高機動型ザク(地上用)をMGザクII Ver.2.0をベースにスクラッチで製作【機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島】
2022.07.17MS-06GD 高機動型ザク(地上用)エグバ機【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2022年8月号(6月24日発売)
MGザクII Ver.2.0をベースに高機動型ザクII(地上用)をつくる
かつてドアンが率いていたジオン公国軍モビルスーツ部隊、サザンクロス隊。彼らが駆るザクは脚部にホバー機能をもつ、陸戦用の高機動型である。ザクIIをベースとしながら、腰アーマーから脚部にかけては、ノーマルのザクIIとは大きく異なる。また、隊員により武装やカラーリング、マーキングが異なるのも特徴のひとつだ。作例は、その中から隊長であるエグバ・アトラー機を選択。特徴的なブレード・アンテナはもちろん腰アーマー、脚部などをスクラッチで製作している。
今回は映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』から高機動型ザク(地上用)です。最初、このエピソードだけで映画を作ると聞いた時はちょっと信じられませんでしたが、今回の高機動型ザクの設定画を見て本当なんだと思いました。
■頭部
ブレード・アンテナをプラ板で工作した以外ノーマルです。厚みは1.6mm、1mmのプラ板を0.3mmのもので挟んだ形になります。
■胴体
腹部側でプラ板にて幅増し。腰のサイド・アーマーを装着する部分は、先に光造形3Dプリンターで出力したものを現物合わせで位置決めして、ボールジョイントで接続しました。フロント・アーマーはキットのボールジョイント軸を活かし、プラ板を上から貼って製作。リア・アーマーもプラ板の箱組みで、ジョイント部分のみキットのものを切り取って移植しました。
ランドセルは接着面で2mm延長。内部パーツの下半分は切って、メインノズルを接着する部分をプラ板で作り、上部の小さいノズルを装着する部分はパテで埋めました。ヒート・剣のラックは市販パーツの丸パーツとプラパイプとプラ板で作りました。
■腕部
変更箇所が少なくて楽です。右腕のシールド上部のスパイクは市販パーツのフジツボ型のパーツやスパイクパーツを組み合わせました。
■脚部
ヒザ関節は先に仕上げて、色も塗ってマスキングテープで保護して作業を進めました。太モモの動力パイプ穴を埋めなければならないし、3Dプリンターで出力したスネパーツをパネルラインで分割するという器用なことができなかったので、接着して作業するしかなかったです。十字のヒザ・アーマーも独立可動させるつもりでしたが、クリアランスが確保できず断念。いろいろ課題の残す結果になりました。
■オプション類
ザク・マシンガンのバレルは切って、5mmのプラパイプに替えて先端と着脱可能にしました。蓋付きのサイトスコープとフォアグリップは、ザク・バズーカから拝借。ヒート・ダガーはプラパイプを通してザク・マシンガンに固定できるようにしました。ヒート・剣の柄頭は市販パーツのスパイクパーツを組み合わせ。刀身も柄も3.2mmのプラパイプです。鍔は市販パーツの角モールドとパイプパーツを組み合わせました。
■塗装
迷彩の色はサンドイエロー、ウッドブラウン、マホガニーとヒザ部分のジャーマングレーです。ザク・マシンガンは、ミディアムブルー50%+ジャーマングレー50%。デカールが設定のものが用意できなかったので、雰囲気をそれとなく近づけただけにしました。
作例を動画でチェック!
BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”MS-06F ザクII Ver.2.0 改造
MS-06GD 高機動型ザク(地上用)エグバ機
製作・文/おれんぢえびす
©創通・サンライズ
おれんぢえびす
月刊ホビージャパンを支えるベテランモデラー。大胆なディテールアップと形状アレンジで個性ある完成品を生み出す。