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「1/16グスタフ」をリペイント&小改造 コンテストやワンフェスレポートもお届け!【Ma.K. in SF3D】

2022.03.08

Ma.K. in SF3D 月刊ホビージャパン2022年4月号(2月25日発売)

 今回はプレイバリューとプロポーションを両立させた塗装済み完成品である核誠治造の1/16グスタフを特集!! 飾るだけでも楽しめるアクションモデルだが、リペイントや改造を加えることでさらにリアルなモデルに仕上げることが可能だ。
 MAX渡辺は無改造でグスタフの代名詞とも言える冬季迷彩で塗装。横山宏はチャフディスペンサーやアーマーを追加した改造機として仕上げた。作例を参考に塗装済みモデルもプラキットのように塗装や改造を楽しんでみてはいかがだろう。


シュトラール軍 装甲戦闘服 G型 グスタフ 製作/MAX渡辺

▲MAX渡辺がリペイントした1/16グスタフ。継ぎ目などの処理をしただけの無改造だ
▲優れたプロポーションにコントラストの激しい冬季迷彩塗装がよく映える
▲全体を引き締める黄色い識別帯。モーター冷却ファンのネットにも塗られている
▲別売りのCR2032電池でLED発光が可能
▲パイロットの上半身を挟み込んで展開するギミックのため、ボディの横幅はサイドキャノピーのあたりでくびれている
▲はめ込まれているだけの部品をパーツオープナーやスパチュラなどでゆっくり外し、ネジを外していくとここまで分解できる
▲右がキットに付属するパイロット。左がリアル系フィギュアの塗装の名手、小林義仁氏がリペイントしたものだ
▲安定性を高めるための金属製の足部は前後に分割可動する

▲︎レーザー後端はスリット入りの最新設定版と従来版が付属。布製の関節シーリングは外れないよう縫い込まれている

▲横山氏の1/16グスタフと1/20フリードリッヒを組み合わせた特撮ショット。「スケールの違う2体を並べて強引な遠近感を出してます(笑)」(横山)

■そろそろ終わるよねコロナ
 メチャクチャ寒い日が続きますがいかがお過ごしですか? とか書いている2022年2月8日ですが、月刊ホビージャパン2022年4月号が出る頃にはだいぶ春めいて来ているかもしれません。
 オミクロン株の感染者数もピークを過ぎ、居酒屋さんも通常営業に……戻っているといいなぁ。とか夢想する模型芸人MAX渡辺でございます。豪雪に悩まされている地域の方々に「春はすぐそこです♥」とお伝えできる日が目の前に♪ そして20年以上欠かすことなく参加し続けたワンフェスに出展しなかった冬、心に刻みます。

■1/16ですよ諸君!!
 今回題材となるのは中国ホビーメーカー核誠治造(EARNESTCORE CRAFT)のグスタフ、しかも1/16完成品ですよ!! 株式会社ウェーブさんが輸入代理を手がけている本商品、往年のマシーネンクリーガーファンの方はもう手に取って遊び倒しているかもしれません。各部関節可動はもちろんのこと、ボディシェルが展開してパイロットが乗り込む状態、駐機モードが再現できるんですよ。なんてステキな商品でしょうか♪ 関節シーリングは布素材でナチュラルな皺、グッと来ますね。他のコンテンツだったら、こういうトイ商品を塗るっていうのはかなりレアケースだと思うんです。だってきっちり塗装されてますもの。しか〜しここは「Ma.K. in SF3D」、プラモが大好きな人が集う連載記事、もちろんリペイントしちゃいます!!
 本商品、組み立て済みですが分解→再組み立てがとってもイージー♪ まるで塗ってくださいと言わんばかりのパーツ構成になっているんですよ。上部キャノピーもギミック部をネジ止めで着脱!! なのでマスキングも一切不要で塗り出し可能なんです♪ パーティングラインや継ぎ目など数ヵ所気になる部位を整形したら準備完了! 今回は虹色下地は施さず、軽くサーフェィサー→シルバー→ベースグレーで下地塗装は完了です!

