『境界戦機』外伝機体「ビャクチ」HGプラモを特殊部隊仕様に作例製作!
「作りたくなる!境界戦機プラモデル製作指南書」より
2022.04.29
作りたくなる!境界戦機プラモデル製作指南書
強行偵察に特化してカスタマイズされた特殊部隊専用機
月刊ホビージャパンにて連載中の公式外伝『境界戦機 フロストフラワー』にてレジスタンス組織“際の極光”が使用する「KM-01 ビャクチ」。この機体は本来、大ユーラシア連邦にわたる予定だったものを際の極光が強奪して使用しているという経緯を持つ。では、実際に大ユーラシア連邦に渡っていたらどのように運用されていたのかという想定のもと、豆タンクが特殊部隊仕様機として製作。元より強いビャクチのミリタリー色がさらに強められている。
機体解説
ある仲介業者を経て極秘裏に大ユーラシア連邦に納入された「MAILeSビャクチ」。独自に自律思考型AI の開発を進めていた連邦は本機を徹底的に解析し、必要なデータを引き出したところで機体をラボに秘匿した。しかし、ほか経済圏のAMAIM 開発に大きな動きがあるとの情報を得た連邦は、素性の知られていない本機を敵勢力圏に単独で潜入、状況に応じて戦闘を行う特殊部隊仕様機として改修。もはや原型機の面影を感じさせなくなった本機は影の部隊として危険な任務に身を投じていく。
頭部を開閉式バイザータイプに変更
▲頭部は開閉式バイザータイプへの変更に合わせて、額のブレードアンテナをカットして左側頭部のロッドアンテナに変更。全体的な印象を変えている。各パーツはプラ板で製作し、バイザーはネオジム磁石を仕込んで可動化させた
各部に装甲板を追加
マウントラッチを活用して武装強化
▲全体的にモノトーンな色合いなので、フラッシュグレネードやマガジンの弾薬を塗り分けるなどしてアクセントにしている
視認性低下を意識した塗装
Before ⇒ After
ビャクチを特殊部隊仕様にしてあとは自由、というお題をいただきまして、私の考える特殊部隊仕様を形にしました。一口に特殊部隊といっても多種多様ですが、まずイメージしたのは暗視ゴーグルなどのバイザーです。他の改造箇所については、少数での拠点制圧や鎮圧任務をコンセプトに武装と装甲を追加してみました。武装は主武装として、スナイパーライフルとグレネードランチャー付きライフルをケンブの機関砲をベースに製作。副武装は、右肩にスモークディスチャージャー、右脚にハンドガンとフラッシュグレネード、左脚に予備マガジンを追加しました。ハンドガンは持ち手のみキットを流用し、他はすべてプラ板で製作しています。本体の改造箇所は、頭部をバイザー装備にするためデザインを変更。ツノは邪魔になるためカットし、代わりに左側アンテナを追加。バイザーはネオジム磁石で開閉を再現できます。肩とヒザには腕にあるようなフック形状を追加しました。胸部や股関節、スネはフレームが露出しているので装甲を追加、足首装甲は可動を阻害しないようにヒンジを追加しています。
塗装については市街地想定のロービジですが、ウェザリングを入れた場合にあまり暗い印象にならないように、メインカラーは青強めのグレーにしています。キットの青白の塗り分けと近い雰囲気で濃淡のツートーンにしました。迷彩も考えたのですが、ディテールを含めるとうるさくなりそうだったので、やめました。同様の理由でデカールも使用していません。
武器やフレームはジャーマングレーを黒寄りに調色してメリハリが付くようにしてみました。フラッシュグレネードや予備マガジンの弾薬などもアクセントとして塗り分けをしています。ウェザリングはいつもの水性アクリル塗料でのチッピングやフィルタリングを行い、ツヤ消しコートで仕上げています。
RIGHT
FRONT
LEFT
REAR
BANDAI SPIRITS 1/72スケール プラスチックキット“ハイグレード”メイレスビャクチ 改造
XM-01 ビャクチ(強攻偵察型)
製作・文/豆タンク
ご覧いただいた ビャクチ(強攻偵察型) は、現在好評発売中の「作りたくなる!境界戦機プラモデル製作指南書」にも掲載されております。
このほかにも、各モデラーが自由な発想で完成させた『境界戦機』ならではの模型オリジナル作例を紹介しております。さらに! 紙書籍には特別付録として「水転写デカール 境界戦機 HJ Ver.」も付属。
既刊の「境界戦機MAGAZINE Vol.1」とあわせると『境界戦機』プラモをさらに楽しむことができるので、ぜひお手に取ってご覧になってみてください!
©2021 SUNRISE BEYOND INC.
豆タンク(マメタンク)
ミリタリー的な表現を得意としており、特に金属などの質感再現や退色・ダメージ加工に優れている。