【タミヤ最新エアモデル作例】欧州を席巻した攻撃機型GR.4“トーネード”が1/32で登場!
可変翼が最大のポイント
2022.02.02
可変翼で欧州を席巻した旋風戦闘攻撃機(トーネード)
1970年代にイギリス、西ドイツ、イタリアの欧州3ヵ国が国際協同開発した多用途戦闘攻撃機、パナヴィア・トーネード。日本ではあまり馴染みがないが現在もヨーロッパでは根強い人気を持ち、運用国イタリアのイタレリも1/32のラージスケールで完全新金型キットを発売。イギリス空軍の攻撃機型GR.4を再現、52cmにおよぶボリュームに加え、機体のディテール再現、エンジン内蔵、パイロンが連動する可変翼ギミックなど、非常に力の入った内容。さらに国内では、タミヤ製のパイロットフィギュア2体を同梱したオリジナル仕様スペシャル版でリリース!
■イタレリ+タミヤの豪華キット
イタレリの1/32新製品、トーネードGR.4戦闘攻撃機にタミヤ製のパイロットフィギュアが追加付属された特別版が、タミヤからスケール特別企画として新発売となりました。
イタレリによるこのキットは、主翼とパイロンの連動ギミックと、凝った細部表現満載で高く評価されていましたが、これにタミヤ製のすばらしいフィギュアが付いてくるのですから、実に豪華な内容といえるでしょう。
■製作
今回はキットの紹介を中心とするために製作はストレート組みとし、タミヤ製のパイロットフィギュアも機体に搭乗させることにしました。また、パイロットが搭乗しているシチュエーションではあり得ないことは承知の上で、エンジン1基をキットに用意されているドーリー上に載せての展示としました。同様にレーダードームも開状態としキットで再現されている機首のレーダーを見せ、その他のパネル類も開状態にしています。
主翼は、実機同様に可変翼の動きに連動して翼下パイロンがつねに機軸と平行になるギミックが再現されています。また主翼の前縁スラットとフラップを下げ位置とすることもできます。フラップ下げ位置は見応えはあるものの、せっかくの可変式主翼が展開状態で固定となってしまうので、展開状態での見映えか、ギミックを生かすかのどちらかを選択することとなります。作例ではギミックを優先させ可変状態としました。なお展開状態では翼幅は約43.5cm、かなりの展示スペースが必要となるのでご注意を。
追加工作として、製作時の取り回しと完成後の移動保管を考慮して、垂直尾翼をネオジム磁石による着脱式としました。簡単な工作ですのでお薦めです。
■塗装とマーキング
フィギュアにはタミヤカラーでの塗装指示がありますが、機体本体はイタレリによるカラー指定となります。幸いFSナンバーが併記されているので、機体の基本色となるライトグレーFS 36495はGSIクレオスのMr.カラーC338を、脚収納庫などに指定されているグレーFS 36622は同じくC311を。操縦席に使われるFS 36231はC317を使用しました。
キットには4種類のマーキングが用意されており、デカールの質もよいので、安心して好みの機体を選択してください。作例は、トーンダウンしたラウンデルのバージョンA、ZA542としてみました。
キットは英国空軍の攻撃機型であるGR.4型なのですが、キットに含まれる不要部品の構成内容を鑑みますと初期のGR.1、ドイツやイタリアで使われた電子戦仕様のECRや、もしかしたらイタリアやサウジアラビアの防空戦闘機型ADVも発売されるかもしれません。これはこれで楽しみです。
イタレリ 1/32スケール プラスチックキット
トーネード GR.4(パイロット人形付き)
製作・文/神増太郎
トーネード GR.4(パイロット人形付き)
●発売元/イタレリ、販売元/タミヤ●21780円、発売中●1/32、約52.1cm●プラキット
神増太郎(ジンマスタロウ)
最近は入手しやすい地味なプラモを作るのが楽しみなのです。大丈夫! 理屈じゃあないんです。