プレバン「HGドラグナー1」をブラッシュアップ!究極のD兵器らしいシャープな印象に
2022.04.05エッジワークとフレームの塗り分けで、よりシャープな印象に
1987年サンライズ作品『機甲戦記ドラグナー』より、主人公のひとりケーン・ワカバが駆る人型機動兵器ドラグナー1がリフター1装着タイプで、プレミアムバンダイよりキット化。完全新規金型により、メタルアーマーの特徴でもあるムーバブル・フレームを再現。スネの赤と青のラインも別パーツで表現するなど、まさに最新キットに相応しい内容となっている。作例は、各部エッジワークとフレームの塗り分けでさらにブラッシュアップ。究極のD兵器らしいシャープな仕上がりとなっている。
カラーリングデータ
白1=Ex-ホワイト(ガイアノーツ)
白2=ニュートラルホワイト(NAZCA)
白3=スチールホワイト(NAZCA)
白4=ウォームライトグレー(NAZCA)
赤=フレイムレッド(NAZCA)
青=ダグラムカラー コバルトブルー(ガイアノーツ)
黄色=ボトムズカラー オレンジイエロー+イエロー(ガイアノーツ)
フレーム1=メカサフ・スーパーヘヴィ(NAZCA)
フレーム2=ブルーフォグホワイト(NAZCA)
フレーム3=ボトムズカラー フォグブルー(ガイアノーツ)
フレーム4=クラッシャージョウカラー ダークグレー(ガイアノーツ)
フレーム5=シナイグレー1(モデルカステン)
フレーム6=フレイムレッド(NAZCA)
メタリック色=バーチャロンカラー フレームメタリック1(ガイアノーツ)
ライフル=ダグラムカラー ライトグレーグリーン(ガイアノーツ)
マガジン=メカサフ・ヘヴィ(NAZCA)
バズーカ=ダグラムカラー グレーグリーン(ガイアノーツ)
さて、今回は突然の発表に歓喜して以来、待ちに待ったHGドラグナー1を製作。早速仮組みして思ったのは…カッコいい! そして意外と小さい! わかりやすいところでガンダムと比較すると、一年戦争系のMSよりひとまわり小さい。設定どおりのフルインナーフレーム構造に加えて、外装の色分けなどもほぼ完全に再現されています。これらの設計はKPSによるポリキャップレス構造じゃないと難しいよなぁとあらためて思います。
そんな素材の進化の恩恵を十二分に受けたキットですが、外装もフレームと同様の素材が採用されているので、「彫る」系のディテールアップには不向きだと思われます。なので外装のディテールアップは最小限に抑えつつ、エッジや成型断面の処理を丁寧に行いつつ、フレームを中心に細かく塗り分けて、サイズなりのシャープさや密度感を上げていくことを中心に手を入れています。合わせてデカールも小サイズのものを使用します。
頭部はノーマル版とオープニングをイメージした2種類のひさしがついているのが嬉しいポイント。今回はノーマル版はひさしの張り出しを削り込んで抑え気味にして、より設定に近いイメージに。オープニングイメージ版は下部のアウトラインを好みの形状に変更。2種類の差異をより明確にしてみました。
全体のエッジ処理についてですが、バンダイさんのプラモには基本的にパーツのヘリに抜き方向に対して元デザインには存在しない垂直な面が存在します。これは金型への負担の軽減やパーツの歩留まりを上げるため、言わば製品としてのクオリティを高水準で一定に保つために存在するものですが、今回のD-1のように曲面構成が多いアイテムは、特にこれらの処理をしっかりしてやる=成型の制約を取り除いてやることで、全体の印象もだいぶ変わると思います。同様の理由で割と細かくC面が存在するのですが、サイズが小さいアイテムであればあるほど、ともすると全体の印象がダルく見えることもあります。この辺は好みの問題ですが、これらを処理してやることによって、エッジの立ったシャープな印象に見せることができます。
中、上級者には割と今さらなことですが、「スケールエフェクトを考えてフチを薄くする、アンテナをシャープにする」と同義の作業であるということは覚えておいて損はないと思います。
以上、少々脇道に逸れてしまいましたが、待ちに待ったドラグナーシリーズ、さまざまなMAがキット化されるのを気長に待ちたいと思います!
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレード”
ドラグナー1 リフター1装着タイプ
製作・文/NAOKI
HG ドラグナー1 リフター1装着タイプ
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●3850円、4次受注中、9月発送予定●1/144、約12cm●プラキット●プレミアムバンダイ販売アイテム
ⓒ創通・サンライズ
NAOKI(ナオキ)
メカニックデザイン、造形、造形プロデュースなどさまざまフィールドで活躍するマルチクリエイター。