいい顔なんだよね。
KATOOO:湯浅さんが最初に作った3体のうち2体を組み替えてるんですね。
MAX:アフリカ系女性として作った顔をアジア人のように塗ったことが横山さんのアンサーなんですよ。
横山:寺田克也君の描く女の子に似てるよね。
MAX:湯浅君、寺田さんのこと好きですよ。フィギュアを作ってもらう時、ひとり有色人種を入れてってリクエストしたらサクサク作ってきました。たぶんこの顔は彼の中にあるカタチなんだと思います。
横山:アジア系として塗ったらめちゃセクシーなオネエチャンになりました。ハッチにもたれたポーズの体に差し替えたし、連載が続いてるからアンサーを出せたんですね。MAXさん、これを製品化すればすごく売れますよ。
MAX:1/20と1/16で出したいですね。当時はエポパテの造形でしたけど、彼は現在デジタルモデラーなのでリニューアルできて喜ぶと思いますよ。
横山:やったー!! この1/16特集が今回のアーカイブ本の巻頭で表紙になってるのもよかったよね。
MAX:そうですね。表紙、バッチリでした。この重装甲オスカルは当時のまんまですか?
横山:うん。なんにもいじってない。KATOOOさん、このオスカルはいつごろの作例だっけ?
KATOOO:2015年4月号なので7年前です。
横山:そのあたりからスイッチが入りましたね。連載始まってだいぶ経ったし、まじめに作ってMAXさんこと渡辺君に尊敬されたいと思ったんです(笑)。
MAX:アハハハハ。何言ってるんですか(笑)。
横山:そろそろ気合い入れないと大したことないじゃんって思われるかなって(笑)。まあ冗談なんだけど、MAXさんは最初に会った時は19歳! 府中にアパートを借りて模型部屋にしてワイワイ模型作ってて、おもしろいことやってるなって思ったの。今回のアーカイブ本のあたりで連載用の新作をみんなに見せられたのは原点に戻れた気がしたんです。
MAX:このオスカルは汚しもいいですねえ。
横山:当時はGSIクレオスのウェザリングカラーがないのでラッカーで汚してコピックでも汚してます。今回の掲載で早くプラキット化されるといいなあ。

RACCOON & PILOT[2022.12]

SEN-TI-NEL 1/16 scale PVC & ABS model conversion
modeled by Kow YOKOYAMA

▲千値練製1/16 S.A.F.S.にレインボウエッグのレジン製改造キットを組み込んだラクーン。デカールはキット付属のものを使用した
▲湯浅氏がアフリカ系女性として造形した頭部と薄着の女性パイロットのボディを組み合わせアジア人として塗装したパイロット。上腕にはコーションのタトゥーが
▲MAX渡辺氏製作の千値練製1/16 S.A.F.S.と湯浅氏原型のアフリカ系女性パイロット。横山氏が組み合わせを変えたものと印象が異なる
▲エンジンカバーやサイレンサーが追加された背面。2014年製作時のものを再塗装しウェザリングカラーで大胆に汚しを入れている。製作中に紛失したアンテナは新造した
▲アーカイブ本に掲載された2014年撮影時のラクーン&パイロット。肩アーマーやシーカーは当初ブルーで塗装されていた。湯浅氏原型のパイロットの腕にはまだコーションのデカールは貼られていない

OSKAR Heavy Armor ver.[2015.4]

WAVE 1/20 scale plastic kit conversion
modeled by Kow YOKOYAMA

▲横山氏が改造したオスカル重装甲ver.。ウェーブ製1/20オスカル[25mmリニアガン装備]にモデルカステン製オスカルのバキュームフォームボディをカットして追加装甲にしている。重厚な塗装とウェザリングにも注目
▲頭部下にも装甲を追加。本体の追加装甲とボディの間にはわずかなすき間があり、全体のフォルムも従来のものより丸みを帯びた印象に

