ハセガワ HCシリーズ「ニッサン パルサー GTI-R」を製作&キットレビュー
2022.05.29速さを追求した魅惑のホットハッチ!
クルマ好きの琴線に触れる絶妙なチョイスで毎回注目を集めるハセガワのHCシリーズ。今回はそのなかから、2022年3月に発売された完全新規金型となる4代目パルサーの最上級モデル、ニッサン パルサー GTI-Rを畠中浩の製作でご覧いただこう。
■ボディの製作
今回製作するパルサーGTI-R。早速ボディから製作を始めます。まず後方のサイドウインドウ部分。金型成型の都合上か窓枠の彫りが浅いところがあるのでガイドテープなどを使って彫り直しています。とても気を使う作業ではあるのですが、塗装時のマスキングがしやすくなるので彫り直したほうがいいですね。ということで月刊ホビージャパン5月号の特集でも紹介した曲線用マスキングテープをガイドとして使い、すべて彫り直しました。テープ自体は若干柔らかいので取っ掛かりはゆっくり慎重に彫る必要がありますが、いったん道筋が決まればその後は確実に彫ることができます。テンプレートなどを作るのも大変ですし普通のマスキングテープでは柔らかくてガイドにならないので、樹脂製の曲線用マスキングテープは常備しておくと便利ですよ。微調整というところではガラスパーツのはめ込み部分、ドアミラー部のすり合わせも結構重要です。塗装で塗料が溜まりやすい部分なので取り付け部は少しゆるいくらいでもいいですね。それからサイドステップのF11、12は最後に取り付ける指示ですが、組み立てに影響はなかったので接着時の事故を避けるため事前に接着しています。
■塗装します
今回は黒以外のボディカラーという発注だったので一番スポーティな雰囲気のレッドを選択しました。下地をタミヤのサーフェイサーで整え、発色をよくするために白を塗装。ちょっと古臭い赤にしたかったのでMr.カラーの327サンダーバーズレッドを吹き付けています。仕上げのクリアーはウレタンクリアーを使用。乾燥時間をたくさん取れるなら古い車はラッカークリアーを使って薄い塗膜で仕上げたほうが雰囲気が出ますね。
■仕上げます
塗装が仕上がったら各パーツを取り付けていきますが、ドアノブやリアのナンバー部などはボディの塗膜でかなりきつくなっているはずです。パーツが浮いたりボディ側、パーツ側、ともに塗膜が割れる原因になるので決して無理に押し込むのは厳禁。こういう場所は塗装後にすり合わせを行うほうが確実で安全です。各パーツの接着はプラ用接着剤よりも2液エポキシ系接着剤の使用が安全でおすすめです。やり直しも拭き取ることも可能ですしね。自分は短時間で硬化する1分硬化の2液エポキシ系接着剤を使ってひとつひとつ接着していきました。見えないところはプラ用、仕上げに関わるところはエポキシ系というところでしょうか。上手く使い分けてきれいな完成品に仕上げてください!
ハセガワ 1/24スケール プラスチックキット
ニッサン パルサー (RNN14) GTI-R
製作・文/畠中浩(ももふく模形舎)
畠中浩(ハタナカヒロシ)
精度の高い工作でキットレビューからスクラッチまでこなすマルチモデラー。冷やし納豆うどんに生姜と間違えてニンニクを投入したところ激ウマすぎてハマり中。