30MMシリーズ初の可変機 「エスポジット」を森林地帯仕様で製作!
2022.02.04eEXM-30F エスポジット・フォーレスト【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2022年3月号(1月25日発売)
エスポジットを森林地帯仕様にカスタマイズ!
2021年に発売された30MMシリーズ史上初の可変機であるエスポジット。月刊ホビージャパン2022年1月号の「エスポジット・コスモス」に続き、今回もこのエスポジットのカスタマイズ作例をご紹介しよう。製作は引き続きマルチモデラーである長徳佳崇が担当し、今回は大気圏内で運用する森林地帯においての局地戦仕様の機体をお届け。変形時はより戦闘機らしいシルエットになるようにカスタマイズし、緑と茶の森林迷彩も施しミリタリー色強めな印象となった。
エスポジット・フォーレスト解説
エスポジットを森林地帯での局地戦を想定して改修を施した機体。視認されづらい森林迷彩を施されており、ビーム・スナイパーライフルによる狙撃を得意とする。飛行状態に変更可能で輸送機を頼ることなく作戦区域へ素早く移動することができる。
FRONT
SIDE
REAR
■エスポジット再び
みなさんあけましておめでとうございます! チョートクです! 今回製作するのは、またしても30MMのエスポジットです。このような連続作例はなかなかありませんので、前回とはガラッと仕様を変えて、大気圏内での運用を想定したカスタム機を製作していきます。ぜひとも最後までお付き合いお願いいたします。
■組み替え
今回も変形を活かした組み替えを行いますが、前回の宇宙仕様のエスポジット・コスモスと違い、今回は重力下らしく「より戦闘機らしいシルエット」を目標に組み立てていきます。差し替えなしでの変形を目指したため、飛行形態時に機首となる部分をどのように表現するかで悩みました。解決策として背中に取り付け可能な、主翼と尾翼、さらに飛行形態時に頭部を覆う機首をフレームで一体化したウィングユニットを作りました。機首は「オプションパーツセット5(マルチウィング/マルチブースター)」、主翼や尾翼に「エグザビークル(エアファイターVer.)」、尾翼フレームとして「エグザビークル(ドッグメカVer.)」を使いました。本体は頭部と肩アーマーに2021年年末に手元に届いたプレミアムバンダイ販売アイテムである「アルト(X777部隊所属機)」の新規パーツを組み合わせてみました。頭部のアンテナ類や肩のフィンは加工して先端をシャープ化しています。腰にはミサイルポッド、ヒザにはスラスターユニットを追加。さらにウィングユニットを背負っても立てるように、脚の底に「マルチブースターユニット」のパーツを履かせて接地面積を増やしました。
■森林迷彩
今回は緑と茶の森林迷彩で全体を塗装します。イメージは単独行動を可能としたレンジャー機体といった感じですかね(笑)。全体を黒サフで塗装し、基本色となるグリーンをMr.カラーの濃松葉色+クリアーブルーで塗装し、差し色は濃緑色3414を採用しました。緑の塗装が終わったら2色目の茶色ですが、フリーハンドで柄を描くのは難しいので、シャープペンを使用して柄の下書きをします。茶色はMr.カラーのRLM79サンドイエローにブラウンを追加したものを使用。エアブラシの細吹きで下書きをした柄の輪郭を塗りますが、この工程は全身を組んだ状態で行いました。色が吹き込んだりするリスクはありますが、柄の連続性を大切にしたいのでリタッチ前提で柄を作ることに集中します。柄を描き終わったら配色のバランスを見ながら追加の差し色を決めて色のバランスを取れば出来上がりです。
■ウェザリング
本体は汚し多め、背中のウィングユニットはきれいめでウェザリングを施しました。まず全体に「Mr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッド フェイスグリーン」で機体の緑部分にフィルターを数回かけて色に変化を付けました。完全乾燥したら「Mr.ウェザリングカラー マルチブラック」でスミ入れを行い全体を引き締め、さらにシルバー、ジャーマングレー、シルバーの順でドライブラシをかけ、最後にサンディウォッシュを追加すればいい感じに渋い出来映えになりました。
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “30 MINUTES MISSIONS”エスポジットβ+エスポジットα使用
eEXM-30F エスポジット・フォーレスト
製作・文/長徳佳崇
©BANDAI SPIRITS 2019
長徳佳崇(チョウトクヨシタカ)
スケールモデルのほかにガンプラなど、さまざまなジャンルをこなせるマルチモデラー。