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MGガンダム(THE ORIGIN版)×MGリゼル(隊長機)でオリジナルカスタマイズ[前編]【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記】

2022.06.20

気まぐれガンプラ製作記 月刊ホビージャパン2022年7月号(5月25日発売)

MGガンダム(THE ORIGIN版)×MGリゼル(隊長機)でオリジナルカスタマイズ[前編]【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記】

 個性的なテクニックで月刊ホビージャパンモデラーの中でも一線を画する存在のセイラマスオ。その代名詞である“マスオディテール”やオリジナルアレンジ、淡い塗装表現がどのような考えで行われているか気になりませんか? そんな知られざる“マスオ理論”に迫るのが本連載「セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記」です。お題だけ決めて、あとは自由にいつも通り製作していく様子をゆるくお届け。第11回は、MG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)を題材にキット2個イチによる模型オリジナルカスタマイズの前半パートを解説します。

製作・解説/セイラマスオ

ウマく作るためのHow toじゃありません

 これから紹介していく私の製作法は、自分なりに上手い人のやり方を参考にしつつ、そこから手を抜いたり道具的な問題から妥協した結果たどり着いたものです。この方法が正解とかオススメとか言うつもりは毛頭なく、いい意味での“これくらい力を抜いてもいいんだ”と思ってもらえる機会になれば、くらいに考えています。


themeキット2個イチカスタマイズ[前編]
use kitMG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)


MGキットを2個使用してオリジナルカスタマイズ!

 いよいよ連載最後のアイテムとなりました! 最後は「RX-78-2 ガンダム」! しかもディテール、フォルム、可動とほとんど手を入れる隙のない完璧キット“GUNDAM THE ORIGIN版”です! なので今回はORIGIN版はそのままに、さらにキットをもうひとつ用意してミキシングビルド(2個イチ)で製作してみようと思います。目指す形はパーフェクトガンダム! 完全再現ではなく2個イチならではの、元キットの形状に引っ張られながら雰囲気だけ拾っていくやり方で気楽に進めていきましょう♪

MG RX-78-2 ガンダム (GUNDAM THE ORIGIN版) 前面 背面
▲MGシリーズのRX-78-2 ガンダムとしては最後発に当たるキットということもあり、形状やギミックの再現度などは抜群の完成度。映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』公開直前ということもありちょうどタイムリーなアイテムチョイスとなった

MG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)

●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●4950円、2015年11月発売●1/100、約18cm●プラキット


❶ミキシングするキット

▲用意したのは贅沢にもMGリゼル(隊長機)! 手持ちの1/100でパーフェクト化に必要な大砲と太いスネを持っているのがコレだけだったという理由からw。このキット以外にはちょっとした小さいパーツですら一切・・使わない完璧な2個イチを目標にします

▲まずはリゼルのパーツを部位ごとに粗く組み立てます。リゼルの全体像を意識せず単純にパーツ形状のみの状態でフィッティングを検討します

❷フィッティングスタート!

▲最初はパーフェクトガンダムの大きい肩の再現。肩アーマーを上部にリゼルの前腕を乗せて、前面にはリゼルのかかと部分を配しました
▲ガンダムの肩アーマーにあるバーニア部分は隠れてしまうので、もったいないから事前に切り取っておきました(どこかで使えるかも)。つくづく貧乏性…

▲サイドにもボリュームを出そうとリゼルのつま先を分割して横に貼り付け(切り分けた先端部分も多分ちゃんと使うことがあるので取っておきますよ)

▲スネは丸ごとリゼルのものを使用。ガンダムの脚部はそのままで、うまく被せるように配置します

▲ガンダムの脚部と干渉する内部フレームを取り除きます。リゼルのABSフレームはとても硬いので、ランナー切断用の100円ショップニッパーで大胆に切り取っていきました。後ろ側は丸見えですが(笑)、当初の狙い通りばっちりフィットしました(奇跡的〜♪)