■時間をかけずにリアリティを上げる
横山:MAXさんのパーシングのすごさを解説したくて持ってきてってお願いしてよかった。このパーシングは今まで見たMAXさんの作例で一番いい!
MAX:え!? なんてことでしょう(笑)。
横山:一番いいというか、一番好きな作例です。パーシングが出てくる「スピアヘッド」の本を読んで作りたくなったんだけど、MAXさんに本を勧めてキットも勧めたら最高のパーシングを作ってきたのですごい満足感があったの。これ、めちゃめちゃ上手いですよ。このオリーブドラブが実にいい。
MAX:ありがとうございます。実物の戦車の色がどうであれ、模型として見映えのいいグレイッシュな色をずっと塗ってきたのでうれしいです。マシーネンを通じてとにかく白を入れよう、明るい色で塗ろうって。塗料の性能が上がって今は彩度のある色に白を入れて黒を入れてもどんよりした色にならなくて、魅力的な色をグレイッシュにできるんですよ。GSIクレオスからウェザリングカラーが出たのも大きかった。色を落とさずに暗くできますからね。「これでいいじゃん!」っていうところに来るまでが早いし、パーツが割れないのも大きいです。
横山:粒子が細かいからよく染み込んでフィルタリングも上手くできるよね。エアブラシでやってたことがサッと撫でるだけでできる。MAXさんはブラックドッグ製のアフターパーツの土嚢を使ってるでしょ。時間をかけずにリアリティを上げられるのはホビーの世界ではすごくうれしいことなんです。美術大学でも写真を見てそのとおりに描きましょうって教えてるんだけど、そういう時に苦にならずに楽にできる方法を常に見つけて教えてるんですよ。
KATOOO:何百時間かけて写真そっくりに描いても、それは苦行になっちゃいますもんね。
横山:そうそう。30分でそっくりに見える描き方もあるわけだからね。MAXさんのパーシングも時間をあまりかけてないのにすごくリアルに見える。
MAX:ウェザリングカラーがあるおかげで、最初は明るく塗っておくんです。それでウェザリングでガッと暗くしてから徐々に明るくしていきました。
横山:エネルギーと同じで高低差、塗装なら明暗差があればあるほど人に強く訴えられるんです。この連載でたくさん塗ってきたからでしょうね。
MAX:マシーネンで何百体も塗ってきてるから戦車塗るのは何も怖くないんですよ。このパーシングはマシーネンでやってることを実践すればカッコよくなるのを証明した作例だと思います。

U.S. MEDIUM TANK M26 PERSHING (T26E3)[2022.7]

TAMIYA 1/48 scale plastic kit
modeled by MAX WATANABE

▲戦車兵を配した1/48パーシング。風向きを見る白い布は綿棒の先を加工している

EASY MODEL 1/72 scale plastic kit
modeled by MAX WATANABE

▲塗装済み完成品をリペイントした1/72パーシング。ミニスケールを感じさせない仕上りだ
▲1/48と1/72のツーショット。「スピアヘッド」で戦車内は白いという描写があり、1/48のハッチの裏を白く塗装した
▲本体色がS.A.F.S.を彷彿させるパーシングをアーカイブ本に置いて撮影。挿し色のターコイズブルーと調和する

■過去の記事からフィードバック
MAX:僕はカウツがこの本に載ってると思って1/20のカウツを持ってきたんですけど…。
KATOOO:あ、この本に載ってるのは1/16ですね。
MAX:大きさが違いましたね。失敗したぁ(笑)。
KATOOO:でも1/16カウツで初めてフチの断面を赤く塗ったのが1/20カウツ(2020年2月号掲載)に踏襲されていて今ではスタンダードになってます。
MAX:1/20ではアンテナをたためるように改造したんだけど、「俺できるな」って思いました(笑)。
KATOOO:1/16のアンテナはボールジョイント接続でしたけど完全に折りたためなかったですしね。
横山:連載が続いている中で進化したわけだ。
KATOOO:私はヘックスバグ改造作例を持ってきました。電池が液だれして動かなかったんですけど、掃除して電池を替えたら動くようになりました。
横山:わしも改造ヘックスバグに電池入れたままだった。動くかなあ? あ、動かないね(笑)。
KATOOO:ヒールさんやえでぃさんの作例を見て掲載後にコントローラーを装飾し、光源に透明プラ棒を挿して正面に追加したランプを光らせました。自分では気づかなかったことをあとからフィードバックできるのも改造コンペのいいところですよね。
MAX:ヘックスバグコンペが今回のアーカイブ本の最後なんですね。この本はどのページを開いてもおもしろいなあ。7~9年前の作例で自分からいったん離れちゃってるから、人の本を見ているようで。でも自分が作ったものだから自分好みという。
横山:パブリックドメイン化してるよね。
MAX:そう。みんなの共有財産になってる感覚です。
横山:パブリックドメインといえば、このマリアが出る映画『メトロポリス』もデザインの著作権が切れてるんですよ。マリアはSFを語るうえで欠かせない存在で、脚は『ロボコップ』に影響与えてるよね。
MAX:マリア、いい色ですねえ。金属に見えますよ。
横山:筆でサフを下塗りしてからガイアノーツのプレミアムミラークロームをエアブラシで吹いてウェザリングカラーで汚してます。内部にはのちに世界を震撼させる“科学者の悪意なき発明”を入れました。胸はプルトニウムのデーモンコアになっていてV2号ロケットのバーニアを子宮にしているんですよ。「脳と手の間には心がある」というのがこの映画のテーマなんだけど、カッコいいよね。キットには「マリア」の文字はなくて「MASCHINENMENSCH」(ドイツ語で機械人間)って書かれてるんですよ。
MAX:まさにマシーネンじゃないですか!!

