HOME記事キャラクターモデル【境界戦機模型作例】北米同盟軍の最新鋭主力AMAIM「NA12 ブレイディハウンド」を航空機を意識したカラーで仕上げる

【境界戦機模型作例】北米同盟軍の最新鋭主力AMAIM「NA12 ブレイディハウンド」を航空機を意識したカラーで仕上げる

2022.02.23

NA12 ブレイディハウンド【BANDAI SPIRITS 1/72】 月刊ホビージャパン2022年3月号(1月25日発売)

ブレイディハウンド 降下

各部工作でキットの隙をなくしつつ、航空機を意識したカラーで仕上げる

 北米同盟軍の最新鋭主力AMAIM「NA12 ブレイディハウンド」。上半身に大きな推進器を搭載しており、ホバーによる高速移動を可能としている。JUNIIIによるキットレビューはキットの隙をなくす工作をメインに一部形状をブラッシュアップ。また、航空機然としたフォルムやストークキャリーとの連動を意識して、配色は残しつつも航空迷彩らしく全体的に色合いをトーンダウンさせた塗装で仕上げている。

ブレイディハウンド
▲全体的には人型らしいシルエットだが、球状の頭部や航空機のような上半身など、各パーツは特徴的な形状をしている
カメラアイ開閉両パーツ
▲カメラアイ開閉両パーツは劇中をイメージしてスジ彫りディテールを追加。シャープペンなどでアタリを付けてからタガネを使い、フリーハンドで彫り込んだ。また、どちらのパーツも塗り分けやスミ入れがしやすいように、あらかじめ各ラインを彫り込んでいる
胴体左右のフレーム
胴体左右のフレーム 2

▲胴体左右のフレームは可動に支障が出ない程度に軽量タイプのエポパテで肉抜き埋め。そのほか目立たない箇所の肉抜きも同様にエポパテで埋めている

ブレイディハウンド 頭部
ブレイディハウンド 頭部 閉じ

▲頭部は3本スリット状のカメラアイで構成される。キットは戦闘時の開いた状態と待機時の閉じた状態を差し替えで再現

ブレイディハウンド 後ろ
▲背面は背中と左右肩ブロックに大きな推進器を持つ
球体腹部
腰部側の内角
腰部

▲球体腹部はパーツを接着して瞬間接着パテ(以下、Mr.SSP)で合わせ目を埋めてパネルラインを処理。腰部は腹部を回転させるとパーツがこすれて塗膜が剥がれる恐れがあるので、あらかじめ腰部側の内角(白く着色した箇所)を削って隙間を作っている

腰フロントアーマー裏
▲腰フロントアーマー裏はパテ埋め後に形状に合わせて整形。サイドアーマーはボールジョイント受けの左右の開口部をプラ板でふさぎ、外装は両サイドの縁にプラ板を貼り足してボリュームアップ
メインスラスター
左右のサブスラスターを参考にディテールアップ

▲メインスラスターはキット形状がややあっさりした印象だったので、左右のサブスラスターを参考にディテールアップ。幅が統一して切り出されているエバーグリーンのプラ材を使用することで均一の間隔に見せている

肩のウイング
肩のウイング

▲肩のウイングは接続部(白く着色した箇所)を削って、ウイングの厚みに合わせている。アーマー内側の肉抜きはエポパテで埋めた

脚付け根関節
▲脚付け根関節の肉抜きはパテ埋め処理。後ろ面は若干ヒケていたので、Mr.SSPで埋めて整形した
ヒザ関節
▲ヒザ関節の肉抜きはMr.SSPで埋め、アーマー裏はエポパテで埋めてスジ彫りディテールを追加。ヒザアーマー下部内側(白く着色した箇所)は塗膜ぶん削り込んでクリアランスを確保している
ヒジアーマー側面と袖
ヒジアーマー側面と袖

