メガミデバイス「朱羅 玉藻ノ前」を金箔押で金屏風のような絢爛豪華な装いに!【粋塗装特集】
2023.12.04贅を凝らした
黄金仕立て 箔押で一段上の
高級感を手に入れる
絢爛豪華な装いの朱羅 玉藻ノ前。装甲は煌びやかに輝き、かぐや姫もかくやという存在感を放っている。この輝きの源は和の伝統技術のひとつでもある箔押。金屏風の如く惜しみなく金箔をあしらった、魅惑の黄金仕立てをご覧あれ。
①箔押に使用するツールとマテリアル
扱うマテリアルはシンプル。金箔本体と専用接着剤、希釈用のぺトロールの3点。
COLUMN
組み替えでシルエットを整える
塗装前の組み替え状態。背面のクロスした長刀は朱羅 弓兵 蒼衣から拝借したものと二刀流にし、正面から見た時に扇状に見えるようなシルエットを意識した。
②装甲を金屏風のような質感にチェンジ
いよいよ箔押開始。破れやすい素材なので取り扱いには細心の注意を払う。
COLUMN
祝 メガミデバイス5周年!
2021年12月19日にシリーズ5周年を迎えたメガミデバイス。写真はRikkaを含む有志によるお祝いの様子。玉藻ノ前(祝宴Ver.)の華やかな仕上げもこの周年を記念したものとなっている。
完成!
箔押に合わせ全体を華やかなカラーリングで統一。武装の先端を彩る塗装の金と箔押との違いがはっきりと現れており、質感表現に一段と深みが増したことが分かるだろう。模型製作においても、箔押は高級感や新しい質感を取り入れたい時に有用な技法といえる。
今回は模型の新表現特集ということで、メガミデバイス 朱羅 玉藻ノ前を素材として和の表現を盛り込んでみました。タイミングとしては2021年末に公式の5周年記念生放送もありまして、その要素も作例に取り入れています。今その放送を聞きながらこの文章を書いているところです。コトブキヤメガミチームの皆様には感謝しかありません。
さて作例の話に戻りますが、オーダーは「金屏風のような」というテーマでしたので、まずはガチの金箔を購入するところからスタートです。とはいえ金箔を貼る作業自体が手探りですので、扱い方をしっかり確認します。なお注文した金箔が届くまでの間、軽く組み替えつつ仮組みを進めていました。
■製作について
どういう風に仕上げようか考えながら進めていきましたが、複雑な形状のパーツだと金箔を貼る箇所に限りがあります。そこで一番目立つラピッドレイダーのカウルをスカートに見立てた部分、さらには手持ちの扇子に恐る恐る貼り付けていきました。金箔は想像以上に薄くて軽いので、磁石を掴む用に持っていた竹のピンセットがここで役に立ちました。
金箔を貼り付けたパーツは糊が乾燥したところで、いつもトップコートに使っているラッカー系のクリアーを使用。せっかくの金色を隠しすぎない程度に、玉藻ノ前のデザインで象徴的なデカールを貼り、最終クリアーをかけています。スカート右前の「伍」と女神装置デカールは5周年記念の要素です。
■塗装について
全体の塗装もゴージャスな感じにしたかったので、グリーン成型色の部位をスターブライトゴールドに置き換えました。黒系の部分はブラックと調色したダークパープルを組み合わせ、クリアーパーツはプライマリーメタリックレッドを使用しています。極力和風の色合いから外れないようにしたつもりですが、納品に持ち込んだ時に「和っぽいですね!」と言ってもらえてホッとしました。
コトブキヤ 1/1スケール プラスチックキット “メガミデバイス”朱羅 玉藻ノ前使用
朱羅 玉藻ノ前(祝宴Ver.)
製作・文/Rikka
メガミデバイス 朱羅 玉藻ノ前
●発売元/コトブキヤ●9900円、2021年7月発売●1/1、約17.5cm●原型/浅井真紀、福元徳宝、辛嶋俊一、ユニテック、muscuto、鳥山とりを●プラキット
© KOTOBUKIYA
Rikka(リッカ)
女の子プラキット、キャラキット、メカなどなんでもござれなマルチモデラー。メガミデバイス5周年おめでとうございます!