KAUZ[2020.2]

modeled by MAX WATANABE

▲オーソドックスなホワイト単色と折線迷彩で塗装したMAX渡辺の1/20カウツ
▲コトブキヤのサポートパーツを仕込みアンテナを可動化
▲本連載でMAX渡辺が初めてフチを赤く塗装した1/16カウツ(2014年7月号掲載)
▲1/20カウツでもフチを赤く塗るのが踏襲された。視覚的効果も高く、現在もMAX渡辺作例で赤フチ塗装は頻繁に見られる

KUMOS[2015.10]

scratch built by KATOOO

▲ヘックスバグ改造のクモス。初出時にはなかったランプを本体正面に追加。コントローラーも流用パーツで装飾している

POLIS SPIDER & JK[2015.12]

scratch built by Kow YOKOYAMA

▲フリスクケースを頭部に使用した横山氏のポリススパイダー。JKフィギュアはまっつく原型の1/20レジンキットを塗装したもの
▲ヘックスバグ改造作例の比較画像。完成時の大きさのレギュレーションはなく各自が自由に創作

METROPOLIS MASCHINEN MENSCH[2022.12]

X-PLUS 1/8 scale plastic kit conversion
modeled by Kow YOKOYAMA

▲内部がプラキットの流用パーツで構成されている横山氏のマリア。クローム仕上げの塗装が美しい
▲エポパテで頬を膨らませ顔のラインを修正している。「横山さんにめっちゃ似てますね」(MAX渡辺)

Ma.K. in SF3D ARCHIVE Special 2013.7-2015.12 vol.4

●発行元/ホビージャパン●7700円、発売中●A4判


『Ma.K.』プラキット新作一挙公開!!

 2022年10月1~2日に東京ビッグサイトで開催された「第60回全日本模型ホビーショー」で『Ma.K.』の新作プラキットが発表された。
 ウェーブはS.A.F.S. Mk.III A8/R8と完全新規金型のP.K.A. Ausf Hの製品化を発表。A8/R8は横山氏の完成作例が披露され、P.K.A.はグスタフ系スーツと並べても違和感が出ないよう日東製モデルよりサイズアップされると告知された。
 海洋堂は1/35のクレーテ系初のプラキット化となるキュスターを発売。

S.A.F.S. Mk.III A8/R8

●発売元/ウェーブ●4400円、2023年1月予定●1/20●プラキット

P.K.A. Ausf H

●発売元/ウェーブ●価格未定、2023年予定●1/20●プラキット

▲海洋堂製1/35キュスターは2機セットでの販売となる

キュスター

●発売元/海洋堂●価格未定、2023年5月予定●1/35●プラキット●2機セット

Lin.K.のMK44本完成!

 オーストラリアのモデラーLin.K.のハセガワ1/20 MK44本が完成。アーカイブ本とほぼ同サイズで写真が大きく掲載されている。MAX渡辺のMK44も収録。詳細は(https://www.paintonplastic.com/books)まで。

MK44 The Ma.K Lincoln Report Vol.1

●発売元/Paint on Plastic●49.50USドル(送料別途)、発売中●128ページ

2022年11月13日(日)は“タマミー”

 関東の『Ma.K.』ファン有志の模型展示会“タマミー”が2022年11月13日(日)午後1時〜6時に川崎市生活文化会館 てくのかわさきで開催される(※入場無料。展示申し込みは終了)。詳細は(http://tamagawameeting.web.fc2.com)まで。

Ma.K. tamagawa meeting #11

●開催日/11月13日(日)13:00~18:00●場所/川崎市生活文化会館 てくのかわさき 神奈川県川崎市高津区溝口1-6-10●入場料/無料

1/1 S.A.F.S.& スノウマン

 2022年10月4~10日に埼玉・川口市立アートギャラリー・アトリアで山田親広氏の1/1 S.A.F.S.とスノウマンが展示された。昨年の展示品と細部や塗装が一部変更となった。

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© Kow Yokoyama 2022

MAX渡辺/横山宏/KATOOO

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