個性的なテクニックで月刊ホビージャパンモデラーの中でも一線を画する存在のセイラマスオ。その代名詞である“マスオディテール”やオリジナルアレンジ、淡い塗装表現がどのような考えで行われているか気になりませんか? そんな知られざる“マスオ理論”に迫るのが本連載「セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記」です。お題だけ決めて、あとは自由にいつも通り製作していく様子をゆるくお届け。第11回は、MG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)を題材にキット2個イチによる模型オリジナルカスタマイズの前半パートを解説します。
製作・解説/セイラマスオ
ウマく作るためのHow toじゃありません
これから紹介していく私の製作法は、自分なりに上手い人のやり方を参考にしつつ、そこから手を抜いたり道具的な問題から妥協した結果たどり着いたものです。この方法が正解とかオススメとか言うつもりは毛頭なく、いい意味での“これくらい力を抜いてもいいんだ”と思ってもらえる機会になれば、くらいに考えています。
theme:キット2個イチカスタマイズ[前編]
use kit:MG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)
MGキットを2個使用してオリジナルカスタマイズ!
いよいよ連載最後のアイテムとなりました! 最後は「RX-78-2 ガンダム」! しかもディテール、フォルム、可動とほとんど手を入れる隙のない完璧キット“GUNDAM THE ORIGIN版”です! なので今回はORIGIN版はそのままに、さらにキットをもうひとつ用意してミキシングビルド(2個イチ)で製作してみようと思います。目指す形はパーフェクトガンダム! 完全再現ではなく2個イチならではの、元キットの形状に引っ張られながら雰囲気だけ拾っていくやり方で気楽に進めていきましょう♪
MG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●4950円、2015年11月発売●1/100、約18cm●プラキット
❶ミキシングするキット
▲用意したのは贅沢にもMGリゼル(隊長機)! 手持ちの1/100でパーフェクト化に必要な大砲と太いスネを持っているのがコレだけだったという理由からw。このキット以外にはちょっとした小さいパーツですら一切使わない完璧な2個イチを目標にします
❷フィッティングスタート!
▲サイドにもボリュームを出そうとリゼルのつま先を分割して横に貼り付け(切り分けた先端部分も多分ちゃんと使うことがあるので取っておきますよ)
▲ガンダムの脚部と干渉する内部フレームを取り除きます。リゼルのABSフレームはとても硬いので、ランナー切断用の100円ショップニッパーで大胆に切り取っていきました。後ろ側は丸見えですが(笑)、当初の狙い通りばっちりフィットしました(奇跡的〜♪)
▲腰フロント・アーマーは、中央部もリゼルの同位置パーツを組み替えてリゼル臭を少し消してから配置。中央から延びるフロントガードはリゼルの脇腹下のパーツが形状・サイズともにちょうどよかったので即採用!
❸バックパックは無理矢理に
▲続いて左右ユニット部はリゼルの印象を変えるため、上下を逆にしてユニット自体を縦に中央と接続するように構成を変更。まずはリゼルの腰リア・アーマーを分割して貼り付けます
▲メガ・ビーム・ランチャーはとにかく長いので(汗)、途中で切断してだいぶ短縮しました
❹さらに細かいところを…
今回はここまで!
リゼルを丸々1体使ったパーフェクトガンダム化計画ですが、基本的なフォルムはほぼこれで完了です。かなりバックパック部が重くて、RX-78-02 ガンダムの優秀な可動機構のおかげでギリギリ自立が可能という状態です(泣)。こうして見ると大してパーフェクトガンダムに似ているわけではありませんが、製作の指針として目指す目標があったおかげでここまでサクサクと作業を進めることができました。まあ色を塗ればそれらしくなるでしょうw。また次回です!
ホビージャパンMOOK「セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記」2022年夏発売で企画進行中!
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