「ドアン専用ザクVSガンダム」のディオラマを製作! ”足跡”を活かしたベースの作り方も解説【機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島】
2022.07.01ドアン専用ザクVSガンダム!【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2022年8月号(6月24日発売)
ティザービジュアルを基にモデラーオリジナル解釈でディオラマ製作!
ディオラマ作例をお届け。月刊ホビージャパンきってのディオラマビルダー・角田勝成が担当し、製作当時ではまだ映画上映前ということで、ドアン専用ザクとガンダムが対峙するティザービジュアルのイラストを自身の解釈を入れつつ表現。ガンダムの再現には今回GUNDAM THE ORIGIN版のHGキットを使用しているが、このキットを基に成型色変更&デカールが追加されたククルス・ドアンの島版は現在プレミアムバンダイにて受注中なので、こちらも要チェック!
■帰ってきたファースト!
劇場作『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』から40年。ファーストガンダムが映画館の大スクリーンに帰ってきました! アムロをはじめ、ホワイトベースの懐かしいクルーのみんなが勢ぞろい! この時をどれだけ首を長くして待っていたことか。ファーストのみなさん、お帰りなさい。
■製作
上映前にティザービジュアルを基に今回のディオラマを製作しています。まだフラットな状態だったので、想像力を羽ばたかせつつアレンジを加えました。使用したキットはHGドアン専用ザクとHGガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)。ドアン専用ザクは、劇中に登場する独特なスタイリングを見事に再現してあります! 今回は、さらにダメージ表現をリューターで追加しました。頭部モノアイもH・アイズに交換しています。ガンダムは前期型と中期型の選択式ですが、今回はもちろん中期型で製作しました。前腕のバルカン砲ですが、映画版に登場するガンダムには見当たらないようなので設定画を参考に改造してあります。頭部の額部分はツインアイがよりハッキリ見えるように少しだけ削ってあります。腰部ウェポンラックはエポパテにて塞ぎました。指には表情が欲しかったので、アートナイフで1本ずつ切り離して仕草を付けました。
ヒート・ホークで両断されたガンダムのシールドはノコギリでカット。切断面には、アルミメッシュを挟み込んで内部構造物を再現しました。ディオラマのベースはいつもの木製パネルにスタイロフォームを貼り付けて地面を再現し、シーナリープラスターと石粉粘土プルミエを使用して仕上げていきます。さらに、固まる前にザクとガンダムの足跡もスタンプして完成です。CMで“足跡”と聞こえたので、盛り込みたかったポイントです。ディオラマを製作中はずーっと森口博子さんが歌う主題歌を聴いてました(笑)。
■最後に
今回の作品を納品した次の日に、私もさっそく劇場で観てきました! もう、ただただ感謝しかありません。映画は、テレビシリーズ第15話をベースにしながら約2時間の劇場公開作品として、見応え充分な作品。映像は、安彦監督が描く優しい筆のタッチが見事にトレースされていました。さらに劇中に登場するモビルスーツたちの躍動感も素晴らしい! のですが、そこは安彦監督作品らしく、ロボットとして描くのではなく、まるで温かみのある感情を持ったキャラクターとして生き生きと描かれていました! 『ククルス・ドアンの島』、ぜひ劇場でご覧ください。2時間のタイムスリップがみなさんを待っていますよ!
作例を動画でチェック!
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレード”ドアン専用ザク +“ハイグレード ガンダム THE ORIGIN” RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)使用
ドアン専用ザクVSガンダム!
ディオラマ製作・文/角田勝成
HG RX-78-02 ガンダム(ククルス・ドアンの島版)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2530円、4次受注中、2023年1月~発送予定●1/144、約13cm●プラキット●プレミアムバンダイ販売アイテム
©創通・サンライズ
角田勝成(カクタカツナリ)
キャラクターメカ、怪獣などのディオラマを披露するベテランビルダー。誰にでも分かりやすい構成でシーンを切り取っていく。