プラキット化した『ダーティペア』のケイ&ユリをチャーミングに塗装!同梱のラブリーエンゼルも立体感のある仕上がりに!
2022.09.13「ダーティペア」ケイ&ユリ w/ラブリーエンゼル(1/300)【ハセガワ 1/20】 月刊ホビージャパン2022年10月号(8月25日発売)
特A級犯罪トラブルコンサルタントのふたりがプラキットで大復活!
1985年のアニメシーンを席巻した伝説のTVアニメ『ダーティペア』より、主人公のケイとユリがプラキットとして発売された。1/20というミニスケールながら、ふたりの性格の違いをよく捉えたポージングや、TV版ならではの襟元を開いたセクシーな衣装の再現度が素晴らしい。ふたりの宇宙船・ラブリーエンゼルも小粒ながらファン感涙モノのクオリティだ。当時少年だった者たちの心を今なおつかんで離さない、強烈な魅力を備えたヒロインふたりをkeiichiroがチャーミングに塗装した。
KEI
ケイ
WWWA(世界福祉事業協会)所属の犯罪トラブルコンサルタントのひとりで、ウルフカットヘアーのアクティブ直情型、惚れっぽい性格。19歳。身長171cm、体重54kg、射撃を得意としており、宇宙船・ラブリーエンゼルの射撃手を担当。
YURI
ユリ
WWWAに所属するケイの相棒。ロングヘアーで沈思黙考・頭脳派(怒ると手がつけられない)の19歳。身長168cm、体重55kg、宇宙船・ラブリーエンゼルの操縦担当だが、荒っぽい操縦を見せることもしばしば。
1/20ケイとユリの塗装
解説/keiichiro
❶テストショットはグレー成型のため、ホワイトを吹いてから擬似サフレス塗装に入る。作例では、定番の「サフレスフレッシュピンク」「サフレスフレッシュオレンジ」を使用。クリアーにほんの僅かにこの2種を加え、薄く色を吹き重ねながら、好みの肌色に近づていく。ケイはユリと比べて少し塗り重ねて褐色気味に見えるように調整
❷ユリの髪の毛パーツは、前後を接着して合わせ目消し。頭部側を少し削っておくと、髪の毛を一体化しても塗装後に頭部へはめ込められる
❸肌の塗装後、肌部をマスキングしてから服を塗装。ハセガワのクレープ紙マスキングテープは、曲面にも追従するので小さいキットにも使いやすい。面積が広い部分はマスキングゾルでカバー
❹赤いラインは、ファレホのフラットレッドを筆塗り。はみ出しても乾燥前なら水で拭き取れるのでリスクが少ない
❺1/20のサイズではさすがに肉眼では瞳デカールの位置決めが難しい。スマホのカメラで撮影して拡大し、違和感がなくなるまで微調整を繰り返すと失敗しにくい
❻瞳の部分は窪んでいるため、デカールのニス部分もギリギリまで切り落としておいたほうが貼ったときの収まりが良くなる
■カラーレシピ
特記のない塗料はGSIクレオス Mr.カラーを使用。
ケイ・スーツ=ホワイト+暗緑色
ケイ・髪=ファレホ カーマインレッド
ケイ・ベルト=ホワイト+ガイアカラー セルリアンブルー
ユリ・スーツ=ホワイト+MSイエロー+GXクリアバイオレット(微量)
ユリ・髪=フィニッシャーズ スーパーディープブルー+ディープクリアブルー
肌色=クリアー+ガイアカラー サフレスフレッシュピンク(微量)+サフレスフレッシュオレンジ(微量)
赤いライン=ファレホ フラットレッド
ラブリーエンゼル=ガイアカラー サーフェイサーエヴォ ホワイト+サーフェイサーエヴォ ピンク(サフ仕上げ)
LOVELY ANGEL
ラブリーエンゼル
ケイとユリ、小型ロボットのナンモや異星物・ムギなどが乗り込む全長32mの宇宙船。ミサイルランチャーと大型ビーム砲で武装する。
キットは1/300のため全長約10cm、全幅約15cmと小粒ながらしっかりとしたディテールが彫られており、かなりのクオリティだ。専用ディスプレイベース(クリアーパーツ製)も付属する。
FRONT
REAR
SIDE
1985年放送のTVアニメ『ダーティペア』のケイとユリ、そして宇宙船「ラブリーエンゼル」がプラキット化されました。製作にあたり、配信サイトでもう一度見直しましたが、40年近く前の作品とは思えないほどテンポも良く、作例を作る手が止まってしまいました。
■ケイとユリ
スケールは1/20とかなり小さいですが、造形はアニメの雰囲気をよく捉えていて、とても好感が持てます。塗り分けのしやすさとモールドのメリハリをつけるため、ボディスーツのライン等のディテールを彫り直しました。分割されている手足は、位置決めのダボ穴は無いので、真鍮線で差し込めるように加工しています。また、ユリの髪の毛は前髪等を少し彫り込んでいます。
■塗装
成型色は肌色ですが、作例はテストショットのためグレー成型でした。そのため、ホワイトで白く立ち上げてから、疑似サフレス塗装で肌色を表現しました。肌の色はそれぞれ少し変えていて、ケイは僅かに褐色、ユリは色白としています。ふたりともボディスーツの色の彩度を少し抑えることで、肌色がキレイに見えるようにしています。また、ボディラインに合わせてエアブラシでグラデーションをかけ、立体感を出しました。赤のラインはファレホの筆塗りです。
■宇宙船「ラブリーエンゼル」
パネルラインの彫り直しと機体前面インテークのパーツ接合部をていねいに処理しただけで、ハセガワさんらしいモールドかっちりの宇宙船ができあがります。パネルラインに沿ってシャドウを吹くと、一気に情報量が増えるのでオススメです。黒のラインや翼の前縁はデカールも用意されていますが、作例は塗装で仕上げています。
手に取りやすい価格で、ケイとユリ、そして宇宙船ラブリーエンゼルの3つを楽しめるので、とてもお買い得なキットだと思います。ノリのよいオープニング曲を聴き、当時を思い出しながら製作してみてはいかがでしょうか。
ハセガワ 1/20スケール プラスチックキット “クリエイターワークス”
「ダーティペア」 ケイ&ユリ w/ ラブリーエンゼル(1/300)
製作・文/keiichiro
「ダーティペア」 ケイ&ユリ w/ ラブリーエンゼル(1/300)
●発売元/ハセガワ●2860円、発売中●1/20、約8cm●プラキット
ⓒ高千穂&スタジオぬえ・サンライズ
keiichiro(ケイイチロウ)
主に美少女プラモデルの作例で活躍中。一線を画す陰影の効いた仕上げを得意とするモデラー。