コトブキヤ ジリツ戦車「なっちん」作例
AFV風ウェザリングでコミカル&かっこよく!
2022.03.19
コミカルカッコいいジリツ戦車をAFV風塗装仕上げ!
好評発売中のコトブキヤ製プラキット「1/35 陸上自衛隊07式-III型戦車 なっちん」。すでに手に取った読者も少なくないだろうが、改めてキットレビューをお送りしよう。キットはなっちんのコミカルなボディラインを捉えつつ、1/35という大きさを活かした最新版ディテールと、驚くほどよく動く可動機構を組み込んだアイテム。とても組みやすく、触って楽しく、改造や塗り変えの受け皿としても優秀、とプラモデルとしての楽しさがたくさん詰まった逸品だ。Rikkaによる作例では、戦車であるという設定を強調する塗装表現を中心に製作。ヘアスプレーによる剥がし塗装などを駆使している。
今さら聞けない!? ヘアスプレーによる剝がし塗装
1/35スケールなっちん出動!
今回はコトブキヤより発売されている1/35のでっかいなっちんを担当させていただきました。その名のとおり、AIよるジリツ型の「戦車」ということで、AFV車両のようなウェザリングを施した仕上げで製作してみました。カラーリングもちょっとひねってみて、オキサイドレッドを基とした赤系の色味も似合うかなと思い、今回の色味でまとめてみました。
製作について
基本的にはストレート組み。目立ちそうな指先やスネ部などは合わせ目消しをしました。他の合わせ目は段落ちモールドが施されており、組み立て自体に難しいところはないという印象です。太モモとスネを繋ぐパーツは挟み込みですので、塗装を考慮して後ハメにしています。
塗装について
オキサイドレッドのサーフェイサーからスタートして、色を重ねていくイメージで進めていきます。AFVの塗装によく使用されるMr.ウェザリングカラーですが、これを塗ると最初に塗装した色味から徐々にトーンが落ちていきます。それを考慮しつつ、最初はタミヤアクリルのフラットレッドを吹き付けて赤を乗せ、ヘアスプレー剥がし後にウェザリング作業を進めていきました。
スミ入れの要領でモールド部にMr.ウェザリングカラーのブラックを流し、ウェザリングカラー専用薄め液で伸ばしつつ広げていき、エナメル塗料のブラックとチッピングスポンジを使って汚し入れ。さらに油彩絵具のホワイト、イエロー、アンバーを点々と置き、それをペトロールで伸ばしながら掠れや表面への色味を追加していく、という工程になります。これらは表面がラフ状態で塗料が染みて広がってくれると都合が良いので、各工程にツヤ消しコートを挟みながら進めております。
最後にデカールですが、キット付属の水転写デカールを貼り付けてコートしたのち、ケガキ針でコリコリと削ってダメージ表現を施しました。
今回は自分自身にとっても勉強になり、新鮮な気持ちで取り組めました。今後もこういう方向性の作例もやってみたいですね!
コトブキヤ 1/35スケール プラスチックキット 陸上自衛隊07式-III型戦車 なっちん[グレーVer.]使用
陸上自衛隊07式-III型戦車 なっちん“赤猫”
製作・文/Rikka
陸上自衛隊07式-III型戦車 なっちん[グレーVer.]
●発売元/コトブキヤ●4400円、発売中●1/35、約10cm●プラキット
Ⓒmoi72
Rikka
女の子プラキット、キャラキット、メカなどなんでもござれなマルチモデラー。バイクも好き。