■グスタフ言うたら!! 塗るのひとつだけ選ぶんだったら!!
 もう横山宏傑作パッケージアートの5本の指に入るウェーブ1/20の冬季迷彩しかないじゃん!! というわけで1ミリ秒も迷わずこのカラーにケッテー♪♪ まずはオリーブドラブと渋めのレッドブラウンを、各部の縁や接合部中心にメチャクチャテキトーに塗ります。真面目に塗ったらダメ。絶対。次に混じりっ気なしのホワイトを叩くように載せていきます。そう、塗るというより載せる筆の動きで。メチャクチャテキトーに塗った2色をまぁまぁ残す感じでホワイトを適当に重ねていったら頃合いを見てオレンジイエローの識別帯も塗り始めます。これも一発で仕上げようなんてしてはダメ。絶対。テキトーに置いてみる、の精神です。少し放置したらさらにホワイトを重ねて濃淡を付けていきつつ整えていきます。筆目(実物なら刷毛目)が出そうで消えそうな塩梅を探りながら仕上げていきます。黄色いラインも同様に同時に仕上げ方向に。納得のいく景色になったらデカール入れます。
 今回使ったデカール、レインボウエッグKATOOOさんが千値練の1/16カウツ、フリーゲ発売の折、メルジーネやニーゼの改造キットを出す予定で、デカールを先に作っておいたそうで。複雑なパーツ構成に難航しているうちに1/16シリーズが入手困難となり発売を断念したため、お蔵入りになったデカールなのでした(泣)。今回こんな形ですがお披露目することになった次第ですが、きっと何らかのカタチで世に出ることを期待しておきましょう♪
 さて仕上げはウェザリングカラー全面塗布からの拭き取り。そしてサンドペーパーとアートナイフによるチッピングで決まりです♪♪

■お化粧の要領ですね
 搭乗パイロットのトルソ、お姉さんがビックリしたような顔になっているので面相だけ塗り足してみました。リアル系フィギュアを塗らせたらマックスファクトリーでNo.1の小林義仁の手によるものです。ね、充分可愛くなりましたよね。造形はちゃんとしている証明にもなりました。センセのちょい足しモデリング&リペイントもめっちゃイケてるし、こりゃ次回も1/16グスタフやっちゃいましょうかね♪♪(MAX渡辺)

核誠治造 1/16スケール 塗装済み完成モデル

シュトラール軍 装甲戦闘服 G型 グスタフ

製作・文/MAX渡辺
協力/鈴木孝、小林義仁

グスタフ
●発売元/核誠治造、販売元/ウェーブ●16280円、発売中●1/16、約14cm●塗装済み完成モデル


シュトラール軍 装甲戦闘服 G型 グスタフ 製作/横山宏

▲チャフディスペンサーや各部アーマーの追加などF型寄りの初期のG型と言えるグスタフ
▲パイロットはフェイスにエポパテでヘルメットやマスクを造形しデザート迷彩を施した
▲オプティカルシーカーはプラパイプやジャンクパーツで新形状に。完成品の塗装や注意書きを残した部分も
▲背面のモーター冷却ファンはG型のままで、無骨さを感じさせるフォルムに
▲本体上部には4基のチャフディスペンサーに加えループアンテナも。バイオレットグレー×グリーングレー迷彩の筆塗りのタッチにも注目
▲右腕シールドはプラ板や市販のプラパーツから自作。追加のデカールはレインボウエッグ製
▲ウェーブ製1/20フリードリッヒとの比較。1/16のボリューム感がよくわかる
▲ボディシェルを展開した状態。前半分が前方に倒れる
▲腕の取付部も前方に開く。キャノピーはスライド収納されるなどギミックが秀逸だ
▲背面上部もスライド。「内部構造も上手く再現されているよ」(横山)

▲ウェーブ製1/20フリードリッヒ。純然たるF型で背面が異なる

▲「ロッグマック製アーマーは一個作ったら反転してトレース」
▲「腰のアーマーを取り付けるためにプラ板で基部を作っておきます」
▲「盾の留具はコトブキヤのプラユニットを加工。太すぎたけどまあいいか?」

