“ラスボス”感満載のマシーネン「月面用ケーニヒスクレーテ」15年越しの作例紹介!【Ma.K. in SF3D】
2022.06.08“ラスボス”ケーニヒスクレーテ満を持して登場!!
今回は「Ma.K. in SF3D」初となるケーニヒスクレーテ特集! 数十機の無人兵器を同時に指揮する大型2足歩行無人指揮機ケーニヒスクレーテはその威容もあいまって“ラスボス”感満載の圧倒的存在感を放つ人気メカだ。レインボウエッグの1/20レジンキットは2007年の発売以来、定期的に再販を行う定番アイテムとなっている。
今回は月面用ケーニヒスクレーテをフィーチャーしMAX渡辺の漆黒の迷彩機、レインボウエッグKATOOOの単色塗装機の2体を紹介。王者の風格を備えた大型無人機の魅力を存分に味わってほしい。
シュトラール軍 大型2足歩行 無人指揮機 月面用ケーニヒスクレーテ 製作/MAX渡辺
■春! トライアスロンシーズンスタート!!
沖縄県は石垣島で開催された「八重山・石垣島トライアスロン2022」に出場してきました!! 詳しくは月刊ホビージャパンにて連載中の「HOW TO BUILD MAX WATANABE」でレポートしていますので、良かったら読んでやってください♪♪ コロナ禍も(日本では)だいぶ落ち着いてきて、人々の顔にも笑顔が戻ってきたような♪ ただ中国のロックダウンは未だ厳しく、ロシアウクライナの戦争は長期化の様相を呈しています。先行きの不透明感は未だ拭えずですが、努めて明るく走って漕いで泳いで模型塗りたいと思う模型芸人であります!!
■レインボウエッグ渾身のスーパーキット、連載13年目、満を持して登場!!!
パーツ総数178点、完成重量790g、『Ma.K.』史上最大級のレジンキット、そしてキャラ的にもラスボス感満点の超大物「ケーニヒスクレーテ」ですよ、お客さん!! いやぁ~お待たせしました!! 待たせ過ぎだよMAX渡辺!! ホントすみません。実は8年も前に組み上げ、下地塗装までは終わっていたんですよ。
なんか気負い過ぎたんでしょうかね。箱にしまってそのまま放置していたんです。いつかやりたい早くやりたいと思うばかりで機会を逸し、気付けば2022年……ようやくキットの再販を機に、今回の掲載となったわけです。
■工作は……
昔過ぎて忘れちゃいましたw 2014年頃の技術的な稚拙さも手伝ってか、強度が足りない箇所が散見されたので、追加で補強工作を施しました。6本の突き出たロケットチューブ? にコードを追加したり。
サーフェイサー→シルバー→クリアー→ベースグレー(ほぼ黒)→赤、緑、青、オレンジ、茶色、黄色を施した虹色下地のシンMAX塗りで行きます。レインボウエッグだけにレインボウ塗りですよね♪♪
■カラースキームは
レインボウエッグ謹製別売のケーニヒスクレーテ用デカールに同梱されたカラーカードから戴きました!(※現在発売中の再販分には、以前別売りされていたデカールと塗装カードが同梱されています) 第117独立装甲猟兵連隊第8中隊「亡霊部隊」のケーニヒスクレーテです♪♪ 亡霊とか痺れるわ~♥ 派手過ぎず地味過ぎないバランスの良いカラーリング、そして決め手は王冠を被った骸骨のマークですね♪♪ ケーニヒスクレーテ=トノサマガエルですからコレでしょう♪ というわけで選びました。グレーのツートン迷彩は青味を少し入れて。カミキリムシってKATOOOさんが言ってくれたけど、まさに狙い通りです♪♪ 砲塔上面に這うコードはワンポイントのアクセントが欲しくて黒と赤の縞模様にしてみましたよ。ヘビに睨まれたカエルならぬ、ヘビを身体に飼う王様のカエル。そんなジョークめいたアソビです。(MAX渡辺)
レインボウエッグ 1/20スケール レジンキット
シュトラール軍 大型2足歩行 無人指揮機 月面用ケーニヒスクレーテ
製作・文/MAX渡辺
協力/鈴木孝
月面用ケーニヒスクレーテ
●発売元/レインボウエッグ●47300円、6月上旬予定●1/20、約25cm●レジンキット
シュトラール軍 大型2足歩行無人指揮機 月面用ケーニヒスクレーテ 製作/KATOOO
この月面用KKの原型を製作したのは15年前の2007年。同年夏のワンダーフェスティバルでケーニヒスクレーテと月面用改造パーツを販売しました。これまで販売情報を何度か掲載していただきましたが、作例記事を書くのはなんと今回が初めて。『Ma.K.』40周年の記念すべき年に、15年越しの作例記事を書くことになり驚いています。
アグレッシブなデザインで大好きなケーニヒスクレーテですが、原型製作は複雑な構造やバランスの難しさからこの上なく難航しました。重量対策から砲塔や腹部を中空構造にし、脚部の可動を断念してもっとも美しい角度に固定(サスペンションの加工で角度は変えられます)。各部がある程度でき上ってから組み上げるとバランスが悪かったり自立しなかったり…。やり直すたびに違う部分が気になって焦燥感から煙草の本数が増えるばかり。追い込まれた中、ようやく納得できるものが完成しワンフェスで販売することができました(涙)。なお、あまりに煙草を吸い過ぎたため完成後に喫煙する気が失せ、それから15年間、一本も吸っていません。結果的に私はKKで煙草をやめたことになります(笑)。
格別な思い入れのあるケーニヒスクレーテを15年経った現在も多くの方に購入していただき、感謝の気持ちでいっぱいです。どうもありがとうございます!!
