HOME記事ガンダムプレバンアイテム「ガンダムリントヴルム」作例 初心者でもお手軽にスタイリッシュ仕上げ!『ガンダムビルドダイバーズ Genius Head Line』

プレバンアイテム「ガンダムリントヴルム」作例 初心者でもお手軽にスタイリッシュ仕上げ!
『ガンダムビルドダイバーズ Genius Head Line』

2022.03.17

ガンダムリントヴルム【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2022年4月号(2月25日発売)

Zガンダム×バウがまさかのキット化!? 徹底的な基礎工作とディテール追加でスタイリッシュに仕上げる

『ガンダムビルドダイバーズ Genius Head Line』より、「ガンダムリントヴルム」がプレミアムバンダイ販売アイテムとして登場! 『ガンダムビルドダイバーズ Genius Head Line』とは「ガンダムホビーライフ019(KADOKAWA刊)」より連載がスタートした『ガンダムビルドダイバーズ』の公式外伝。「GBN内のニュースチャンネル・ジニアスヘッドラインが注目するバトルを紹介する」というイメージで誌面展開しており、連載第1回では「ガンダムリントヴルム」と「ガンダムExインパルス」の対決が描かれたが、この「ガンダムリントヴルム」のコンセプトをひと言で表すなら「Z仕様のバウ」! そもそもバウのデザインコンセプト自体が「ネオ・ジオン側のZ」であり、古来より多くのモデラーが「Z仕様のバウ」というコンセプトに挑んだ。月刊ホビージャパンにおいても古くは『機動戦士ガンダムZZ』放映当時に横倉隆が別冊で発表した「Zion’s GUNDAM」があり、近年でも「ガンプラLOVE」コーナーにてセイラマスオが「Z仕様のバウ」の作例を製作している。
 キットではRE/100バウをベースにし新規パーツを加えることで特徴的な機体形状を再現。製作を担当するのは第24回オラザク選手権の『ガンダムAGE』部門において金賞を獲得したオトカワ。プロポーション変更や大きな改造は行わずに、持ち前の精度の高い工作と繊細な塗装のみで切れ味が増した一作に仕上げている。

▲1986年発売の「機動戦士ガンダムZZ HOW TO BUILD GUNDAM WORLD4 MOBILE SUIT in ACTION」に掲載された横倉隆の「Zion’s GUNDAM」では、バウの胴体にZガンダムの頭部とフライング・アーマーを装着している

▲頭部は完全新規造形。1/100最新フォーマットのZ顔という本キットの目玉ともいえる箇所。作例では整面&シャープ化に加え、頬当ての裏側はチラ見え時に引き締まって見えるようエナメル塗料のジャーマングレイで影色を塗装した
▲新規の襟パーツは先端にプラ材を貼り足して削り込むことでシャープ化。胸部左側のブレードアンテナは一度削り落とし、市販のエッチングパーツに置き換えたことで精密感が増した
▲首元のシリンダーはミラーフィニッシュを貼り付け手軽に金属表現を行った
▲肩部の形状は新規部分。面出しに加え、既存モールドの彫り直しや逆エッジ部をしっかりと彫り込むことでディテールを強調している
▲新規造形のフロント・アーマーとサイド・アーマー。ディテールの追加や彫り直しを行っているが、青いランナーはプラが柔らかく彫りにくかったため、0.5mmのプラ板を貼り付けた後にスジ彫りを施している
▲バックパックはスタビライザーとプロペラント・タンクが新規造形。フレキシブル・ウイング・バインダーはバウのままだが、今回ミサイルをホワイトとグレーで塗り分けた
▲脚部は概ねバウだが、新たにハイヒール形状の靴が新規造形で再現されている。ヒザにはアクセントとしてレッドチップを配置。0.5mmのタガネで彫り込んだモールドに、幅0.38mmのプラ材を埋め込む形で追加している

▲変形、分離ギミックは基本バウを踏襲したものだが、上半身のシールドは側面に配置され、下半身のサイド・アーマーは前に突き出す形となっている

▲キット素組み(左)との比較。プロポーションの変更を行わずとも、面出しとディテールアップのみで精密感が増し、引き締まった印象になったことがおわかりいただけただろう

▲シールドはバウのものを逆さまにしただけだが、メガ粒子砲はオミットされ、代わりに白い成型色の新規パーツが追加されている

■はじめに
 REガンダムリントヴルムを製作しました。本キットは分離・変形ギミックがあるため胴体の組み立てが少々複雑ではありますが、目立つ合わせ目は最小限で、色分けの足りない箇所も比較的対応しやすいグレー部分がほとんどですので、素組み派・部分塗装派の方も満足できる良キットとなっていると思います。

■リントヴルム
 本作例では全体のプロポーションはそのままですが、整面処理や既存モールドの彫り直し、ディテール追加や肉抜き埋めといった地味な基本工作を重点的に行いました。積極的に逆エッジ部を彫り込みしっかりとしたスミ入れをすることで、本来一体であるパーツを別々のパーツの組み合わせで構成されているかのような精密感に仕上げています。また、そのほか一部分ではありますが市販パーツに置き換えてのディテールアップや新規のスジ彫り、プラ材を用いてディテールの追加をしました。塗装はベタ塗りでも間延び感のないように、部分的に濃淡を付けて塗り分けることで清潔感にも気を使いつつ情報量を増やしています。

■余談
 これらの工作・塗装によって、ほぼストレートではあるもののメリハリの効いたスタイリッシュな印象に仕上がったと思いますがいかがでしょうか。ちなみにこの製作内容は、私が2021年のオラザクAGE部門で金賞をいただいたスパローとほぼ同じとなっております。そしてそのスパローがきっかけで今回初めて作例を担当させていただいたのですが、不安とプレッシャーの中で責任を持って決められた期間内にガンプラを作るというのは想像以上にハードなものでした。製作終盤に大失敗してしまった時には、家族に「この世の終わりのような顔をしている」と言われる始末。これまでのガンプラ製作の中で間違いなくもっとも必死に作った作品でした。

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “REBORN-ONE HUNDRED”

ガンダムリントヴルム

製作・文/オトカワ

RE/100 ガンダムリントヴルム
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●5500円、受注終了、5月~発送予定)●1/100、約18cm●プラキット●プレミアムバンダイ販売アイテム

©創通・サンライズ

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オトカワ

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