▲全身を確認。肩アーマー側面に追加した部分がオーバーに感じたので外すことにします(試行錯誤はつきものです)
▲肩アーマー側面には代わりにリゼルの肩アーマー(後側)を貼り付けました
▲これで大きい肩と太いスネというパーフェクトガンダムの特徴を簡単に盛り込めました
▲続いては胸部。リゼルの胸部を使いたいのですが、当てがってみると横幅も高さも寸法的に全く合いません(当たり前)。なので、まずはリゼルの胸部を縦に三分割します
▲中央部分をガンダムのコックピットハッチ部分に貼り付けて、残りの左右部分を無理やり収まりのいい所を探って貼り付けました
▲腰サイド・アーマーにはリゼルの脇腹部分をそのまま貼り付けます

▲腰フロント・アーマーは、中央部もリゼルの同位置パーツを組み替えてリゼル臭を少し消してから配置。中央から延びるフロントガードはリゼルの脇腹下のパーツが形状・サイズともにちょうどよかったので即採用!

▲リゼルには脚部後部に動力パイプパーツがあるので、分割するなどして各部に使用しています(ありがたい)
▲というわけで腰上部に動力パイプを仕込みました。パーフェクトガンダムといえばコレ! というわりにはかなり寸足らずですがw
▲ここまでの全体像を確認。本体部分の主なシルエットはだいたいこれでイイ感じ。ここまでいろいろ追加していきましたが、フィッティングに手間がかかったのは胸部装甲ぐらいで、あとはただただチョイスしたパーツを貼り付けていっただけの簡単工作で済んでいます♪

❸バックパックは無理矢理に

▲ここからはバックパック部です。メガ・ビーム・ランチャーありきでリゼル(隊長機)を選びましたが、バックパックとしての形状はパーフェクトガンダムのそれに近づけるのは不可能な状態(泣)
▲似せるのは潔くあきらめて、リゼルのパーツ主体で形作っていきますw。まず中央機首の長い部分を切断して短縮します
▲切断した断面はリゼルのコックピットブロック部パーツでフタをします

▲続いて左右ユニット部はリゼルの印象を変えるため、上下を逆にしてユニット自体を縦に中央と接続するように構成を変更。まずはリゼルの腰リア・アーマーを分割して貼り付けます

▲肩アーマー検討時にボツにしたリゼルのつま先パーツをここで採用! ムダにはしませんよ(倹約家)
▲さらにリゼルの腰フロント・アーマーもそのまま貼り付けます
▲バックパックはこのようにまとまりました。パーフェクトガンダムとは全く似ていませんね(あきらめ)

▲メガ・ビーム・ランチャーはとにかく長いので(汗)、途中で切断してだいぶ短縮しました

▲砲身が細く感じたので、リゼルの上腕パーツを加工して先端にセットします
▲バックパックと本体の接続は、リゼルの接続のための凹部をガンダムのランドセル部に移植して対応しています

❹さらに細かいところを…

▲腰サイド・アーマーに貼り付けたリゼルの脇腹パーツの隙間には動力パイプパーツを仕込みます
▲ガンダム本体には手を入れないつもりでしたが、目が見えにくい状態だったので、ひさし両端をわずかに削り込みました
▲頭部には、リゼルの頭部パーツを一部切り取ったものを上下逆にして側頭部に貼り付けています
▲スネはまんまリゼルスネなので、少しでも印象が変わるように、リゼルの腰サイド・アーマーを正面に貼り付けました
▲腰フロント・アーマーの横に延びる部分にリゼルの襟パーツを分解したサイド部分を追加して厚みをアップします
▲胸部装甲の中央にはリゼル襟パーツの中央部分を持ってきて隙間を埋めました

今回はここまで!

MG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版) ミキシング 前面 背面

 リゼルを丸々1体使ったパーフェクトガンダム化計画ですが、基本的なフォルムはほぼこれで完了です。かなりバックパック部が重くて、RX-78-02 ガンダムの優秀な可動機構のおかげでギリギリ自立が可能という状態です(泣)。こうして見ると大してパーフェクトガンダムに似ているわけではありませんが、製作の指針として目指す目標があったおかげでここまでサクサクと作業を進めることができました。まあ色を塗ればそれらしくなるでしょうw。また次回です!

ホビージャパンMOOK「セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記」2022年夏発売で企画進行中!

©創通・サンライズ

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