レインボウエッグ 1/20スケール レジンキット
シュトラール軍 大型2足歩行無人指揮機 月面用ケーニヒスクレーテ
製作・文/KATOOO
【次回はルナフント登場!!】
[Ma.K.in SF3D]EXPLANATIONS Vol.109
シュトラール軍 大型2足歩行無人指揮機 月面用ケーニヒスクレーテ
文/KATOOO(レインボウエッグ)
ケーニヒスクレーテ(以下KK)は全高約5mの大型無人指揮機です。人間を凌駕する戦術解析力のゼウス級戦闘AIを保全する強硬な装甲で筐体が設計され、増大した自重を二足歩行させるための大型機関部を搭載。ガトリング砲やパンツァーシュレックを備え、ノイスポッター型32機とクレーテ型53機を指揮することができるバケモノ級の無人機です。
KKはまず陸戦型が「月刊モデルグラフィックス」2000年6月号に登場。横山先生にKK誕生の経緯を聞いてみました。
「わしがまだ陸戦ガンスをデザインする前に、漫画家でマシーネラーのヨーサダ君がノイスポッター頭の左右にパンツァーシュレックを1個ずつ付けた陸戦ガンスの製作途中写真を送ってくれたの。それをまねするだけでは芸がないので、シュレックの数を増やして見上げるようなサイズのケーニヒスクレーテを作りました。この特集(MG2000年6月号)で梅田君や(岩井)秀ちゃんたちにラプターやカングールなど新デザインの作例を依頼して、わしが仕上げと塗装のフィニッシュをしてたんです。特集のハードなスケジュールの中、最後に自分で作ったのが陸戦のケーニヒスクレーテ。この特集でわしは顔面麻痺になって、それから煙草をやめました」
私もKKが煙草をやめる契機になったので、先生と盛り上がりました。オリジナルモデルはノイスポッターやクレーテなどのパーツ流用が巧妙でプラ板やパテによる工作部分も多く、全高約24cmを2足で自立させる補強を兼ねた脚部の構造が圧巻です。
月面KKの初出は2005年2月発売の「マシーネンクリーガーII クロニクル&エンサイクロペディア」(大日本絵画刊)。カウツとともに表紙を飾ったので、KKと言えば月面用を思い浮かべる方が多いかもしれませんね。オリジナルはサイトウヒールさんが作った忠実なレプリカを基に、脊戸真樹さん、横山先生の3人で完成させています。ツノのように生えた対空誘導弾や隠し腕が追加されたことで禍々しい怪物感が増し、より先鋭的なKKになりました。
15年前にKKの原型を製作する際、横山先生のオリジナルを徹底リサーチさせてもらい、その圧倒的な存在感を再現すべく原型作業に励みました。それから15年を経た今回のKK特集でMAX渡辺さんのすばらしい作例を見ることができ、感無量です。横山先生、MAXさん、本当にありがとうございました!!
『Ma.K.』40周年記念ファルケのパッケージ公開
『SF3D』~『Ma.K.』40周年記念のファルケが発売中。月刊ホビージャパン1983年3月号の写真を横山氏が処理しレイアウトした箱で成型色はオリジナルモデルのグリーンを再現している。
反重力装甲戦闘機 Pkf.85ファルケ “Ma.K.40周年記念”
●発売元/ハセガワ●7040円、発売中●1/20、約28cm●プラキット
「レディメイドメタル3」開催
横浜のMERRY ART GALLERY本館で2022年6月4日(土)から7月3日(日)まで「レディ メイド メタル3」が開催! 横山宏、MAX渡辺の作品が展示される。
レディ メイド メタル3
開催日/2022年6月4日(土)~7月3日(日)
12:00~20:00
※月曜休館。6/17(金)、6/19(日)、
6/24(金)、6/26(日)は12:00~14:00まで
場所/MERRY ART GALLERY 本館
神奈川県横浜市中区諏訪町16-1F
入場料/500円
『Ma.K.』モデラーLin.K.のMK44本が発売
オーストラリア在住の『Ma.K.』モデラー、Lin.K.ことリンカーン・ライトのハセガワ1/20 MK44アンモナイツの作例本が発売! 横山氏公認の全編英語の本で、MAX渡辺のMK44作例も収録している。詳細は(https://www.paintonplastic.com/books)まで。
MK44 The Ma.K Lincoln Report Vol.1
●発売元/Paint on Plastic●49.50ドル(送料別途)、8月予定●128ページ
美術部展レポート
2022年4月16日から5月8日まで東京・青山のビリケンギャラリーで「美術部展2022」が開催された。前回から3年ぶりの開催となり会場は盛況だった。
© Kow Yokoyama 2022