HOME記事キャラクターモデルウェーブ「 1/72 レギオスエータ」のキットの良さを最大限生かすシャープ化&後ハメ加工【機甲創世記モスピーダ】

ウェーブ「 1/72 レギオスエータ」のキットの良さを最大限生かすシャープ化&後ハメ加工【機甲創世記モスピーダ】

2022.07.17

レギオス・エータ アーモソルジャー【ウェーブ 1/72】 月刊ホビージャパン2022年8月号(6月24日発売)

各部のシャープ化と後ハメ加工で、良キットをさらに引き立てる

 1983年放送のTVアニメ『機甲創世記モスピーダ』より、謎の異星生命体インビットに立ち向かう可変戦闘兵器「レギオス」を、ウェーブの1/72キット作例でご紹介。キットは2012年に発売され、後にH型、Z型、I型の3タイプを選択できるコンバーチブルキットとし、2021年に再リリースされた、アーモソルジャー形態のフルアクションモデル。作例はキットの素性の良さを活かし、各部のシャープ化と後ハメ加工を中心に、キットをさらに引き立てている。

COLORING DATA

白=グランプリホワイト
青=コバルトブルー(ガイアカラー)+スカイブルー+ホワイト→スカイブルー+ホワイト→クリアーホワイト
靴部・ハンド等のグレー=フォグブルー(ガイアカラー)
胸部前面グレー=ライトブルーグレー(ガイアカラー)+スカイブルー(微量)
銃グレー=スチールブラック(ガイアカラー)
赤=ハーマンレッド+グレー(微量)
ツインアイ黄色=キアライエロー

▲作例では股関節の受け部分を一部削り可動範囲を拡大。足首接続軸の受けのポリパーツを、左右それぞれ外側に1mm弱移動させ足の可動範囲も拡大。つま先も接続する向きを変えて回転軸とし接地性を高めた

▲頭部およびショルダーポッドは丁寧に塗り分け。ショルダーポッドの先端は下地を黒にしてから、ハセガワ平面用偏光シート偏光フィニッシュブラウン~シアンを貼っている

▲携行武装の80mmビームキャノンは基本塗装後にウェザリングを施した
▲左肩のミサイルポッドは弾頭一体となっている板状のパーツを後ハメ加工。肩アーマー内側のダクトも同様に後ハメ加工を行っている
▲背面の機首パーツは延長およびシャープ化。先端部分をカットし市販のスパイクパーツを接着しラインを整えた
▲胸部上部のカバーパーツの縁をシャープに削り込み、側面および背面の翼パーツの翼端もシャープ化している

■はじめに
 最近(ちょうど10年前)のキットだけあり、文句なしのプロポーション、可動範囲です。全高約12cmと小さめのモデルですが、アニメ設定にない緻密なディテールや現在風にリファインされたデザインが秀逸で、10m弱という実物の巨大感をしっかり表現しています。また内蔵されているモスピーダがちらりと見えるのも嬉しいポイントです。
 合わせ目消し、マスキング箇所が比較的多いので丁寧に作業しました。一部後ハメ加工を施しました。工作に関しては、前述のように非常に出来が良いので、カッコいい立ちポーズになるような関節の一部改修と、翼や機首に該当するパーツのシャープ化をしたぐらいです。

■肩・太モモ・スネの黄色い部分
 塗装ではなく、ヘアライン加工された薄手の金属調パーツにクリアーイエローを塗装したものを貼り付けました。

■基本的な塗装手順
 基本色の白はベタ塗りですが、青はカラーモジュレーション技法で明度の差をつけています。外装部=白サフ→基本色、関節・武器など=グレーサフ→基本色。

■汚し塗装・手順
 ウェザリングに関して、派手なチッピングや汚しはこの機体には似合わないと思うので、チッピングはシリコーンバリアー技法は行わず、エナメル塗料の描き込みにて表現しました。各種ウェザリングもスケール感を意識しながら繊細に行いました。
ウォッシング・ストレーキング白部=Mr.ウェザリングカラーシェードブルー+レイヤーバイオレットをかなり薄めたもの。青部=Mr.ウェザリングカラーシェードブルー+レイヤーバイオレット+グランドブラウン→ホワイトダスト。ピンウォッシュ=Mr.ウェザリングカラー各種、リアルタッチマーカー各種。チッピング=エナメル塗料クロームシルバー+ジャーマングレイ+レッドブラウンの混色を描き込みました。土汚れ=地面に近い所にタミヤアクリルデザートイエローをブラシ吹き。

■おしまいに
 素晴らしすぎるOPとEDは何度も観ていますが、本編は当時観たきりでした。作例をきっかけに本編をあらためて観ていますが、ロードムービー的で凄く面白いです! レギオスエータも活躍場面が多く嬉しくなりますね~。

ウェーブ 1/72スケール プラスチックキット

レギオス・エータ アーモソルジャー

製作・文/更井廣志

レギオス・エータ / ゼータ / イオタ アーモソルジャー マルチプレックス
●発売元/ウェーブ●4620円、発売中●1/72、約12cm●プラキット


PLAYBACK MOSPEADA

異色のロードムービー、モスピーダを振り返る

 TVアニメ『機甲創世記モスピーダ』は、2023年放送40周年を迎える1983年のタツノコプロ作品である。オートバイからパワードスーツに変形するモスピーダや、戦闘機形態から人型ロボットに変形する可変戦闘兵器レギオスなど、当時さまざまなメーカーから数多くのプラモデルやトイなどがリリースされた。

機甲創世記モスピーダ

1983年10月2日〜1984年3月25日フジテレビ系列にて放送、全25話
シリーズディレクター/山田勝久、シリーズ構成/富田祐弘、キャラクターデザイン/天野喜孝
メカニックデザイン/荒牧伸志、柿沼秀樹、製作/フジテレビ、タツノコプロ、アニメフレンド

地球に降下した主人公たちがインビットの本拠地を目指すロードムービー

STORY

 2050年、突如として地球に侵攻してきた謎の異星生命体インビット。その激しい攻撃になすすべなく、地球人類の半数は火星への避難を余儀なくされる。それから30年後の2080年、地球奪還のため人類は地球降下作戦を敢行するが第1次降下作戦は失敗。3年後に可変戦闘機レギオスやトレッドなどの新型兵器を開発し、再度降下作戦を仕掛ける。作戦のさなか、降下艇に乗り込んでいた恋人マリーンを目の前で失ったスティックは、何とか地球への降下を果たすも、予定していなかった南アメリカに不時着。撃墜直前に降下艇艇長が遺した「地球へ不時着したら、インビットの本拠地、北米のレフレックス・ポイントを目指せ」との言葉に従い、可変バイク・モスピーダを駆って一路、北米に向かう。
 旅の途中、地球育ちの少年レイ、第1次降下作戦の生き残りや、記憶喪失で言葉も感情も失った女性アイシャなどとの出会いを経て、スティックは彼らとともにインビットの正体を掴むべく、北米レフレックス・ポイントを目指す。

レギオス

戦闘機形態から、中間形態、人型形態の3段変形が可能な可変戦闘兵器

モスピーダ

バイクからパワードスーツに変形する機動装甲歩兵システム

インビット

謎の異星生命体。イーガー、グラブなどさまざまなタイプが存在する

月刊ホビージャパン2022年10月号(8月25日発売)より、公式外伝『ジェネシスブレイカー』スタート!

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Ⓒタツノコプロ

更井廣志(サライヒロシ)

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