▲ヒジアーマー側面と袖の肉抜きはパテ埋め処理。前腕フレーム側面は丸凸モールドごとパーティングラインを削り、プラペーパーをポンチで切り出したもので復活させている

足首可動ブロック
▲足首可動ブロックは側面の合わせ目をMr.SSPで処理。アンクルアーマー側面の丸凸モールドは一度削り落とし、整面後にポンチで切り出したプラペーパーを貼り付けた
靴裏の肉抜き
▲靴裏の肉抜きは四角い箇所をプラ板、丸い箇所をプラパイプで埋めている
ブレイディハウンド 製作途中
ブレイディハウンド す比較
▲製作途中状態&キット素組み(左)との比較。キット形状は良好なので、一部のモールドをくっきりさせることでさらに造形を際立たせている。また、キットは全体的に暖色系の成型色でまとまられているが、今回は航空機を意識した塗装ということで寒色系に振っている
ライフル
▲ライフルは銃身の合わせ目をMr.SSPで埋めて整形。グレネードは接続軸を短くして着脱しやすくし、グリップの肉抜きはMr.SSPで埋めた
ナイフ
▲ナイフは刃先をV字にカットしてからプラ板を瞬間接着剤で固定して、シャープ化した部分の強度を確保。その後、刃部分が尖るように削り込んだ
接続は磁石式に変更
▲ナイフホルダーへの塗膜保護のため接続は磁石式に変更。ナイフ側を削り込んでハイキューパーツのネオジム磁石を仕込み、表面はMr.SSPでふさいだ。ホルダー側は開口部の幅に合わせたプラ板を切り出し、裏側にネオジム磁石をMr.SSPで固定。また、ジョイントの肉抜きはMr.SSPで埋め、側面の丸凸モールドはほかの部分と同様にしてディテールアップしている
ブレイディハウンド 戦闘
ブレイディハウンド ナイフ構え
ブレイディハウンド 銃構え

▲『境界戦機』という作品性を踏襲したデザインでありつつも、キャラクタープラモデルであることもスポイルされていないアクション性の高さはさすがの一言。特にシリーズに共通しているが、平手ハンドパーツの造形がとてもこだわったものになっているのが嬉しいポイントだ

■北米同盟軍のアメイン
 今回は北米同盟軍のブレイディハウンドを製作せよとの任務を与えられたJUNIIIです。別売りのストークキャリーがあれば輸送状態を楽しむこともできてウハウハですね。作業は主に成型時に省略されてできる肉抜きを軽量タイプのエポパテを使って埋めています。プラ板や瞬間接着パテを上手く使い分けてやると作業効率が上がるのでおすすめです。一部の丸い凸モールドは、一度削り取って面を整形するとパーティングライン消しが楽になります。あとからプラペーパーをポンチで切り出したものを貼り付けることで、元のモールドを再現することができ精度も上げることができます。

■腕部
 武器持ち手パーツは手甲部がスライドすることで開口部が現れる仕組みとなっています。手甲の内側に塗料が付かないようマスキングして塗装すると可動部がきつくならずに済むでしょう。

■武装類
 ライフルはサーフェイサーを吹いた後に銃口側面の放熱孔を開口しています。これは単純に加工した箇所を確認しやすくなるためです。

■塗装
 塗料はGSIクレオスのMr.カラー、フィニッシャーズのフィニッシャーズカラーを使用。各色は先にべた塗りで均一に塗装。フレームは少し明るめに調色したもので面中央などをハイライト仕上げ。各色の外装は暗めに調色したものをエッジに向かってシャドウ吹き。吹きすぎた箇所などはべた塗りで使用した色で修正しながらグラデーションを調整して少し渋めに仕上げています。
太モモ外装等=エアクラフトグレー+ファンデーションホワイト
ウイング等=ダークシーグレー+ダークシーグレーBS381C/638
胸等=機体内部色+ファンデーションホワイト+ニュートラルグレー
フレーム等=ミディアムブルー+ニュートラルグレー+ウイノーブラック
武器=ニュートラルグレー+ウイノーブラック
 各凹モールドのグレーはエナメル塗料でフレーム寄りに調色したものを筆塗りしています。失敗してはみ出してもエナメル塗料用の溶剤で拭き取れるので安心です。各部のスミ入れ作業後、ツヤ消しのトップコートでツヤを整えています。

■量産機はいいよねぇ
 ブレイディハウンドを使ってオリジナルの装備を追加してみるのも楽しそうですね。ホバーユニットをなくしてゴリゴリの砲撃タイプに…。妄想が膨らみますなぁ。

ブレイディハウンド パッケージ

BANDAI SPIRITS 1/72スケール プラスチックキット“ハイグレード”

NA12 ブレイディハウンド

製作・文/JUNIII

HG 1/72 ブレイディハウンド
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2640円、発売中●1/72、約13.6cm●プラキット

©2021 SUNRISE BEYOND INC.

この記事が気に入ったらシェアしてください!

JUNIII(ジュンゾウ)

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2022年3月号

ご購入はこちら

境界戦機MAGAZINE Vol.1

ご購入はこちら

月刊ホビージャパン2021年12月号

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー