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MGガンダム(THE ORIGIN版)×MGリゼル(隊長機)でオリジナルカスタマイズ[後編]【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記】

2022.07.20

気まぐれガンプラ製作記 月刊ホビージャパン2022年8月号(6月24日発売)

MGガンダム(THE ORIGIN版)×MGリゼル(隊長機)でオリジナルカスタマイズ[後編]【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記】

 個性的なテクニックで月刊ホビージャパンモデラーの中でも一線を画する存在のセイラマスオ。その代名詞である“マスオディテール”やオリジナルアレンジ、淡い塗装表現がどのような考えで行われているか気になりませんか? そんな知られざる“マスオ理論”に迫るのが本連載「セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記」です。お題だけ決めて、あとは自由にいつも通り製作していく様子をゆるくお届け。いよいよ本連載も今回で最終回となります。ラストは前回からの継続でMG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)を題材としたキット2個イチ模型オリジナル作例の後半パートを解説します。

製作・解説/セイラマスオ

【オリジナルカスタマイズ[前編]】記事はこちら

ウマく作るためのHow toじゃありません

 これから紹介していく私の製作法は、自分なりに上手い人のやり方を参考にしつつ、そこから手を抜いたり道具的な問題から妥協した結果たどり着いたものです。この方法が正解とかオススメとか言うつもりは毛頭なく、いい意味での“これくらい力を抜いてもいいんだ”と思ってもらえる機会になれば、くらいに考えています。


theme:キット2個イチカスタマイズ [後編]
use kit:MG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)


❶パーツ流用でディテールアップ

▲前回までで基本的な構成は終わったので、ここからは細部の詰めに入ります

▲ここまで各種外装パーツの多くを使用してきたMGリゼルですが、内部のフレームパーツはかなり手つかずで残っています。これらをディテールアップパーツとして活用してみましょう。パーツのジョイント部だけを小さく切り出して、ディテールとして貼り付けます

▲フレームパーツは細かいディテールの入ったものも多く、切り取り方次第では非常に有用です
▲腰サイドには丸ごとフレームパーツを貼り付けちゃいました
▲リゼルの丸出し感を減少させたいスネには、側面にリゼルのつま先パーツおよびかかとフレームパーツ、さらに太モモ上部の関節パーツから丸パーツを切り出して貼り付けます
▲前面にのみ展開させていた胸部装甲は、肩上面にパーツやタグプラ板を詰め込んで、上半身全体を覆う強化装甲感を出しています
▲胸部にはやはりダクトが欲しくなり、リゼルの肩アーマーの外側バーニア部をダクトとして貼り付け。フレームの出っぱりもあえてアクセントとして残しました(手抜き)

❷ダブル・ビーム・ライフル

▲パーフェクトガンダムらしくするためビーム・ライフルは二連装にします。まずはガンダムのビーム・ライフルの側面に切り取ったリゼルのバックパックの機首を貼り付けます
▲次にリゼルのシールドを切断して長さを短縮。こちらにもリゼルのバックパックの機首と動力パイプを貼り付けてデコレート
▲これをガンダムのビーム・ライフルと連結して簡易ダブル・ビーム・ライフルの完成です(手抜き)

❸メガ・ビーム・ランチャー

▲メガ・ビーム・ランチャーは長さ対策として後端を一度切り離してから別向きに再接着。丸いパーツはリゼルの足首フレームから切り出したものを貼り付けています
▲リゼルの上腕を追加した砲身部はバランス的に長くなりすぎたので、切り詰めて短縮してバランスを再調整

❹2個イチ工作終了

▲最終的にリゼルのパーツで残ったのはこれくらい! 我ながらよくがんばった! これで少しは罪悪感も和らぎます

❺いつものようにディテール増し増し

▲ここからはこれまで通りのディテール追加作業。いつものようにランナータグプラ板を用意して全体に情報量を追加していきます

▲とはいえ今回は使用するキットの面構成が複雑でユニット数も多いため、追加するディテールは少なめで済みました
▲シールドは表面にディテールを追加したのみ。本来ならパーフェクトガンダムっぽく裏面を作り込まないと、とは思うのですが、リゼルの残りパーツも私の気力も尽きてしまいました

❻すべての工作が完了しました

▲というわけですべての工作が終わりました。ここまでふたつのMGキット以外、パテやプラ板、他キット、ディテールパーツ等一切使用していません!

▲ちなみにこの作例の製作冒頭で“使うかもしれないから”と取っておいたガンダムの肩アーマー側面バーニアは使用しませんでした(いつかどこかで使いましょうw)

❼塗装です

▲久しぶりにベーシックなガンダムのトリコロール塗装ですから色味はいつもの感じにw。増加装甲の白で塗るべきところはあえて薄いグレーにして、塗る手間の低減と色数が増えたことによる情報量の増加を狙います
▲いつも通りサフレス塗装(汗)。下地が暗めでもお構いなしに黄色をダイレクト塗り! たくさん塗り重ねますよ
▲各部増加装甲は着脱仕様ではありませんが、塗装のことを考えてある程度バラせる状態にしています。塗装が終わったら接着固定して仕上げます

RX-78-02 GUNDAM[HJ ORIGINAL Ver.]

 キット2個イチカスタマイズによるMG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)が完成しました。前回での未完成状態ではイメージが湧きづらかったですが、塗装によってかなり“パーフェクトガンダム”感のあるものに仕上がっています。

▲キット素組み(左)との比較。今回はRX-78-02 ガンダムを芯として、別のキットパーツを組み合わせてパーフェクトガンダム化することが目的だったので、ガンダム本体はほぼそのまま使用している。組み合わせとカラーリングで一見するとリゼルのパーツを使用していることが分からないと思うが、いかがだろうか
▲リゼルの前腕を使用した肩アーマーは、左肩のみグレネード・ランチャーを活かしている
▲パーフェクトガンダムといえばやはり印象的なのは、大きな肩アーマーと末広がり状の脚部アーマー、それとガンダム本体に合わせた増加装甲のカラフルな色使いなので、それをきっちり拾うことで、パーフェクトガンダムのイメージに近づけている

 当初の思惑通り色を塗ったら、それなりにパーフェクトガンダムっぽく仕上がりましたw。ベースのRX-78-02 ガンダムからするとすごく手の込んだ改造に見えますが、流用パーツを貼り付ける工作主体なので、見た目の変化ほどは手がかかっていなかったりします。また2個イチ改修という縛りのために形状を突き詰めれず、雰囲気再現になったことで、却ってオリジナルアレンジ感が表現できていたりもしますw(ケガの功名)。全体的に見れば大改修ではありますが、お気軽な部分も感じていただけたのではないでしょうか(無理?)。

ホビージャパンMOOK「セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記」
2022年7月29日発売!

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)使用

RX-78-02 ガンダム(HJオリジナルVer.)

製作・解説/セイラマスオ

MG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●4950円、2015年11月発売●1/100、約18cm●プラキット

©創通・サンライズ

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セイラマスオ

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