MODEROIDのマドックスを隅々までディテールアップ! 傑作キットをさらに作り込んで最高の仕上がりに【メタルスキンパニック MADOX-01】
2022.10.07MADOX-01【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2022年11月号(9月24日発売)
ファン待望のキットを細部にわたりディテールアップ!
1987年OVA作品『メタルスキンパニック MADOX-01』より、主人公・杉本紘二が、ひょんなことから乗り込んでしまう、対戦車用新型陸上兵器スレイヴ・トルーパー「MADOX-01」がMODEROIDで初のプラキット化! 頭部ハッチや背部ユニットの開閉、パーツ差し替えによるホバー形態の再現、豊富な各種武装など、初にして決定版といえる傑作。アニメ未見の模型ファンにもぜひ手に取ってほしい好印象キットを、ドンピシャ世代の野田啓之が製作。各部の金属パーツへの置き換えや細部ディテールアップで、さらにキットを引き締めている。
■カラーリングデータ
本体色=ガイアカラーVRフレッシュグリーン+ブルー21
内部フレーム等=グラファイトブラック→シリンダーやパイプ類はカッパー、シルバー、ゴールドなどで塗り分け
武器類=ガイアカラーガンメタル
バックパック給弾弾倉=ガイアカラースターブライトアイアン
■はじめに
物語は軍の最高機密パワードスーツを着て彼女に逢いに行くといった、ちょっと強引な内容の懐かしいアニメですが(笑)、前半のパワードスーツの構築シーンや戦闘シーンは、なかなか見応えあり楽しいです♪
さて、キットはこの複雑な内容のパワードスーツをとても丁寧にキット化しており、オプションパーツも豊富で大変好感の持てる内容となってます。
額のカメラとバイザーが透明パーツで一体化されてますが、表面の揺らぎが気になったので、いったん切り離し紙ヤスリとコンパウンドで磨き上げ、クリアーグリーンにて仕上げました。正面に見えるピンクのセンサー類はすべてH・アイズに変更。
背部ユニットはとても良く再現されておりますが、インジェクションキットの性で抜きの関係から、流れてしまったモールドを彫り起こしつつ、隙間をジャンクパーツにてデコレートしディテールアップ。また、今回はエアインテーク部分にはアニメを参考にメッシュカバーを取り付けました。後方排気用のフラップも切り離してプラ板にてシャープ化しました。
両肩に付く飛行ユニットは、パイプ部分を3mmのアルミ線に変更。正面にはアニメで痛車の屋根を切り飛ばしたチェーンソーを再現してます。取り付け位置もキットのままでは気持ち肩から離れすぎてる印象を受けたので、受けのジョイントを逆に取り付け密着させてます。
腕、武器に関してはオプションパーツも豊富なので、自分専用の仕上がりにも幅ができて良いですね。気になったのはヒジの関節で、キットのままでは腕を真っすぐに伸ばせないのでポリパーツを追加加工しました。
首の挟み込みをポリパーツによる接続方法に変更。ふくらはぎ部分は一番気になった箇所でもあったので、キットから切り離しプラ板等にて作り替えました。ヒザはキットのままでは腰を据えた立ちポーズしか取れないので、切り込みつつ、干渉するヒザパーツ裏を削り込んでシャキッとした立ち姿が再現できるようにしました。
■あとがき
いろいろとディテールアップもしましたが、サクッと作っても手応えと満足感は充分にあり見映えのする優秀キットですので、興味のある方はぜひ! 私個人的には『宇宙の戦士』のパワードスーツに並ぶお気に入りの一品となりました。
グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット “MODEROID”
MADOX-01
製作・文/野田啓之
MODEROID MADOX-01
●発売元/グッドスマイルスマイルカンパニー●7900円、発売中●約12cm●原型/リキッドストーン、制作協力/瑞穂町デザインチーム、宮内利尚
ⓒAIC ライツ・AMG・ポニーキャニオン
野田啓之(ノダヒロユキ)
月刊ホビージャパンを支えるベテラン。『スター・ウォーズ』などのSFビークルの塗装も得意とする。