HOME記事キャラクターモデルMODEROID「マークニヒト」登場!光沢塗装×グラデーション塗装で美しいボディを仕上げる!【蒼穹のファフナー】

MODEROID「マークニヒト」登場!光沢塗装×グラデーション塗装で美しいボディを仕上げる!【蒼穹のファフナー】

2022.09.09

ファフナー・マークニヒト【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2022年10月号(8月25日発売)

エアブラシ塗装の塗り重ねで禍々しくも美しいボディに仕上げる

『蒼穹のファフナー』より、マークザインと対を成す存在ともいえる「虚無の申し子」マークニヒトがマークザインに続いてMODEROIDでプラキット化。関節構造や組み心地はマークザインからさらに進化。抜群のプロポーションに可動域、豊富なオプション、美しい塗装済みパーツと、初にしてプラキットの決定版となっている。作例はマークザインも手掛けたマイスター関田が担当。得意とするエアブラシによる塗装表現で、禍々しくも美しいザルヴァートル・モデルを完成させている。詳細な塗装工程とともにじっくりとお楽しみいただきたい。

ONE POINT!

 美しい成型色に加え、クリアーパーツには一部パーツの裏側にシルバー塗装を施すことにより、さらに美しく輝くクリアーグリーンに! 無塗装派にも嬉しい細やかな配慮が実に溜まらない!!

▲劇中やメーカー塗装見本よりもさらに青味の強さを増した紫で仕上げた、マイスター関田製作のマークニヒト。光の加減で違った表情を見せる美しい仕上がりとなった

作例を動画でもチェック!

▲同シリーズのマークザイン(製作/マイスター関田)と。やはり2機揃えて飾りたい! MODEROID ファフナー・マークザインもマークニヒトに合わせて再販予定。未購入の方は一緒にどうぞ!!

 紫の塗装

▲発色の問題から普段のエアブラシ塗装では避けている黒下地だが、劇中の表現をイメージして採用。しっかり光沢が出るように下地を作る
▲下地が黒のままだとあざやかな紫を発色させられないので、ここで一度紫を塗っておく
▲白に近い明るい紫でハイライトグラデーションを掛ける
▲GSIクレオスのアメジストパープルを吹き付け
▲赤みの強いクリアーパープルを全体に吹き付け明るい部分の色調をある程度確定させる
▲青みの強いクリアーパープルをパーツの輪郭、エッジ、ディテールの周囲を中心に吹き付け明暗に加えて色相面でもグラデーションを形成させる

 蛍光グリーンの塗装

▲せっかくのクリアー成型だが、今回は合わせ目を消す意味も含めて、いったん隠蔽力高めのGXカラーモウリーグリーンで下地を作っておく
▲ホワイトでハイライトグラデーションを掛けて発光状態の下地とする
▲ホワイトパールで反射層を作り金属質感を加える
▲クリアー塗料として使用でき、下地のグラデーションもパールの反射層も潰さずに蛍光色に着色可能なガイアノーツの染料系蛍光カラーを重ね、発光を伴った金属質のグリーンに仕上げる

▲ホーミングレーザー発振器の展開部分はパーツの挟み込みとなっており、塗装しづらかったので、接続軸をプラ棒で新規に作り起こし後ハメ化

▲スタビライザーは差し替えで同化ケーブルが伸びた状態も再現可能。同化ケーブルはキット付属のものより長くしたかったので、ホームセンターで購入した1.6mm径のものに交換。合わせて取り付け部分の穴を同径に広げている
▲腰後部のアーマーはクリアーパーツの取り付けリブがパーツを貫通しているので、穴をプラ板で塞ぎ自然な状態に。ただし、スナップフィット機構は完全に潰してしまっているため、塗装後に接着という形を取らざるを得なくなっている
▲拳パーツはマスキングの難易度を下げるため、親指の付け根で切断し手のひら部分のみ接着し合わせ目を消している。また、可動指のフレームパーツは塗装ができないPOM樹脂製のため、ホビーベース「関節技 ボールジョイントミニ」を同形状に切り出したプラ板と組み合わせて、塗装可能な素材に変換している
▲ワームリングは可動指版のハンドの手のひらパーツを取り外し、そこに露出した穴に差し込む形でしっかり保持。こちらもクリアーカラーの塗り重ねで重厚感ある見映えに仕上げている
▲ルガーランスは、作者の好みで『HEAVEN AND EARTH』や『EXODUS』に登場した紫の状態で塗装

 ドーモ、マイスター関田でございます。2021年末、スタートから17年の時を経て堂々完結した『蒼穹のファフナー』よりMODEROIDにてキット化したマークニヒトを製作しました。キットは禍々しくも美しいプロポーションを大ボリュームで立体化しつつ、指一本一本が可動するハンドパーツ等、細かな部分も見所満載の内容となっています。
 全体のプロポーションバランスは素晴らしくカッコいいので、工作面では各部の肉抜き穴やクリアーパーツ取り付けのための穴が貫通してしまっている部分を塞ぐ。マスキングの難易度と手間を軽減するために塗り分けラインでパーツを分割したり、後ハメ加工をしたりといった地味な工作がメインとなりました。
 可動指はフレーム色の部分が塗装できないPOM樹脂で成型されているため、プラ板と市販のボールジョイントを組み合わせて代用品を作り塗装できるようにしています。
 塗装に関しては、いつも通りのグラデーション塗装ですが「虚無の申し子」という二つ名や劇中の表現から、私にしては珍しくメイン機体色の紫に黒下地を選択しています。エアブラシ塗装における黒下地は問答無用で重ねる色を汚く濁らせ、他の下地を使った箇所との違和感を払拭するのが難しいため、ほとんど使うことがないのですが、今回は暗めの紫という濁りがあまり関係ない色調であることも相まってあえて使用しています。
 マークニヒトの紫色は割と受け入れ範囲が広いという印象で、赤みに寄せても青みに寄せても問題ないと感じていたので、グラデーションを掛ける際に明るめの部分の赤みを強くし、暗くなるにつれて青みが強く出るように吹き重ねています。明暗のグラデーションに加えて色相もシフトしていくグラデーションは、奥行きや深みが出しやすく照明の当て方や見る角度によって違った表情になってくれるのが面白く、特に今回のマークニヒトのように、曲面主体のデザインには有効なのでオススメです。
 その他、ルガーランス(成型色は銀)は『HEAVEN AND EARTH』や『EXODUS』に登場した紫の状態で塗ったものを用意しました。また、同化ケーブルは付属していたリード線よりも長く保持力を強くしたかったので、1.6mm径のものに替え、合わせて取り付け部分の穴を同径に広げています。
 完成後は大ボリュームと存在感に満足できる素晴らしいキットだと思います。ぜひマークザインと並べて自室で「英雄二人」を実現したいところですね。

グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット “MODEROID

ファフナー・マークニヒト

製作・文/マイスター関田

MODEROID ファフナー・マークニヒト
●発売元/グッドスマイルカンパニー●9000円、発売中●約18cm●プラキット●原型/アストレイズ

ⒸXEBEC・FAFNER BEYOND PROJECT

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マイスター関田

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