 核誠治造製1/16グスタフは2019年6月の上海ワンフェスで試作品が公開されてから2年半が過ぎた2021年の12月! 待ちに待った発売であります。もちろん塗装済みのトイなのでそのまま飾っても充分存在感のあるグスタフなのです。今回はせっかくなのでよりリアルなモデルに仕上げてみましょう。
 MAXさんやKATOOOさんから分解できるって聞いたんだけど、ここまでバラせるとは思いませんでした。小心者のわしはキャノピーの取り付けですらバラすのが不安でした。今回はキャノピーの裏表にマスキングしたまま最後まで作業しちゃいました。
 最初はG型ではない型にしようと思ったのですがウェーブの1/20フリードリッヒの改造作例(月刊ホビージャパン2021年1月号掲載)を見ているうちにこれもチャフディスペンサーを装備したという設定のF型から派生したばかりのG型に落ち着きました。G型の前のF型にはP.K.A.の名残りで腰の横や足首の横にアーマーが付いています。ウェーブのフリードリッヒを見ながらまずは腰のアーマーを追加します。1/20にはスモークディスチャージャーを追加したと書いたけど、今回はチャフディスペンサーを付けた設定に変えてみました。「S.A.F.S.の間接視認システムをジャミングするためにチャフを打ち出していたけど、次第に見破られるようになってチャフは役に立たなくなる。でもG型になってもチャフディスペンサーを付けてる機体も少し残っている」ってことでチャフ付きのG型に落ち着きました。
 商品の女性パイロットは造形は悪くないのですが量産品のトイゆえに塗装がおもちゃっぽい。ハードなルックスのヘルメットとマスクをエポパテでサクッと自作します。どんな模型でもまずはフィギュアに目が行くわけでまさにここが腕の見せどころです。ひと捻りのエポパテで一気に造形しました(マジ10分)。最近『マンダロリアン』観ていてマシーネン40周年の2022年も『スター・ウォーズ』に再び学ぼうという気持ちだったので気がついたらこのヘルメットとマスクを完成させていました。
 塗装するときに塗料の上にも油分が残っている感じなのでMウォッシュなどで油分を拭き取っておくといいでしょう。わしは面倒なので強引に塗り重ねて何とかなりましたが(笑)。
 核誠治造は中国の熱心なマシーネンファンが立ち上げたメーカー。内部構造の再現や展開ギミックをわしの知らないうちに考え出して製品にしてくれました。やはり好きっていうのはすごいパワーだと思います。

核誠治造 1/16スケール 塗装済み完成モデル

シュトラール軍 装甲戦闘服 G型 グスタフ

製作・文/横山宏


40周年記念ファルケ

『Ma.K.』40周年ロゴの特製シールが入ったファルケが発売! 特別仕様のパッケージで新たな塗装カードとデカールが付属する。

▲ボマーキャットのデカールも付属する

反重力装甲戦闘機 Pkf.85ファルケ “Ma.K.40周年記念”

●発売元/ハセガワ●7040円、4月下旬予定●1/20、約28cm●プラキット


ワンフェスレポート

 2022年2月6日に千葉・幕張メッセで「ワンダーフェスティバル2022[冬]」が開催された。当日版権ディーラーから販売された製品の一部を紹介しよう。

連続実験

▲1/20 S.A.F.S.用ロケットブースターの改造キットを発売

八広ディーシー

▲1/35スケールのエレファンテンを販売

シュトゥルムケーファーコンテスト

 東京・秋葉原の海洋堂ホビーロビー東京で開催された1/35シュトゥルムケーファーコンテストの結果を発表!!

横山宏賞 シュトゥルムケーファー猫ver.
AK-N氏

▲「ネコを入れた甲斐がありました」(横山氏)

横山宏賞 Sprung!
tribo-noguchi氏

▲「踊るようなポーズが斬新!! わしも宇宙タイプを作らなければ」(横山氏)

谷明賞 シュトゥルムケーファー①
ぽこたぬき氏

▲「細部の工作が絶妙に上手い。彩度の落ち着いた塗装もいい」(谷明氏)

センム賞 STURM KÄFER
Anthony Obscura氏

▲「表面の処理が印象的!」(宮脇修一氏)

ネコトモ展は2022年2月27日(日)まで開催してました

 2月18日(金)から27日(日)まで東京・武蔵野市のリベストギャラリー創で「ネコトモ2022 いしかわじゅんと猫ともだち」が開催していた。横山氏はイラストとハンカチを展示販売した。

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© Kow Yokoyama 2022

MAX渡辺/横山宏/KATOOO(レインボウエッグ)

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