1/24スケール「トヨタ 2000GT MF10」
初心者も手に取りやすいユーザーフレンドリーな設計【廣村英治】
2022.01.08
国産グランツーリスモの傑作を手軽に楽しむ!
当時世界トップクラスの性能と、今なお見る者を虜にする美しいデザインで、日本の自動車史にその名を残すトヨタ2000GT。そんな国産ヒストリックカーの名車を、青島文化教材社が1/32スケールに続き1/24スケールでもキット化。完全新規金型で後期型を忠実に再現した本キットは、パーツ数を可能な限り抑え、組み立てやすさを考慮した、初心者も手に取りやすいユーザーフレンドリーな設計が特徴といえるだろう。
■ボディ
形状自体は大幅な改修等は不要だと感じましたのでヒケの修正とスジ彫りの追加とボンネット両サイドの排熱口を開口のみにしています。また、タイヤが細いこともあり、フェンダー部分の厚みが気になりますので内側を削って薄く処理しています。
ガラスとメッキモールが別パーツになってるのは接着時に少しメッキを剥がす手間はありますがモール部分のメッキ塗装で悩む必要がなくなり良いですね(今回はテストショットのため塗装になってしまいましたが…)。今後発売される旧車のキットでは窓枠メッキ別パーツが標準になってくるのでしょうか?
■サスペンション
仮組み時にフロントの車高が少し高いと感じましたのでナックル(I-1とI-2)を左右入れ替えタイロッドの付く所を一度切り離し、金属線にて軸打ち補強して逆に取り付けることで約2mmフロントの車高を下げました。ただし、左右入れ替えのために車軸のセンターが変わり、ステアするとタイロッドがシャシーに少し擦るのでシャシー側のタイロッドが通るトンネル部分を少し削り回避させています。
■室内
後期型はウォールナットのパネルですがデカールの到着の都合もあり塗装で表現してみましたが、1/24スケールであることを考慮して木目は控え目になるようにしています。
今回はクーラーなしで製作しましたが後期型にはクーラー付きも有り、キットにも付属されてますのでクーラー付き車両にするのも良いと思います。
■塗装
トヨタ2000GTといえばイメージはペガサスホワイトですが、後期型では前期型の時の特別色が標準色となり種類が増えて6色になっています(前後期で3台のゴールドは除く)。
この6色の中から選んだのはリビングで31年間保存されていた2000GTの記事を目にしたので、今回はその2000GTと同じアトランティスグリーンを選択してみました。
GSIクレオスMr.カラーの5番ブルーに色ノ源イエローをプラスしてグリーン寄りにし色ノ源シアンをプラスして青みのあるグリーンを狙い、透き通るグリーンや暗いグリーンと変化するような奥行きを持たせられるようにしてみました。最後の仕上げのクリアーはGSIクレオスのスーパークリアーIIIを使用しています。
■あとがき
今回はテストショットということと個人的感想から車高調整等しましたが後期型の特徴が再現された良いキットですね。別売のエッチングを使うとなるとハードルが上がると感じてしまいますが、素晴らしい内容なのでぜひとも同時購入をオススメします。
青島文化教材社 1/24スケール プラスチックキット
トヨタ 2000GT MF10
製作・文/廣村英治
トヨタ 2000GT MF10 ’69
●発売元/青島文化教材社●3960円、発売中●1/24、約17.3cm●プラキット
廣村英治(ヒロムラエイジ)
長年の自動車整備の経験を活かしたカーモデル製作を心掛けています。大昔トヨタ系ディーラーに勤めてた過去も有りますが、さすがにトヨタ2000GTの整備経験はありません(笑)。